2017年06月20日

ハガツオで「海のパストゥルマ」

もう10年ぐらい前のことでしょうか、シーフードのメゼを出すレストランのメニューで「海のパストゥルマ」というのを目にしてとても興味を惹かれました。

2017.06.10 pastourmas thalassis1
Παστουρμάς Παλαμίδας

一般的に、パストゥルマとはフェヌグリークを主材料としたスパイスペーストにしっかりコーティングされた干し肉のことをいいます(スパイスペーストを使わない、まったく違ったタイプのパストゥルマもあるのですが、それはここでは置いておいて)。主に牛肉やラクダ肉で作られ、また羊肉のも見かけます。干し肉自体の食感は、イタリアのブレザオラに近い気がします。スパイスやニンニクの風味がしっかり染み付いていて、おいしいのですが、少し多めに食べてしまうと数日は体臭がフェヌグリークになります。

パストゥルマの魚版(※)ってどんなのだろう?と、とにかく気になっていろいろ想像してたのですが、その後なかなか機会が巡って来ず、実際に味わってみたのは随分あとになってのこと。タラなど白っぽい魚に薄くスパイスが振られた見た目で、食感はしっかり目のスモークサーモンのような感じのものでした。ちなみに今ではシーフードレストランやメゼレストランで結構よく見るメニューになりましたが、生産者によって多少の違いはあれど、前述のようなタイプがスタンダードのようです。


2017.05.31 pastourmas thalassis

それはそれでおいしかったのだけど、もっとパストゥルマらしくできるのではないだろうか……と、ずっと考えていたのです。ふとやる気が出たのが先月のこと。まぶすスパイスは薄くしましたが、肉のパストゥルマのようにしっかりと塩漬けや乾燥のプロセスを経てできあがったのがトップ画像のものです。原料となる魚は海の牛肉的ポジションならマグロかなと思ったのですが、ギリシャでよく塩漬けに加工されるハガツオ(パラミダ)を使ってみました。血合いを取り除くために半身をさらに半分に切ってあり、干して水分も抜けてるので完成品は小さいです。


2017.06.10 pastourmas thalassis2

こわごわと味見をした夫も「なるほど、パストゥルマだ」と言ってたので、ちゃんとそれっぽくなっているようです。市販の魚パストゥルマより癖があるのですが、それもまた本格派ならではということで。


2017.06.09 carpaccio

そのまま、お好みで玉ねぎやレモンを添えて蒸留酒のおつまみに食べるのが一番ですが、ちょっとアレンジしてパラミダのパストゥルマとクレタ産アボカドのカルパッチョに。全体にはオリーブオイルだけでレモンはかけず、塩もみしてレモン汁で和えた玉ねぎで味の変化を楽しめるようにしました。


※パストゥルマス・サラシス(Παστουρμάς Θαλάσσης)やパストゥルマス・プサリウ(Παστουρμάς Ψαριού)と呼ばれます。


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sevam_a at 22:15コメント(6)トラックバック(0)料理・食べ物について自家製食品&海外和食  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年06月07日

ウチワマメのおつまみ

最近は、ドリンクのお供にルピーニ(ウチワマメ。ギリシャ語ではルピナ)をよく食べてます。夏はビールに枝豆的なのが欲しくなるんですが、その地中海バージョンのウチワマメで。

2017.06.06 lupini

ルピーニは多分まだ日本ではほとんど知られていないものですが、次に流行るスーパーフードではと言われるヘルシーな食品なのです。
高たんぱく、低GI、低カロリーで、食物繊維やミネラル豊富。また、生活習慣病の予防・改善、アンチエイジング効果などが期待されるアミノ酸 アルギニンを多く含むことでも注目されています。

とは言え、ルピーニはアルカロイドを多く含むためしっかりとした下処理が必要。普通の乾燥豆と同じく戻して茹でたあと、さらに苦味(アルカロイド)を抜くために何日も水にさらします。そのためかなり手間がかかる印象ですが、作業時間は短いのでそれほどでもありません。濃い目の塩水に浸けておくと結構日持ちするので、ちょっと多めに作っておくとスナックとして重宝します。

ルピーニについては、茹で方のレシピ含め以前に記事を書きましたのでこちらからどうぞ。
塩味のほか、いろんな味付けでバリエーションを楽しむのもおすすめです。過去記事では浸し豆風やガーリックオレガノ風味のを紹介しましたが、最近作ったものもいくつかご紹介します。


2017.06.01 lupini

スパイシーガーリック味。
昔、ハワイの人に教えてもらったスパイシーガーリック枝豆をアレンジして、ルピーニでもかなりいけました。
ごま油でニンニクのみじん切りを炒め、水気を切ったルピーニ(塩水漬けだと塩辛くなりすぎるので、あらかじめ塩抜きしておきます)を投入。しょうゆ、みりん、だしの素(好みで)を加え汁気がなくなり香ばしくなったら、七味を振ってできあがり。ピリ辛味は、七味の代わりに唐辛子やシラチャーソースなどでもいいです。


2017.06.05 lupini

ポルトガル風チリガーリック味。
ルピーニを漬ける塩水に、たっぷりのニンニクスライスと唐辛子を加えておくだけ。シンプルだけど、これがなんとも後をひく味で、お気に入りのひとつです。食べる時は汁気を切って器に盛り、好みでオリーブオイルや胡椒など加えて下さい。


2017.06.06 lupini2

地中海風レモンガーリック味。
ちょっとすっぱいのもおいしいです。ルピーニに、塩、レモン汁、レモンの皮、ニンニク、唐辛子(生の青唐辛子を使いましたが、赤唐辛子でも)、好みのハーブ(画像のはレモンタイム)を混ぜて袋に入れ、しっかり漬かるよう空気を抜いておきます。冷蔵庫で、一日ぐらいは置いた方がおいしくなりますよ。好みでオリーブオイルをかけてどうぞ。

ルピーニの食べ方ですが、一般的に皮は残します。枝豆をさやから押し出して食べる、あの要領ですね。ルピーニの場合、言うほど皮は硬くないので、皮ごと食べてしまってもいいのですが。若いそら豆の皮を食べるか残すかというのと同じで、若干硬い&消化によくないかもという感じです。


※ナッツアレルギーの方は、ルピーニアレルギーを発症する確率が少し高くなるようです。ご注意下さい。


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sevam_a at 18:15コメント(13)トラックバック(0)レシピ料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年05月31日

新玉ねぎと豚肉のスティファド

もうそろそろ、新玉ねぎとは呼べませんが……みずみずしい玉ねぎをたっぷり味わいたくて、スティファドを作りました。

2017.05.30 stifado

代表的なギリシャ料理のひとつ「スティファド」は、ギリシャ風のシチュー。ウサギ肉や牛肉で作られることが多く、玉ねぎをたっぷり入れるのが特徴のひとつです。以前も書きましたが、スティファドの主役は玉ねぎと言ってもいいくらいで、とろとろに煮込まれた甘い玉ねぎが最高なのです。

スティファドには小玉ねぎを使うことが多いですが、食べた後の臭いがちょっと気になるので、うちでは普通の玉ねぎでもよく作ります。クレタ島でよく見かけるスティファドはこのタイプで、普通の玉ねぎをくし切りにして加えます。

今回は、小さめサイズの新玉ねぎを丸ごとで。スティファド用に小さいのも売ってたのですが、そちらは倍の値段するので節約も兼ね(笑)ギリシャではサイズまちまちで売ってるので、小さめのを選って買ってきました。

スパイスは、黒こしょう、クミンシード、オールスパイス、ベイリーフ。最後の方で、カルポスカンパニーさんから以前参考商品として頂いたシナモン&クローブ風味のバルサミコビネガーも隠し味的に加えてあります(このビネガー、気に入ってたのに今は作ってないそうで残念……)。

見た目は普通のスティファドとあまり変わらないけど、食べてみると、やっぱり今の時期の玉ねぎで作ってよかったなと納得のおいしさでした。


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sevam_a at 18:46コメント(2)トラックバック(0)料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年05月23日

ギリシャ風チーズフォンデュ

タイトル、ちょっとウケ狙いしてしまいました

2015.08.28 baked feta

言わずと知れたギリシャの代表的なチーズ、フェタ。現地で食べる量り売りのはパックのものとは段違いなおいしさで、まずはそのまま味わってほしいですが、料理にも大活躍します。有名なギリシャサラダ(田舎サラダ)やパイ類のほか、焼きチーズにしても最高。焼きチーズは、我が家では特に怪しくなりかけたフェタチーズの救済料理としてよく登場します。

焼きチーズと言ってもいろいろあって、揚げ焼きにしたサガナキから、シンプルにオリーブオイルとオレガノをかけて焼いたもの、トマトやピーマンなどと一緒に焼いたものなどいろいろ。個人的には、北ギリシャの「ブユルディ」という料理が好きです。

基本的な材料は、フェタチーズ、ハードチーズ(※)、トマト、ピーマン、唐辛子、オリーブオイル。もちろん、人によって少し違ったりしますが。唐辛子は生の青唐辛子と乾燥赤唐辛子のフレーク両方入れるのがおすすめ。割合は野菜を入れすぎず、あくまでチーズをメインにして下さい。

小さな土鍋か耐熱容器にフェタチーズを入れ、小さく切ったピーマンと唐辛子とトマト、薄く切ったハードチーズを重ね、蓋をしてオーブンで焼きます。


2017.05.22 bougiourdi

私がよくやるのはオーブンを使わない方法で、上記材料を適当に土鍋に入れて火にかけます。グツグツいってきたら、材料がまんべんなく温まるようにと底が焦げつかないようかき混ぜて、野菜に火が通りチーズがとろとろになったら火から下ろします。

画像は、上のは材料の形を残して仕上げたオーブン焼き、下のは土鍋をコンロの火にかけてかき混ぜて作ったものです。ブユルディは近年全国的にポピュラーになっている料理ですが、北ギリシャで何度か食べた感じでは、タイトルにもしたようにフォンデュっぽくチーズが崩れてトロッとしてる方が「正しい」気がします。

いずれも、仕上げにギリシャのオレガノをパラッとふりかけ、熱々のうちにクラストのしっかりした田舎パンと一緒にどうぞ。パンもワインも進む一品です。


※グラヴィエラ、カセリ、ケファログラヴィエラなど、あまり塩辛すぎない羊チーズがいいです。なければ牛乳を原料としたとろけるタイプのチーズでも。


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sevam_a at 16:52コメント(4)トラックバック(0)レシピ料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年05月12日

ローストチキンの残りでオーブン焼きパスタ

子供たちがおなかを空かせて帰ってくる時間帯になると、急にあわただしくなります。

2017.05.12 kotopoulo me hilopitakia1

昼ごはんメニューに悩むのはいつものことですが、今日も思いつかない……冷凍庫に放り込んであったローストチキンの残り(ドラムスティックたった1本だけ)でパスタにしました。

ニンニクをオリーブオイルで炒めて香りを出し、こちらも冷凍庫から救出した丸ごとのトマト1個(潰れてしまってたのでとりあえず凍らせたもの)をグシャッと握り潰して加えます。煮詰めてソース状になったら、塩、こしょう、オレガノ少々で味をととのえ、水を足してのばします。

ここに凍ったままのローストチキンを入れて、オーブンを予熱してる間に温めておきます。

耐熱容器にヒロピタキァを乾燥したまま入れ、チキンと熱いソースを加えます。バターをひとかけら落とし、必要なら熱湯を足してかぶるくらいに水加減して、ふたをしてオーブンへ。土鍋が一番おいしくできる気がしますが、耐熱ガラスの容器だと中の様子が見られるので便利。パスタが水分を吸ってやわらかくなったらできあがりです。

2017.05.12 kotopoulo me hilopitakia2

オーブン焼きのパスタは茹でたのとはまた違ったおいしさで大好きです。
チキンドラムスティック1本でパスタ2人分、我ながらケチくさい料理だな〜と思うのですが、中途半端な残り物でもなんとか活用できると達成感が(笑)撮影用に1本のってますが、実際子供たちに出した時は、肉は骨から外して分けました。

ちなみに今回使ったヒロピタキァは前にも何度か載せましたが、ヒロピテスというギリシャの卵パスタの短い版です。スープに入れたり、またこういう風にオーブン焼きにしてもおいしい。スプーンで食べやすいので、小さい子供に食べさせるのにもぴったりです。


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sevam_a at 23:24コメント(2)トラックバック(0)レシピ料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加
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