2005年05月10日
空豆とアーティチョークの煮込み
こちらでは空豆を煮込み料理によく使いますが、普通皮ごと煮込みます。小さいものだと、とても柔らかくおいしく頂けます。ただ、灰汁は気になるので、私はさっと下茹でしてから使ってます。これも旬のアーティチョークと煮込んだ料理はギリシャ版粗食というべき、シンプルながらも春を味わえる料理です。
大きい空豆は、黒い筋の部分をペティナイフで切り取ってから使います。クレタ島なんかでよく使われる乾燥空豆も、同じように筋を取ってから皮ごと使うことが多いです。ギリシャ流によ〜く煮込んでも、やはり皮がちょっと口に残る感じ。煮込みが足りないんでしょうか?でも、エジプトのフール・ミダミスも空豆を一晩じっくり煮込んだものですが、皮は完全には柔らかくならないようです。だから、きっとこれでいいんでしょう。
2005年05月09日
干しイチジクのタルト
フィリングはイチジクをマルサラやスパイスと煮て作ります。この時はマルサラが余ってたので使用しましたが、ギリシャ風にやるならペロポニソス半島の「マヴロダフニ」という甘いワインとか、色は薄いですがサモス島の甘いワインでもいいかと思います。
マヴロダフニとイチジクはポピュラーな組み合わせで、これはアイスクリームなんかにも合います。マヴロダフニは栗とか肉料理にもよく使われ、ギリシャでよく作られる煮込み料理「スティファド」に入れたりもします。
タルトに話を戻します。ジャム状に煮上がったフィリングを冷まし、タルト生地を敷いた型に入れます。生地はフェンネルシードが入ったもので、ほんのりとしたアニス風味がマルサラで煮たイチジクによく合います。実は干しイチジクがあまり好きでない私でも美味しく頂けました。
2005年05月08日
野草のリゾット

上にも書いたように、前回は春だったので、ギリシャの春野菜が一番のテーマでした。野生のアーティチョークや、その他野草いろいろ。そら豆やグリーンピースなども、こちらでは日本のものより若い時期に収穫されるので別の野菜のようです。
さて、野草のパイのことは以前書きましたが、まず傷んだ葉などを丁寧に除いてから何度もよく洗います。そして塩をしてしばらく置き(茹でてもいいです)刻みます。こうやって下処理した野草をフェタチーズなんかと合わせたのがフィリングになるわけですが、塩をした野草が余ってしまったので、翌日の朝ごはんに思い付きでリゾットを作ってみました。基本のリゾットの最初のステップ、玉ねぎを炒めた後に野草も加え炒めます。野草の風味が生きていて、ほんのりとした苦みも美味しかったです。