2018年11月02日

小麦と発酵山羊乳で作るクレタ島の保存食「クシノホンドロス」

載せるのがすっかり遅くなってしまいましたが、夏休みのプロジェクトのひとつが「クシノホンドロス」を作ることでした。

2018.09.07 xinochondros
Ξινόχοντρος

クシノホンドロスとは、クレタ島の伝統的な保存食。粗く挽き割りにした小麦と発酵乳から作られます。ギリシャ各地で作られる「トラハナ」(※)の一種であるとカテゴライズされることも多いですが、クレタ島独特のもので、さまざまな料理に使われます。

これを手作りしたいなとずっと思っていたのですが、なんとなくタイミングを逃していたり、乳を自然に発酵させるプロセスに若干不安があったりで早○年……恐ろしく長い月日が流れていました。で、たまに巡ってくるやる気の波に乗ってようやく着手できたというわけ。

材料はシンプルで、小麦と乳、塩だけ(プラス、オリーブオイルを加える人も)。使うのは牛乳よりも羊乳や山羊乳の方が独特な風味があり適しています。理想としては生乳を使うのがいいんでしょうが、入手が難しいのでスーパーで売ってる山羊乳で作りました。生乳だと一回沸かして殺菌するわけですが、市販のは高温殺菌されているのでパックのまま、発酵するまで置いてみました。カビたりしないよう一日何度かパックを振って混ぜ、匂いを嗅いで様子をチェックします。気温などによりますが、大体5日〜1週間ぐらいで発酵乳になります。匂いを嗅いでみて、不快感のないヨーグルトみたいな発酵臭がすればオッケー(なはず)。

発酵食品を作っていて心配になるのは、やはり安全面ですよね。発酵乳に関しては、ヨーグルトを種菌として使うならともかく、ただ置いといて発酵させるのは腐ってるのとどう違うのかというのが一番気になります。これについてはかなりいろいろ調べてみたんですが、結果、よくわかりませんでした(笑)安全と言い切れないものなので、やめといた方がいいですよ〜としか言いようがないみたいな。私も責任は取れませんので、この記事を読んで真似してみたい方は自己責任でお願いします。また、伝統的な作り方から離れていきますが、ヨーグルトを作る要領でやってみたり、ヨーグルトと乳を混ぜる方法でも悪くないかもしれません。


2018.08.19 wheat berries
(ずいぶん前に買った、この麦を使ってしまいたかった)

さて、無事に発酵した山羊乳を2つに分け、ひとつは市販のプリグリ(挽き割り小麦、バルガー小麦、ブルグル)、もうひとつは戻してフードプロセッサーでごく粗く砕いた小麦粒を使い作ってみました。クレタ島の伝統的な作り方ではホンドロスと呼ばれる粗挽きの小麦を使うのですが、プリグリだと粗挽きのものでもまだ細かい&粒が揃いすぎてる気がするのです。ごく粗く挽けるグレインミルがあればよかったのだけど、持ってないので苦肉の策で、そのままだと刃が傷みそうなので戻してからフードプロセッサーにかけるという方法に。結果、上手く砕けなかったのですが、無理やり続行します。

挽き割り小麦を3〜4倍量の発酵乳と合わせ、汁気を吸ってドロドロになるまで、焦げ付かないようかき混ぜながら煮ます。

2018.08.19 xinochondros1

プリグリの方と、


2018.08.19 xinochondros2

フードプロセッサーで砕いた丸麦の方。

汁気がなくなるまで煮えたら、この「生」の状態で食べる場合もあるのですが、大体は保存食として乾燥させておきます。冷ますと同時にさらに汁気を吸ってまとめやするなるまで置き、適当な量をすくって乾燥させます。


2018.08.19 xinochondros

この時、細長く握ったような形だったり、真ん中を凹ませた平丸型だったり好きな形にまとめて乾かすのが一般的ですが、乾いていくのと同時に細かく割っていってもいいです。今回はほとんどを握った形で乾かしたのですが、やっぱり煮る時になかなか崩れず使いにくかったです。細かい方が使用量の調節もしやすくおすすめ。


2018.09.07 xinochondros2

プリグリで作ったものの完成品。比較的細かく割ってみました。

2018.09.07 xinochondros1

丸麦を砕いた方の完成品。

しっかり乾燥させたクシノホンドロスは長期保存できます。空気が乾燥しているなら布袋で保存もできるけど、虫がつく心配もあるので、一番いいのは密閉して冷蔵庫か冷凍庫に入れることでしょう(うちは場所がないので密閉容器に入れて常温で置いてます)。クシノホンドロスは煮込みに入れたりさまざまな料理に使えるわけですが、長くなってしまったので調理例はまた次回にご紹介します。


※トラハナについてはこちらに詳しく書いています。興味のある方はご覧ください→最古のインスタント食品!?「トラハナ」に注目!


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sevam_a at 17:35コメント(2)レシピ自家製食品&海外和食  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年10月12日

シミ島バカンス2018【2】

猫特集

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そういえば、今月はこれが初投稿でした。
もうかなり前からPCの調子が悪くて、だましだまし使ってたんですが、ここ2か月ぐらいは電源の落ちる頻度がかなりヤバイです
特にWordなどのファイルや画像を編集・コピーしてるともれなく電源が「ちゅーん…」と落ちてしまうのでお手上げ。作業に支障が出まくりで、原稿を仕上げるのにものすごく時間がかかるので、ようやく新しいPCを買ってもらったところです。ここの更新は相変わらずのペースになりそうですが、来週か再来週には通常営業に戻りたいなぁ


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sevam_a at 16:41コメント(4)シミ島ギリシャの猫  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年09月27日

「冬バジル」と胡桃のペストで手打ちパスタ

夏休みが終わり、もうそろそろ秋って時にバジルの鉢植えを新たに買ってきました。

2018.09.25 striftoudi2
Στριφτούδι με πέστο χειμωνιάτικου βασιλικού με καρύδια

こんな時期に〜って感じかもしれませんが、ギリシャには「冬バジル」(ヒモニァティコス)もしくは「アトスバジル」(アギオリティコス)と呼ばれる品種があります。ギリシャのバジルの品種としては、葉が細かくこんもりと茂るタイプもあり、こちらもまだいっぱい売ってるのですが、今からだとヒモニァティコスの方がいいかな〜と思い購入。


2018.09.12 basil

英語の名前はGreek columnar basil(グリーク・カラムナーバジル)で、学名はソースによって違っててよくわからないのですが、Ocimum x citriodorum ‘Greek column’?レモンバジルの近縁種とされますが、特徴はレモンバジルとはかなり異なります。英語名からわかるように、縦に長く背が高く育って草丈は1m近くにもなります。また、ギリシャの聖地アトス山の修道院から持ち帰ったバジルが数年で2mを超える高さに育ったという例もあり、以前ニュースになっていました。

ヒモニァティコスという名の通り、冬の寒さにも比較的強いバジルと言われますが、やはり低温になると普通に枯れてしまうので、冬季は屋内に移すなどして育てると何年ももつそうです。私はいつも枯らしちゃうのですが、もしかしたらあきらめずに水やりしてたら春に復活したのかも……?今回は冬越しできますように。ちなみにこのバジルは花は咲かないらしく、挿し木で増やします。

香りはシナモンやクローブなど温かなスパイスを感じさせ、ギリシャ料理にもよく合います。ちょうどとれたての胡桃も市場に出てきたことだし、この2つをあわせてペストソースを作りました。


2018.09.25 striftoudi1

パスタは手打ちで。ギリシャのクレタ島に、トロフィエそっくりのパスタがあったな〜と思い出して作ってみました。
クレタ島のパスタメーカーから出てる伝統的なパスタシリーズに「ストリフトゥディ」というのがあるんですよ。


2009.03.08 Cretan pasta2

画像左がそれ。トロフィエそっくりじゃありませんか?(昔撮った小さい画像しか残ってなくて粗いですが)
調べてもこの市販パスタの情報しか出てこないので、クレタ島のどこの地域のものなのか、そもそも本当にこういう伝統パスタがあるのか……というのはよくわかりませんが。


ペストと合わせ、見た目はイタリアン、心はギリシャ?なパスタでした。


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sevam_a at 18:59コメント(4)料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年09月12日

ギリシャ味のスペアリブと、スベリヒユたっぷりギリシャサラダ

ブログにはあまり載せませんが、ガッツリ系の肉料理って好きなんです。肉と野菜いっぱいのメニューって元気出ますよね。

2018.09.07 ribs
"Greek" BBQ ribs

バカンスの後、疲れもあって適当なパスタとかで済ませてたら余計にしんどくなってきたので(あたりまえですが)、大好きなスペアリブとサラダを作りました。一見普通のバーベキューリブですが、ギリシャ料理によく使う食材だけで味付けしてるので、ギリシャ風?バーベキューリブです。


2018.09.07 ribs1

ちゃんとしたレシピを書こうと思いつつも、計量して作ってないので簡単な説明だけ……。

スペアリブは、オールスパイスやシナモンを含む適当なミックススパイスソルトを揉み込んで一晩くらい寝かせておきます。
本当はじっくり時間をかけて焼きたいのだけど、うちはバーベキューないしオーブンも暑くて長時間つけたくないので、今回は手抜きして圧力鍋でやっちゃいます。圧力鍋にスペアリブを入れ、ソースの材料と水を少し投入。ソースはペティメジ(ぶどうの汁を煮詰めたシロップ)、ギリシャのバルサミコビネガー、トマトペースト、ラキを適当に混ぜたものです。


2018.09.07 ribs2

圧力鍋で煮たスペアリブは汁気を切って取り出し、煮汁(ソース)は煮詰めます。この時、上に浮いた余分な脂はすくって捨てます。


2018.09.07 ribs3

ソースを塗りながら、グリルかオーブンで少し焦げ目がつくまで焼いてできあがり。

サラダはホリアティキ・サラタ(田舎風サラダ、ギリシャ風サラダ)にスベリヒユを加えたバリエーション。おいしくて栄養もたっぷりです。


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sevam_a at 17:06コメント(7)レシピ料理・食べ物について  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年09月09日

シミ島バカンス2018【1】

今年は8月の最後に1週間ちょっと行ってきた恒例のシミ島バカンス。料理記事の合間に載せていく予定です。

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この風景は、いつ見ても綺麗だな〜と思います。


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空港のないシミ島へは、近くの島まで飛行機で行ってそこからフェリーに乗るか、もしくはピレウスから一晩かけてフェリーで行く方法があります。ずっとフェリーだと時間はかかるけど、移動の手間がないので楽。私たちの場合、車も持っていくのでフェリーというのもありますが。
午後にピレウス発で、ひたすらキャビンで寝て過ごしています。今回行きはフェリーがヘレニックシーウェイズので(運行はブルースターフェリーズ)、サービスがブルースターよりよくてとっても快適でした。

※フェリーの画像は後日撮ったものです。去年行った時は建設中だった新しい港が完成していて、大きなフェリーの発着はこちらになった模様。うちのサマーハウスの方から下りてきてすぐのとこなので近くなりました。


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24日朝に到着。サマーハウスでのバカンスは出だしが肝心なんです。
まずは軽く掃除したり、到着時間が早い場合前に滞在してた家族が使ってた分のタオルやシーツなど洗濯もするんですが、まずはポンプが動くかというのが最重要!シミ島の家では常に水道から水が流れるわけではなく、決まった時間にしか水がこないので、各家に貯水タンクがあります。このタンクはかなりの大きさがあり(うちのは6畳間ぐらいあるみたいです)、よほど水を入れるのを忘れてなければ枯渇することはないんですが、そこから小さな電動ポンプで家中の蛇口へと水が送られる仕組みなので、これが動かないことにはどうにもなりません。
去年は駄目で一日中修理→結局買い替えということになったのですが、今年は普通に動いてひと安心。お腹がすいたと文句を言う子供たちに持参の果物など食べさせたりしつつ掃除と洗濯。朝のコーヒーを飲んだり軽いランチも作る余裕がありました。


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持参食品で作った昼ごはん。調理器具や調味料も最低限なので、バカンス中は大体こんな感じのものが多いです。追加で必要なものや島で買った方がいいものは現地調達ですが、いつも結構な量の食料や水、愛用の鍋や菜箸(日本人はこれがないと!)などの調理器具も持参します。

写真のメニューは、野菜のスクランブルオムレツ、オリーブオイルラスク、去年漬けたオリーブ。いつも大体ちょっとした自家製の保存食とか瓶詰めなどをバカンスによく持ってくるのですが(こんなのを持って行ったことも)、これがなんだか楽しいのです。ペットボトル漬けのオリーブは持ち運びにも便利でいいですね。
そして、必要なものを必要なだけ持ってきて、ぴったり使いきれた時の気持ちよさ!私のオーガナイズ能力、他の時にも発揮されないだろうか……。


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いつになく初日から時間の余裕があったので、港方面へ行ったあと、夫の希望でぺディの方へ泳ぎに行きます。海沿いの道路を上りきったところからの一枚。


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ぺディのひなびた雰囲気、嫌いじゃないです。ここはずっと変わってない気がするな〜。


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小さな教会の窓に、素敵なディスプレイ。


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がらくたを使ったディスプレイにセンスを感じさせます。教会の裏の小窓も可愛いですね。


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ぺディのはずれから、集落を振り返る。


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アギオス・ニコラオスへ向かう途中のところで泳ぐことにしたのですが、魚介類以外は海にそれほど興味のない私は、やっぱり植物を観察したりの方が楽しい。


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落ちてた魚にも興味を引かれる。これは何でしょう?


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sevam_a at 17:16コメント(6)シミ島旅行・観光・お散歩  このエントリーをはてなブックマークに追加
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