2005年07月25日

夏のホルタ、ブリタとスティフノス

vlita & stifnos1雨がほとんど降らない夏の間は、ほうれん草や野草も市場からほとんど姿を消してしまいます。代わりに登場するのがブリタ(アマランス)やグリストリーダ(スベリヒユ)。今回はブリタについて書きます。

ブリタ(写真:下左)は上にも書いたようにアマランス(アマランサス)のことで、日本の雑穀ブームでも知られるようになったアマランサスの仲間です。南米原産とされるアマランスは、今では世界各国に見られます。色鮮やかな鑑賞用のものもあれば、緑や赤っぽい色の葉を食用にしている国も多いです。ギリシャで普通見かけるのは、葉や柔らかい茎を食用にする品種です。

各種ビタミンの他、鉄分、カルシウム、プロテインなども多く含み、栄養たっぷりのブリタ(アマランス)は、暑い夏を乗り切るのにもぴったりです。
味は少しほろ苦いもののマイルドで滋味があり、茹でて「ホルタ」として食べる他、ガーリックオイルで炒めたり、パイのフィリングにしたり、また煮込みに入れても美味しいです。

ブリタよりかなりマイナーな存在のスティフノス(写真:下右)は、ほろ苦い味がブリタとよく合うとされています。私もブリタを茹でサラダ(ホルタ)として食べる時は、よくスティフノスとズッキーニを一緒に茹でます(写真:オイルをかける前の状態です)。もう少しボリュームが欲しい時は、ジャガイモも茹でるといいです。私はどちらかと言うとレモンやビネガーは加えずに、塩とオリーブオイルのみで食べるのが好きです。

スティフノスはナス科のsolanum nigrumのことで、アルカロイド系の毒であるソラニンが含まれます。和名ではイヌホオズキと呼ばれ、日本全土でも見られる史前帰化植物です。今回気になって少し調べてみたのですが、漢方でも使われるんですね。生薬名は龍葵(リュウキ)で、利尿・解熱・強壮の薬として、あと口角ヘルペス・たむし・ものもらいなどにも効くそうです。古代ギリシャでも同様に、薬として用いられていたようです。

毒性植物なので使い方に注意が必要ですが、ギリシャの、特にクレタ島では割と普通に食用にしています。若い葉や茎のみを使い、ギリシャ流に長時間茹でる方法だと毒が抜けるのでしょうね。上に書いた茹でサラダの他、夏野菜の煮込みなどに加えても美味しいです。他にも毒のある植物はよく食用にされていて、その調理方法もさまざまで興味深いです。

※アマランスは妊婦や授乳中の女性は食べない方がいいという説もあります。
※ブリタは正確には「ヴリタ(βλίτα)」ですが、オリーヴ=オリーブなどと同じく「ブリタ」にしてみました。ブログ内の他の記事と統一されてなくて読みにくいかもしれませんが、ご了承下さい。

vlita & stifnos2

sevam_a at 22:04コメント(6)トラックバック(1)料理・食べ物について   このエントリーをはてなブックマークに追加

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1. オリジナル料理レシピをインターネットで応募して賞金30万円って応募しなきゃそん^^;  [ ☆サッカークラブ☆                   ◆TOPへ◆ ]   2005年07月26日 05:51
最近結構料理に凝ってて色んなものに挑戦するんだけど、結構成功します^。^ で、なんか見つけたんだけど、dancyu料理コンテストレシピ大募集ってのみつけたんだけどこれすごいんです^^;なんと、この料理コンテストにインターネットで自分のオリジナルレシピを応募して

コメント一覧

1. Posted by むうちえ   2005年07月26日 12:22
毒がある植物を最初に食べた人って、すごいですよね。でも薬効を考えるとさらに、すごい発見だな、と思います。こちらでも売っているんでしょうかね?ギリシャほど乾燥していないので(もちろん今は灌漑設備もあるので関係ないでしょうが)まだ野菜が豊富にあるからブルガリア人は食べないのかな?国境を越えるだけで雰囲気ががらりと変わりますよね。
先回のあんずにしても、こちらでは品種が書かれているのを見たことがありません。どの品種がどういう味で・・・なんてブルガリア人は考えないのかな・・・と悩む今日この頃です。
2. Posted by salahi   2005年07月26日 14:55
むうちえさん、こんにちは。

そうですよね、毒の抜き方もいろいろありますが、どうやって思いついたんだろう?って考えてしまいます。
イヌホオズキは雑草のようなものだから、きっとブルガリアにも生えてるでしょうね。ギリシャではよく野草を食べるのですが、そちらはどうでしょう?

野菜や果物、ギリシャ人は結構産地へのこだわりがあるようです。市場に売ってるものは品種または産地が書かれていることが多いです。
3. Posted by イリニ   2006年02月27日 02:23
重要な記事を読み落としていましたぁ。
(26.02.2006記事から飛んできました)

私もホルタが大好きで、タベルナでは必ず注文するのですが、市場では何を買って良いのか分からず、今まで過ごしていました。(お恥ずかしい・・・)
しかも、ギリシャでは植物名や効能を調べるのも苦労します(いい資料が少ない)ので大変参考になりました。


4. Posted by salahi   2006年02月28日 00:35
イリニさん、こんにちは。こちらの記事も読んで下さって、ありがとうございます。

ホルタ、美味しいですよね。でも私も市場ではちょっと迷ってしまいます。「苦い」と書かれてるのは本当に苦そうなので、買ったことはありません。あれも普通に茹でて食べるんでしょうかね?

この時期に売られてるのではパイ用にミックスされたホルタとか、ケシの葉、イラクサなどがおすすめです。これでパイを作ると美味しいですよ。

ミルシニ・ランブラキさんのホルタの本は、食べ方なども載ってていいですよ。私が持ってるのは第一刷で、索引もないし使いにくいんですが、その後増刷されたのは索引付きで加筆もされてます。
5. Posted by イリニ   2006年02月28日 03:51
参考図書のご紹介まで有り難うございます!

ホルタのピタ・・美味しそうですね〜。
スパナコピタをチーズ抜きで作る”草”好きの私にとっては、たまらない響きです。
6. Posted by salahi   2006年03月01日 03:22
イリニさんへ、ちょっと追加です。

パイじゃなくて、茹でて食べるのはΖΩΧΙΑとかΖΟΧΟΙ(いろんな綴りがあるみたい)と呼ばれるものを良く買ってます。これは硬そうな見かけだけど、ちゃんと柔らかくなるし、苦味もそれほどないです。別の記事にナイディックさんがコメント下さいましたが、オカヒジキ(アルミラ?)も美味しいですね。

ホルトピタも是非お試し下さい。春の味です^^

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