ブログネタ
ギリシャ料理 に参加中!
taramosalata

タラモサラタは、ムサカやスブラキなんかと並んで日本で知られている数少ないギリシャ料理のひとつだけど、かなり誤解されているのではないでしょうか?まず、その名前。タラモサラダでもタラマサラタでもなく、正確にはタラモサラタといいます。

日本人ならきっとほとんどの人が「たらこ」+「イモ」=「タラモ」と連想しちゃいますよね?ギリシャのオリジナルはタラマのサラダという意味ですが、上の写真(右)でもわかるように、私達が普通にサラダと聞いて思い浮かべるイメージとはちょっと違うものです。ちなみに写真左のメリジャノサラタ(焼きナスのサラダ)も、ギリシャのポピュラーなサラタの一つです。

タラモサラタの材料は、タラマ・玉ねぎ・パン又はじゃがいも・レモン汁・癖の無い植物油又はオリーブオイルで、地方によってはにんにくを入れたりナッツを入れたり、変わったところでは北ギリシャのミント入りタラモサラタなどがあります。

基本的な作り方は、まず乳鉢にタラマと微塵切りの玉ねぎ(※)を入れて、タラマからうまみを引き出す気持ちでよく潰します。次に、耳を落として水でふやかしたパン又は茹でて冷ましたじゃがいもを加え潰し、オイル(オリーブオイルの場合はマイルドなもの。又はひまわり油など癖の無いものとブレンドします)とレモン汁を少しずつ加えて乳化させます。

もちろんフードプロセッサーでも作ることが出来ますが、この場合軽い食感の、なめらかなタラモサラタになります。パンを使うかじゃがいもを使うかは好みの問題ですが、私の知ってるギリシャ人はパン派が多いです。じゃがいもを加える場合、フードプロセッサーを使うと粘りが出てしまいがちなので、混ぜ過ぎないように気をつけることが大事です。

私のまだ遭遇したことのない幻のタラモサラタにアヴゴタラホを使ったものがあります。アヴゴタラホとは、ギリシャ版のからすみで、こちらは保存の為に黄色い蜜蝋でコーティングされているのが特徴です。

これを使ったタラモサラタは、ギリシャ料理の本などで紹介されているのは見たことがあるけど、実物を見たことも、食べたという人に出会ったこともありません。まあ一般的なタラモサラタのほとんど全部が安い着色料入りのタラマで作られている時代だから、当たり前といえば当たり前ですね。ところで日本産でないからすみはイタリアのボッタルガなどが有名ですが、その製造法はギリシャ人が伝えたとも言われます。


※玉ねぎは人によって入れなかったり、代わりにニンニクを入れたりいろいろです。私が作るのはタラマ、玉ねぎ、パン、レモン、オイルを使ったものです。日本のたらこではイマイチ上手くいかなかったんですが、どなたか成功したら教えて下さいね^^