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野菜に肉や米、又はその他のフィリングを詰めた料理はギリシャでもポピュラーですが、最もよく作られるのがトマトとピーマン、その次がズッキーニではないでしょうか。

stuffed zucchini
Κολοκυθάκια γεμιστά αυγολέμονο

我が家で一番人気なのはズッキーニですが、何か詰めて下さいと言わんばかりの姿をしたピーマンや、スプーンで簡単にくり抜けてしまえるトマトと違って、ちょっと手間がかかるんですよね。でも、頑張って作った甲斐のある美味しさです。

ズッキーニのくり抜き方は筒状にくり抜く方法縦半分に切ったのをボート型にくり抜く方法がありますが、この文化圏はギリシャ辺りで分かれるのではないかと思います。いろんなレシピを見た限りでは、ギリシャより東のトルコや中東諸国では筒状、西のイタリアやフランスなどではボート型にされることが多いようです。

そう言えば、こんな話がありました。スペインからシリアのアレッポに移り住んだユダヤ人は地元民からmedias(半分という意味)と呼ばれていた……という話で、何故そのように呼ばれてたかというと、そのユダヤ人達はほとんどアラブ化していたにも関わらず、スタッフドベジタブルを作る時は野菜を半分に切って使っていたとか。


gadget for hollowing zucchini

でも、このくり抜き器……イタリア製なんですよね。イタリアでも筒状ズッキーニにする地方があるんでしょうか?
くり抜く時のコツは「とにかく、焦らないこと」。一度に沢山中身を抜こうとしないで、少しずつ、少しずつ……最初は何度かくり抜き器をプスプスと刺して取り掛かりを作り、徐々に内側をこそげていきます。ズッキーニを持つ方の手は、しっかり包み込むようにして割れないように。でも少しぐらい割れてしまっても大丈夫。気にせず使えます。

さて、今回紹介するのは鍋で煮込んだタイプ。フィリングは生の挽き肉と米を合わせたもので、アヴゴレモノソースで仕上げます。実は私は元々このタイプのは作ってなくて、トマトやピーマンと一緒にオーブンで焼く方法でした。叔母さんの作り方に習ってそうなったんですが、ギリシャではトマトやピーマンのはオーブンで焼くけど、ズッキーニのは煮込む作り方が多いようです。

夏に向けて、我が家の食卓にスタッフドベジタブルの登場回数も増えそうです。いろんなバリエーションも、また今度紹介しますね。

【参考文献】
The Book of Jewish Food: An Odyssey from Samarkand and Vilna to the Present Day
ズッキーニの肉詰め(コロキサキァ・イェミスタ)

材料:(4人分/8本分)
ズッキーニ...8本(約1kg)
牛挽き肉(赤身)...200g
玉ねぎ微塵切り...小1個分
米...1/4カップ
水...大さじ1
パセリ・ディル微塵切り...各大さじ1½
塩...小さじ1/2
胡椒
バター又はオリーブオイル...大さじ1〜2
チキン又はビーフストック...1 ½カップ
レモン汁...ジューシーなもの1/2〜1個分
卵...1個
コーンスターチ又は小麦粉(好みで)...小さじ1

hollowed zucchiniズッキーニはヘタ(茎側)を切り落とし、くりぬき器又はペティナイフと小さなスプーンなどで中身をくりぬいて下の部分(花の付いてた部分)も控え目に切り落とす。


挽き肉に玉ねぎ、洗った米、水大さじ2、ハーブ類、塩、胡椒を加えよく混ぜ、フィリングを作る。

ズッキーニにフィリングを詰め、大き目の鍋に並ベる。鍋の大きさは直径22cmぐらのだと丁度入るぐらいです。

ストック、バター又はオリーブオイルを加え、オーブン用ペーパーなどで軽い落とし蓋をして、さらに蓋をして強火にかける。ストックは、市販のブイヨンキューブなどを使う場合は薄めにして下さい。

沸騰したら弱火にし、ズッキーニとフィリングが柔らかくなるまで40〜50分ぐらい煮込む。最後は煮汁が3/4〜1カップぐらいになるようにし、汁気が多すぎたら少し煮詰め、逆に汁気が少なければ水を足す。

ズッキーニを崩さないよう注意して器へ取り出す。

ボウルに卵を溶いて、レモン汁で溶いたコーンスターチを加え混ぜる。熱い煮汁を少しずつ加えながらよく混ぜ、温まった卵液を鍋に戻してかき混ぜながら弱火で熱する。

とろみが付いたら味を調え、器に盛ったズッキーニにかける。

MEMO:コーンスターチか小麦粉を加えるとアヴゴレモノソースの卵が安定し、とろみもきちんと付くのですが、お好みで加えなくても構いません。
アヴゴレモノソースが好きでない場合は、好みで仕上げにレモン汁(とろみを付けたいなら水溶きコーンスターチも)だけ加えるか、トマトソースをストックで薄めたもので煮込んで下さい。

【追記】
ズッキーニのくり抜き方について


やっぱり専用の道具があると断然やりやすい!ですが……ない場合は、りんごの芯抜き器、ペティナイフ、ティースプーンなどで。専用の道具がないと長いままくり抜くのは大変なので、半分の長さに切ってからくり抜いてもいいです。最初ヘタは両方残しておいて、真ん中の切り口からくり抜いていきます。

アレンジいろいろ
日本ではズッキーニの値段が高めだったりするようなので、一部又は全部のフィリングを他のもので巻いてもいいです。
キャベツやフダンソウ:普通のロールキャベツと同じ要領で。鍋に隙間なく並ベ、皿などでしっかり落とし蓋をして煮ます。
玉ねぎ:直径の半分まで切り目を入れて下茹でし、一枚一枚剥がしたのを使います。フィリングを包み、キャベツの場合と同じ煮方をします。新玉ねぎは溶けてしまうので、普通のもので。
リーク又は長ネギ:これは太いネギでしか作れませんが、10cmぐらいに切ったのを剥がして使います。フィリングをのせて巻き、キャベツの場合と同じ煮方をします。
その他:フィリングをミートボール状に丸めてそのまま煮てもいいです。ちょっとだけフィリングが余ってしまった場合にも、この方法でOK。

ズッキーニの中身の利用法いろいろ
ズッキーニの中身を刻んでフィリングに加えるのも、柔らかく仕上がりおすすめです。その場合、汁気は絞らず加え、フィリングに水は入れません。

くり抜いた中身を別の料理に利用したい場合、炒めてヨーグルト和えサラダに、ベジミートボール風(コロキソケフテデス)に、その他オムレツの具にしたり、ハンバーグなどの挽き肉料理を水増しするのに使ってもいいです。

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