2009年04月14日

美味しい野草・キバナアザミでいろいろ

ギリシャ生活での楽しみのひとつが市場巡り。日曜を除いて毎日、街のどこかしらでライキ・アゴラと呼ばれる青空市場が立つのですが、私の行動範囲内では週に4日、5個所で開かれています。
もう1●年もギリシャに住んでると、いい加減飽きてきても良さそうなものですが、そんなことは全く無く。季節を感じ、また年を追うごとに微妙なトレンドの移り変わりなども見れて面白いのです。

昔は見かけなかったタイプの野菜が一般的になってきたりするのは嬉しく、特にここ数年はうちの近所の市場でも野草のバリエーションが増えたり、取り扱ってる時期がのびてきたように感じます。
野草(ホルタ)は値段が高かったり下処理が面倒だったりで、どうも気が乗らないまま旬を逃がしてしまうこともよくあるのですが...これからも取り扱ってくれるよう売り上げにも貢献したく、なるべく買うようにしています^^

そんな野草のひとつがこれ。
2009.04.04 skolymos

スコリモス(Σκόλυμος)とかアスコリブリ(Ασκολύμπροι)と呼ばれるホルタで、学名はScolymus hispanicus。英語名はCommon golden thistle又は Spanish oyster thistle、和名はキバナノアザミ又はキバナアザミです。
ギリシャでは古代から食用とされ、味が良いのはもちろん、肝機能を高める・解熱効果・止血効果・母乳の分泌を促すなどの薬効もあることから珍重されてきました。

市場では上の写真のように丸ごとで売られていることもあれば、根っこや葉が途中で切られた状態だったりもします。どちらにせよ、ちょっと取っ付きにくい感じの姿が目を惹く野草()。特にトゲトゲの葉っぱがいっぱい付いているものは「これ、食べられるの?」と躊躇してしまいそうですが、食べてみると癖が無く、美味しいホルタのひとつです。

とは言え、私がこちらへ来た当初に初めて買ってみたのはハズレだったらしく、変な金属臭か石油臭のようなものが感じられて、その後また買ってみる気になるまではかなりの歳月を要しました。それ以降に買ったものは変な味はなく、美味しく食べてるんですけどね。...一体あのハズレのは何だったのでしょう?

※本来は野草ですが、最近では栽培もされているようです。


一番シンプルかつ基本的な食べ方は、やっぱりこれ。
2009.04.04 askolibri
Ασκολύμπροι βραστοί

ただ茹でただけのものに、オリーブオイルとレモン又はワインビネガーをかけて。

根は表面をナイフで軽くこそげて綺麗にし、火が通りやすいよう適当な厚さにスライスします。葉は棘のある部分を思い切って全部除くのがいいでしょう。棘も茹でたら柔らかくなると言う人がいたので、この時はほとんど残して茹でてみたのですが...やっぱり口の中が痛かった(笑)葉を切るのはハサミを使うと簡単で、手を刺してしまうこともあまり無いです。下処理するとほとんど茎だけになってしまうのですが、これは下の部分で繋がったままの状態で、適当な大きさに切ります。

塩を適量加えた湯で茹でるわけですが、後で茹で汁(ホルトネロ)を飲みたい場合は塩を加え過ぎないように。栄養の溶け出した茹で汁は、デトックス効果のある飲み物です。体がシャキっとするのが感じられるような味で、なかなか美味しいんですよ。
根を先に加え、しばらくしたら茎の部分も加え、しっかり柔らかくなるまで茹でたら取り出して水気を切ります。あとはお好みで味付けしてどうぞ。


煮込み料理にも。
2009.04.06 askolibri avgolemono
Ασκολύμπροι αυγολέμονο

アヴゴレモノソースで仕上げる煮込みは山羊と一緒にするのも美味しいものですが、アスコリブリだけのシンプルなものでも私は十分満足。これは好きな食べ方です。

作り方は、上に書いた方法で下処理したアスコリブリをオリーブオイルで軽く炒め、水又はストックを加え煮込みます。柔らかくなったらアヴゴレモノソースを作り、味を調えたら出来上がり。アヴゴレモノの作り方に関しては、こちらのレシピを参考にして下さい。


保存用に、オイル漬けも少し作っておきました。
2009.04.06 askolibri toursi
Ασκολύμπροι τουρσί

作り方は、途中まで茹でホルタと同じ。大体柔らかくなったところで一旦取り出し、茹で汁とワインビネガーを半々にしたものでさらに5分ぐらい茹でて(お好みでニンニクやベイリーフなどを入れてもいいです)笊にあけます。汁気をしっかり切りつつ完全に冷ましたら消毒した瓶に詰め、かぶるぐらいのオリーブオイルを注いで蓋を閉めて出来上がり。冷暗所か、冷蔵庫のあまり冷えない箇所(一番上の段)で保存します。

ちなみに、オイル漬けかピクルスになってるのは地方特産品を取り扱う店でも売っていることがあります。中心地ならソフォクレウス通りの“パンドポリオン・ティス・メソギアキス・ディアトロフィス”などにありますよ。


ギリシャ料理もいいけれど...
2009.04.08 nimono

どうしても、和食アレンジも試してみたくなる私^^;
今回は鶏肉・人参・椎茸と合わせた煮物にしてみました。ちなみに見た目はゴボウ風ですが、味はアーティチョークに似ています。少し歯応えを残して仕上げたのですが、これがまたいい具合で美味しかった
他の使い方としては、茎も一緒に(又は茎だけで)お浸しや胡麻和え、煮浸しにするのもおすすめです。

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_________________________

...と、こんな感じで、この春は2回買っていろいろ楽しみました♪
そして最後にちょっと落としてしまうのだけど...これ、もう今年は売ってないかも?旬は冬から春と結構長いはずなのですが、うちの辺りで出回るのはほんの2〜3週間なんです。私が行く市場では、今年は3月後半〜4月初めに見かけました。
もしまだどこかで売っていたら、もしくは野原で採集する機会でもあればお試し下さい。

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sevam_a at 18:30コメント(15)トラックバック(0)料理・食べ物について | レシピ  このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by irini   2009年04月14日 21:06
salahiさん

うちの近所の市場でもイガイガの草が売られていてζοχοί という名前なのですが、それと同じものでしょうか?葉っぱの感じは似ているのですが、根っこ付きで売られているのは見たことがないので、やっぱり違うんでしょうか?

イガイガ草は、キロ0.50ユーロから1ユーロととてもお安いのですが、やっぱりあの見た目に威嚇されて、まだ買ったことがありません。今日はラディキャを買いました
2. Posted by むうちえ   2009年04月14日 21:25
salahiさん、こんにちは。ご無沙汰しております。
今年はまったく野草に縁がなく、イラクサも手にしておりません・・・
キバナアザミ、ですか・・・ ブルガリアでは見たことがないかなあ・・・写真を見て「あっ、ゴボウ!!」と思ったのですが、葉っぱが全然違いますねぇ。ゴボウがないので鯉こくやがめ煮などやりたくてもできないのですが(ついには家のプランターを使って袋栽培をはじめてしまいましたが。)、これだったらゴボウの代わり、いけると思いますか?
3. Posted by melocoton   2009年04月14日 23:05
アザミ科も色んなのがあるんですね。
スコットランドのアザミも食べてみようかしら。
それこそ口の中怪我しないようにとげは取らなきゃっ。

煮汁を飲むっていうの、いいですね。
いつもお野菜茹でた後のお湯、もったいないなーと
そのままほかのスープにしたりしてますが、
貧乏性には一文の得、かしら^^;。

イタリアのブロガーさんたちがアーティチョークの茎を牛蒡代わりに使ってるの見たことあるので、なるほどって納得です。

今日はストーカーポジション、外したわ(爆)。
4. Posted by 271828   2009年04月15日 05:41
salahiさん おはよう

キバナアザミの学名から検索してこの植物の黄色い花を見ることが出来ました。美しい!

ゴボウもまたキク科なので花はアザミそっくりです。葉はフキのようですが。
日本でよく売られているヤマゴボウの味噌漬けは「ヤマゴボウ」ではなくてこのアザミの根を使っています。だからゴボウの代用に同じキク科のアーティチョークを使うのは正解ですね。

先日、セリを摘みに田んぼに出かけた折にアザミを沢山見ました。若芽を天麩羅にしてやろうと思っています。
5. Posted by tongshin   2009年04月15日 07:26
ごぼうのようでアーティーチョークみたいな味だなんておいしそう〜 どれもおいしそうですが最後の和風がとっても気になります。 でもトゲトゲの部分が硬いんですね。

棘といえば、うちのイラクサが(勝手に)育ってきたので手袋をして収穫しました。きのうはとりあえずスープにしましたが来週はぐるぐるパイに挑戦するつもりです。
6. Posted by salahi   2009年04月15日 15:50
iriniさん、こんにちは。あちらの記事にTBありがとうございました。

ΖΩΧΟΣは、また別の植物です。売ってる時期が長く、最もお手頃でポピュラーなホルタのひとつです。見た目はイガイガでいかにも硬そうな感じがするんですが、茹でるとすぐに柔らかくなりますよ。苦味もそれほどなく、美味しいホルタです^^

豆料理のレシピでも使っているので、よろしければご覧下さい。
http://blog.livedoor.jp/sevam_a/archives/51217593.html
7. Posted by salahi   2009年04月15日 15:55
むうちえさん、こんにちは。

これで代用しなくても、本物のゴボウが生えてそうですけどねぇ。
ゴボウは確かヨーロッパの辺りが原産だと思うのですが、野菜として食べるのは日本ぐらいだそうです(ギリシャでは薬草)。ちょっと田舎の方へ行かれる時にでも、探してみてはどうでしょう?
8. Posted by salahi   2009年04月15日 16:00
meloさん、こんにちは。

スコットランドのアザミも食べれますね。
若い芽を天ぷらに...っていうのは最近まで知らなかったのだけど、美味しそうですよね。

野菜の茹で汁、ちゃんとスープに利用するなんてエライ!
私も見習わなければ

>ストーカーポジション
過疎コメント欄なので、これからもよろしくお願いします(笑)
9. Posted by salahi   2009年04月15日 16:16
271828さん、こんにちは。

本物のヤマゴボウの近縁種のヨウシュヤマゴボウなら私の故郷にもいっぱい生えてましたが、どちらも毒なんですよね。何でそんな紛らわしい名前を付けるのだろうと、子供心に思った記憶があります。間違って食べる人が居そうですよね。

ゴボウはギリシャでは薬草として用いられるぐらいで、それ以外は「くっつき草」のひとつとして見なされてるようです。野生のゴボウというのを食べてみたいので、一度採りに行ってみたいんですけど...なかなか採集できそうな場所へ行く機会が無いし、あったとしても掘るのが大変そうですね。

野草をいろいろ採集できる環境が羨ましいです!
うちの辺りにも食べられる草はありますが、綺麗な場所がなかなか無いので。来年は、キバナアザミの根でヤマゴボウの味噌漬け風も作ってみたいです。
10. Posted by salahi   2009年04月15日 16:22
tongshinさん、こんにちは。

そちらにも、これとかゴボウとか生えてそうな気がするんですが...どうでしょう?
和風の美味しかったですよ^^

今年もまたイラクサに悩まされる日々が始まったんですね^^;
いつも通る道にもワサワサ茂ってるんですが、そろそろ舗道(両側に高く茂ってるから、段々通れる場所が狭くなってくる)を歩けなくなるぐらいの勢いです...。

ぐるぐるパイ、上手く出来ますように。
今日は市場でポピーの葉っぱとハーブを買ってきたので、ほうれん草と混ぜて作る予定です。
11. Posted by yokocan21   2009年04月16日 06:09
この野草、私がこないだ食べて感動したのと、そっくりですよね!でも、学名や英語名が違うんで、親戚みたいなもんなんでしょうね。
これも、味がなんとなく想像出来るんで、美味しいこと間違いなしですね。アーティチョークにも似ているという茎の部分、これも美味しそうです〜。そして、オイル漬けが気になります〜。野草が手に入ったら、是非やってみたいです。
12. Posted by 楽子   2009年04月16日 12:48
すっすごい!!
すごく立派な根っこを持つアザミですね〜。
アーティチョークとか日本の普通の野アザミなどもこんな立派な根っこをしているのかしら。
そうとなれば、なんだか根っこごと食べたくなっちゃいますね。
アザミは一度だけ野アザミの新芽の部分を頂いたことがあり、天ぷらにするとマヨネーズの香りがしておいしいと聞き、やってみたらほんとに揚げてるそばからマヨネーズの香りがしてびっくりした覚えがあります。
柔らかい新芽だったし揚げてしまうのでとげとげは全く気になりませんでしたが、立派なとげとげのもアーティチョークの風味とあれば食べてみたいわ〜。
この時期の野草は日本でも店頭に並ぶことさえ少ないけれど、並んだとしてもほんの一瞬なので見かけたらいろいろ食べたいです♪

実は菊芋をアーティチョークの代わりに使って、アーティチョークならぬ菊芋のコンスタンティノープル風を作りました♪
アーティチョークはこちらではまだ出回っていないし何より高級品ですが、食感は違うけれど菊芋で似たような香りが楽しめておいしかったです。
そちらの記事にTBしていきますね〜。
13. Posted by 楽子   2009年04月16日 12:52
なんだか上手くTBが出来ないので、また折を見てチャレンジします♪
14. Posted by salahi   2009年04月16日 14:41
yokocanさん、こんにちは。

アザミの仲間っぽい野草、結構いろいろありますね。これはかなりトゲトゲが痛いタイプです
根っこの煮込みはなかなかよかったですよ^^
もう一回ぐらい作りたいな〜って思ってたんですが、先週にはもう見かけなくなったので残念...また来年のお楽しみです。
15. Posted by salahi   2009年04月16日 14:52
楽子さん、こんにちは。

これは根っこと茎を食べる野草なんですが、特にそうでないものでも、少し根っこが付いてたりしたら大抵は全部一緒に食べてます。ほうれん草なんかも根っこが美味しいですよね。

キバナアザミは根っこが何となくアーティチョークを思い出させる味、茎は瑞々しく癖の無い味です。ミニアーティチョークみたいなアザミが生えてるのも見かけるので、これも美味しそう...と気になっています^^

>天ぷらにするとマヨネーズの香り
楽子さんのブログで初めて知りましたが、すごく気になってます!
私も機会があれば食べてみたいな〜。

アーティチョークのコンスタンティノープル風みたいな料理は、結構いろいろアレンジできそうですね。菊芋のも美味しそう♪
TB、なかなか上手くいかない時があるんですよね...気が向いたらまた送ってみて下さい。

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