久しぶりにドマトピペリエス・イェミステス(スタッフドトマト&ピーマン)。
見た目はいつもと同じですが、今回は私にとって懐かしい味のフィリングです。

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10年くらい前まで、近所に住む叔母が毎日のように料理を届けてくれていたのですが……。
あれは確か狂牛病が話題になった頃。ギリシャで狂牛病が発見されたかは覚えてないんですが、ニュースを見て怖くなったのか、それまで肉料理といえば牛肉・仔牛肉オンリーだった叔母さんが肉抜き料理ばかり作るようになった時期がありました。

定番の野菜料理の他、新たに登場した肉抜きバージョンのスティファドやフリカッセなどなど……そんな料理のひとつが野菜の米詰め(イェミスタ、ゲミスタ)だったというわけ。
ギリシャ料理にはちゃんとベジタリアンバージョンのイェミスタがあるんですが、それ以前は挽肉入りしか作ってなかった叔母さんが考え出した肉抜きイェミスタはなかなか面白く、一般的にこの手のフィリングによく使われる松の実やレーズンの他、栗やいろんなナッツがごろごろ入ったものでした。

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毎年秋になって栗や殻つきの胡桃・アーモンドなどが市場に出回ると、あのナッツ入りのイェミスタを思い出して懐かしくなります。
狂牛病ニュースのほとぼりが冷めたら再び牛肉料理を作りはじめた叔母さんは、再び挽肉入りイェミスタに戻ったのか、それとも今でも肉抜きバージョンをたまには作っているのか……?今度会った時にでも聞いてみようかと思います^^

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さて、今回私が作ったのはその時のイェミスタよりはナッツ控えめで栗と松の実とレーズンだけ入れたのですが、なかなか秋らしく美味しい仕上がりでした。



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トマトとピーマンの米詰め秋バージョン・コミッサ叔母さん風(ドマトピペリエス・イェミステス・フティノポリネス・ティス・スィアス・コミサス)

材料:(4人分/トマトとピーマン各4個分)
栗...6個
松の実...大さじ2
トマト...中4個
ピーマン...4個
ナス...1個
米...1/2カップ強(約大さじ8)
玉ねぎ...中1個
ニンニク...1かけ(好みで)
レーズン...大さじ2
パセリ・ディル微塵切り...各大さじ1
オリーブオイル...大さじ4〜5
塩、胡椒
じゃがいも...中2個

栗は鬼皮を剥き、軽く下茹でして渋皮も剥いてから大きめに割る。松の実は軽くトーストしておく(面倒ならそのままでもOK)。

2005.04.21 tomatoes2005.04.21 peppers
トマトは上の部分を切って中身をしっかり目にくり抜く。中身はFPにかけてピュレ状にするか微塵切りにし、くり抜いたトマトの内側には塩(味の薄いトマトなら砂糖も)少々をすり込んで伏せておく。
ピーマンはヘタの周りにナイフを入れて取り、種を除く。

ナスは西洋おろし金(ボックスグレーター、チーズおろし)の粗い目ですりおろすか微塵切りにし、塩少々をまぶしてしばらく置く。米は笊に入れて洗い、水気を切っておく。

玉ねぎ、ニンニクはナスと同じくすりおろすか(ニンニクは小さい方の穴で)微塵切りにし、汁気は切らずにボウルに入れる。ナスの汁気を絞って加え、米、栗、松の実、レーズン、パセリ、ディル、ピュレ状にしたトマトの中身の半量、オリーブオイル大さじ2〜3も加え塩をしっかり目と胡椒少々で味付けする。

オーブンは230度に予熱する。

トマトとピーマンにフィリングを詰める。フィリングは野菜の汁気で少しシャバシャバした状態だが、トマト→ピーマンの順に詰め、ピーマンに汁気が多目に入るようにする。トマトは切り落としたヘタの部分で蓋をする。

じゃがいもは皮を剥き、くし切りにして塩胡椒で味付けする。

耐熱容器にトマトとピーマンを並べ(ピーマンは寝かせた状態で)、隙間にじゃがいもを詰める。
トマトのピュレ残りの半量にオリーブオイル大さじ2と水少しを加え、全体に回しかける。

アルミホイルをかぶせるか蓋をし、約40分焼く。ホイルを取って180度でさらに30分〜1時間ほど焼き、野菜に焦げ目が付き米とじゃがいもが柔らかくなったら(最後は汁気がほとんど無い状態。途中で様子を見て、焦げ付きそうなら湯を少し足す)再びホイルをかぶせスイッチを切ったオーブンに30分〜それ以上入れておく。

MEMO:いつもはズッキーニのも作るのでズッキーニの中身を刻んだのを入れてますが、今回はトマトとピーマンだけなのでナス(もちろんズッキーニでもOK)をすりおろしたものを入れてます。
焼き時間などはオーブンの癖も関係するので、様子を見つつ焼き上げて下さい。

※その後作ってみたひき肉入りバリエーションもおいしかったです。