ギリシャ各地で作られる伝統的なアーモンドドリンク“スマダ”(スマーダ)を作ってみたいな〜とずっと思っていました。

2012.08.18 soumada
Σουμάδα

スマダとはアーモンドシロップのことで、すり潰したアーモンドに水を加えて絞ったアーモンドミルクに大量の砂糖を加えて作り、飲む時は水で割ります。

名産品として売り出している一部地域を除いて現代では忘れられつつあるようですが、その純白な色から、結婚式や婚約式、また洗礼式などおめでたい席で振舞われる伝統的な飲み物でもあります。

作り方は地方によってさまざまで、ビターアーモンドとスイートアーモンドを混ぜたもの、スイートアーモンドだけのもの、オレンジフラワーウォーターで香り付けしたものなどあるようです。

私はビターアーモンドの薫り高いスマダが好きなのですが、ビターアーモンドが入手できないので杏の種を使って作ってみました。思い立ったのが結構遅かったため、杏の種をいっぱい集めることができなかったのですが……。それでもなかなか香りのよいのが出来ましたよ^^

正統派に冷水で割ってこそスマダだと思うのですが、他の飲み方も美味しいです。コーヒーに加えたり、冬はホットで(お好みでシナモンを振って)飲んだり。

2012.08.21 soumada & ouzo cocktail

ずっと前にニシロス島(スマダが名物!)在住のyetiherderさんに教えてもらった飲み方は、ウゾを加えたカクテル。アーモンドの香り(杏の仁ですけど…)とウゾのアニス風味がマッチして美味しい。今年のバカンスには自家製スマダとウゾを持参し、海を眺めつつ午後のカクテルタイムを楽しんでいました♪

もちろん、お菓子にも大活躍します。

2012.09.17 soumada panna cotta

上の写真は、まったり濃厚タイプの杏仁豆腐を食べたい気分だった時に作ったスマダ・パンナコッタです。

2012.09.21 soumada ice cream

生クリームが余ってたので、スマダ味のアイスクリームも作ってみました。これも美味しい♪

……いろいろ遊んでみましたが、やはり水で割ってこそのスマダなので、もしお菓子にするならゼリーやグラニータの方がそれらしい気もします^^;

レシピは追記に。今年はもう杏の季節は過ぎちゃいましたが、機会があれば是非お試し下さい。

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アーモンドシロップ(スマダ)

ビターアーモンドの代わりに杏仁で香り付けしたスマダです。あまり飲み比べたことはないですが、アーモンドの割合が多めでリッチなタイプにしてみました。※今度また作った時に配合を変えるかもしれません。

材料:(700〜800ml分)
皮なしホールアーモンド...200g
杏仁(杏の種の中身)...30〜50粒
グラニュー糖...500g
水...3カップ

杏仁は熱湯に加え数分置き、皮を剥く。

アーモンド、杏仁をグラニュー糖少量と一緒にフードミルかフードプロセッサーで細かくする。

鍋の上に笊をのせ、綺麗なさらしか布巾を敷く。アーモンドと杏仁に水1カップを加えよく混ぜたものを流し入れ、布の端を寄せ集めて絞る。

再び布を広げて中のナッツをほぐし、残りの水を半カップ程度ずつ加え混ぜては絞り……を繰り返す。最後はなるべくしっかり絞る。

鍋に入ったアーモンドミルクに残りの砂糖を全て加え、火にかける。

木べらで混ぜて砂糖を溶かし、焦げ付いたり吹きこぼれないよう注意しながら10分程度煮る。

瓶に詰めて冷蔵庫で保存する。飲む時は水で薄める。

MEMO:アーモンドは皮付きの場合、杏仁と同様お湯に浸けてから皮を剥いて下さい。
粉状にしたアーモンドに水を混ぜたものは絞るのに結構力が要ります。もし充分な量のアーモンドミルクが搾れていないようでしたら、水をさらに1/2〜1カップ程度まで加えて下さい。出来上がりのシロップはトロリとした濃度になります。
絞ったあとのアーモンドは(必要なら水分を飛ばして)お菓子などに再利用できます。

※杏などバラ科の果物の仁に含まれるアミグダリンは猛毒ですが、オリジナルのレシピで使われるビターアーモンドも同様です。加工することにより無毒化されるのと、摂取量がごくわずかであるため食用として問題ないという認識でレシピをご紹介しています。