2014年03月25日
タコとムスカリのスティファド / ムスカリ球根でいろいろ
個人的に、この春はヴォルヴィがブームでした。
ギリシャで食材として一般的に言うヴォルヴィ(球根)は、春の野山を青く彩るムスカリの球根部分。苦くてほんのりフローラルな風味のあるこの野草は、以前も何度かご紹介したように四旬節の定番でもあります。

Χταπόδι στιφάδο με βολβοί
主にピクルスにされるムスカリ球根を違った料理にもしたくて、作ってみたのがこちら。タコとムスカリのスティファドです。
なんのことはない、タコのスティファドの小玉ねぎをムスカリ球根に置き換えただけですが、ムスカリの場合は最初に苦味抜きをしたり、小玉ねぎを使う場合より煮込み時間を少し短くしたりと少々手順を変えています。
ムスカリというのは古代ギリシャやローマの時代から食べられている食材だそう。このスティファドもなんだか古代っぽい……?と思い作り始めたものですが、ワインと蜂蜜を入れて煮込んだのを味見したところ、やっぱりトマトも少し入れた方が断然美味しいな〜と考え直しトマトペーストを少量入れました。
トマト味というほどには入れてないのですが、これだけで味がまとまってしまうのはさすが。トマトは偉大です!
スパイス類は、いつものベイリーフやシナモンにローズマリーもほんの少し。小玉ねぎを使ったスティファドよりは軽い感じで、これはこれでありかも?
上でも書いたように、ギリシャでムスカリ球根と言うと主にピクルス。もしくは茹でてサラダ(ビネガーとオリーブオイルなので、ピクルスとあまり変わらない)、オイルと塩でシンプルなオーブン焼きにしたりします。最近のモダンギリシャ料理ではアレンジ料理に使ったりするシェフもいるようですが、それほど活用されていない食材なのです。
イタリアのプーリア地方ではギリシャと同じくムスカリ球根(イタリア語でランパッショーニ)を食用とし、あちらの方がいろいろ面白い食べ方もされているよう。

ムスカリ入りの卵料理もあるとのことで、スクランブルエッグにしてみました。
生のムスカリ球根を下処理するために切るとネバネバした液体が染み出てくるのですが、そのぬめりのようなものが(たとえばオクラの粘りとはまた違うのですが)、こうやって柔らかく調理すると感じられる気がします。
ただ、ギリシャの国産ムスカリだと粘液はそれほど出ないようなので、種類にもよるのかも?この時は確か大粒の北アフリカ産かイタリア産のを使ったところ、苦味抜きのため球根を浸していた水がトロッとするほどでした。

古代ギリシャイメージで作ったファヴァのムスカリのせ。古代から伝わる調味料「オクシメリ」で味つけしたのですが、これも甘くない普通のビネガー味の方がさっぱりして美味しいですね。
結局は、ピクルスと言うか先日作ったオイル漬けが一番好きだという結論に落ち着いたのですが^^;やっぱり定番には理由があるということで。
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ギリシャで食材として一般的に言うヴォルヴィ(球根)は、春の野山を青く彩るムスカリの球根部分。苦くてほんのりフローラルな風味のあるこの野草は、以前も何度かご紹介したように四旬節の定番でもあります。

Χταπόδι στιφάδο με βολβοί
主にピクルスにされるムスカリ球根を違った料理にもしたくて、作ってみたのがこちら。タコとムスカリのスティファドです。
なんのことはない、タコのスティファドの小玉ねぎをムスカリ球根に置き換えただけですが、ムスカリの場合は最初に苦味抜きをしたり、小玉ねぎを使う場合より煮込み時間を少し短くしたりと少々手順を変えています。
ムスカリというのは古代ギリシャやローマの時代から食べられている食材だそう。このスティファドもなんだか古代っぽい……?と思い作り始めたものですが、ワインと蜂蜜を入れて煮込んだのを味見したところ、やっぱりトマトも少し入れた方が断然美味しいな〜と考え直しトマトペーストを少量入れました。
トマト味というほどには入れてないのですが、これだけで味がまとまってしまうのはさすが。トマトは偉大です!
スパイス類は、いつものベイリーフやシナモンにローズマリーもほんの少し。小玉ねぎを使ったスティファドよりは軽い感じで、これはこれでありかも?
上でも書いたように、ギリシャでムスカリ球根と言うと主にピクルス。もしくは茹でてサラダ(ビネガーとオリーブオイルなので、ピクルスとあまり変わらない)、オイルと塩でシンプルなオーブン焼きにしたりします。最近のモダンギリシャ料理ではアレンジ料理に使ったりするシェフもいるようですが、それほど活用されていない食材なのです。
イタリアのプーリア地方ではギリシャと同じくムスカリ球根(イタリア語でランパッショーニ)を食用とし、あちらの方がいろいろ面白い食べ方もされているよう。

ムスカリ入りの卵料理もあるとのことで、スクランブルエッグにしてみました。
生のムスカリ球根を下処理するために切るとネバネバした液体が染み出てくるのですが、そのぬめりのようなものが(たとえばオクラの粘りとはまた違うのですが)、こうやって柔らかく調理すると感じられる気がします。
ただ、ギリシャの国産ムスカリだと粘液はそれほど出ないようなので、種類にもよるのかも?この時は確か大粒の北アフリカ産かイタリア産のを使ったところ、苦味抜きのため球根を浸していた水がトロッとするほどでした。

古代ギリシャイメージで作ったファヴァのムスカリのせ。古代から伝わる調味料「オクシメリ」で味つけしたのですが、これも甘くない普通のビネガー味の方がさっぱりして美味しいですね。
結局は、ピクルスと言うか先日作ったオイル漬けが一番好きだという結論に落ち着いたのですが^^;やっぱり定番には理由があるということで。


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コメント一覧
1. Posted by moritosh 2014年03月25日 23:23
3枚の掲載写真、大好きです。ベストは1枚目です。
2. Posted by salahi 2014年03月26日 02:07
moritoshさん、どうもありがとうございます。
いつも代わり映えしない写真ですが、お褒め頂き光栄です^^
いつも代わり映えしない写真ですが、お褒め頂き光栄です^^
3. Posted by ELIM 2014年03月26日 07:04
色々つくられましたね。ムスカリ球根がこちらでも手に入るなら作ってみたいものです。私のポリシーはせっかく雑食に生まれたのだから、色々食べてみよう、なので。
因みに、ガルムは今でも作っているのでしょうか?
因みに、ガルムは今でも作っているのでしょうか?
4. Posted by salahi 2014年03月26日 18:36
ELIMさん、こんにちは。
ムスカリは自分で育てていたら球根を掘り起こして使えそうですね。
http://www.eattheweeds.com/tassel-musk-and-grape-hyacinths/
ガルムはもしかしたら復刻版みたいなのがあるのかもしれませんが、こちらでは見たことがないです。
研究や趣味で古代ギリシャ料理を作ってみる人はいるでしょうけど、アジアのフィッシュソースで代用してるのかも?
ムスカリは自分で育てていたら球根を掘り起こして使えそうですね。
http://www.eattheweeds.com/tassel-musk-and-grape-hyacinths/
ガルムはもしかしたら復刻版みたいなのがあるのかもしれませんが、こちらでは見たことがないです。
研究や趣味で古代ギリシャ料理を作ってみる人はいるでしょうけど、アジアのフィッシュソースで代用してるのかも?