シミ島バカンスの記事にも書きましたが、毎年、最終日は村はずれの土地の様子を見に行くことになっています。

2015.11.02 kotopoulo me votana ke damaskina
Κοτόπουλο με Δαμάσκηνα και Βότανα

実を言うと私も子供たちも飽きているのですが、散歩と運動も兼ねて。
途中の道で野草を観察したり、野生のセージを摘んでくるのはちょっと楽しみです。


2014.08.26 wild sage

セージに少し似た植物はいっぱい生えているのだけど、本物のセージは、いつもの通り道には一株しか生えてないんですよ。いつも、ちょっとだけ摘ませてもらいます。


2014.09.26 wild sage

夏の暑い時ですから、アテネに戻るまでにはカラカラの乾燥セージになっています。

ギリシャでは料理にもセージは使いますが、どちらかというとハーブティーとして飲むことが多いです。なんとなく「おばあちゃんのハーブティー」みたいなイメージがあるようで、夫も祖母がセージのハーブティーをよく飲んでいたのを思い出すそう。
セージのお茶は独特の癖があるので私はちょっと苦手なのですが、胃の調子が悪い時や、風邪をひいてる時に飲むと効くような気がします。

せっかくなのでセージを使った料理を……と考えてたら、シミ島の野生セージで作るのにもってこいな一品を思い出しました。
何年か前に、ホリオの広場前の「シロゴス」というタベルナで出会った「チキンとプルーンのハーブ風味煮込み」です。

料理名に惹かれ(※)頼んでみたものの、実を言うと、あまり感動しなかったその料理。失礼ながら、過去記事には「面白みがない」という感想を記しています。→関連記事

※ギリシャ料理にハーブ(ミロディカ)は多用されるので、ハーブを使った料理自体は珍しくともなんともないのですが、料理名にヴォタナ(これもハーブを意味する言葉ですが、薬草というニュアンス)という言葉が使われていると、ハーブ感が強調される気がして惹かれます。

かなりあっさり淡白だったその料理。もうちょっとこっくりと煮て、塩も効かせたらよくなるのではないかな?と(偉そうですみません……)作ってみた結果が一番上の写真です。

結果、また作ってみたいぐらいに私は気に入りました。独特な香りは好き嫌いが分かれるかもしれませんが。
レシピを載せておきますので、興味のある方はぜひお試しください。


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鶏肉とプルーンのハーブ風味煮込み(コトプロ・メ・ダマスキナ・ケ・ヴォタナ)

材料:(2人分)
鶏骨付きもも肉...2本
塩、胡椒
オリーブオイル...大さじ1
玉ねぎ...小1個
白ワイン...1/3カップ
プルーン...8〜10個
セージ(乾燥でも生でも)...穂先2本ぐらい
ローズマリー(あれば好みで)...穂先1本
ベイリーフ...小1枚
シナモンスティック...割ったものひとかけら

鶏肉は塩、胡椒しておく。玉ねぎは薄切りにする。

フライパンを中火で熱し、オリーブオイルを加え鶏肉を焼く。なるべく全体に程よく焼き色がつくまで焼き、端に寄せて玉ねぎを加える。

火を弱め、玉ねぎがしんなりするまであまり色づかせないよう炒める。ワインを加え煮立て、残りの材料も加える。

フライパンのまま、もしくは鍋に移して煮込む。鶏肉が半分浸かるぐらいに水を足し、オーブンペーパーの落し蓋と蓋をして弱火で約1時間(肉質による)煮る。

鶏肉がほろっと柔らかくなり、ソースが少しとろりとなるまで煮詰まったらできあがり。塩、胡椒で味をととのえる。

MEMO:ハーブやスパイスは、どれも個性の強いものなので控えめに使うのがコツ。鶏肉は、肉質のしっかりした地鶏などがいいです。できたて熱々よりも、少し休ませてからのほうがおいしい。