いよいよイースターを迎えるギリシャ。この時期の「濃さ」に、もうすでにお腹いっぱい……なんだか余裕もないし、今年はお菓子だけ用意しようと思います

2017.04.12 stuffed tomato salad
Ντομάτα γεμιστή σαλάτα

イースターを前にした週は、メガリ・エヴゾマダと呼ばれる聖週間です。家の掃除をし、イースターエッグを染めたりお菓子を作ったり料理の準備をしたりと、主婦にとってはかなり忙しい一週間。ただ、この週はしっかり断食(動物性食品を摂らない食事節制)をする人が多いので、料理はシンプルかつ質素なものとなります。

うちは断食を取り入れてないのだけど、油も使わないギリシャ精進料理のテーマで何か作ってみたくなり、思いついたのがこのサラダです。 


2017.04.12 stuffed tomato salad1

伝統的なギリシャ料理のひとつ、「トマトのイェミスタ」をアレンジして、茹でた小麦やドライフルーツ、ナッツを詰めたトマトをサラダに仕立ててあります。最初は生トマトにしようと思ったのだけど、詰め物をした丸ごと生トマトは見た目が好きじゃないので焼きました。味は、生の方が好きなんですが……それなら普通のサラダにすればいいという話なんですけど、ちょっと遊んでみたい時ってありますよね^^;

ちなみに「油抜き」と言っても抜け道はあり、タヒニ(ごまペースト)はいいことになっているので、ギリシャの精進料理には結構よく使われます。この料理もタヒニを使ってみたのですが、それすら使わず完全オイルフリーで作ることも、オリーブオイルを入れて作ることもできます。


2017.04.12 stuffed tomato salad2

サラダの葉っぱ類は、レタスやルッコラにフレッシュハーブをたっぷり。一般的なイェミスタのフィリングによく使われる、パセリやディル、スペアミントを入れるのがおすすめです。


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トマトの“イェミスタ”サラダ(ドマタ・イェミスティ・サラタ)

材料:(3人分)
イェミスタ:
トマト...小ぶりのもの3個
茹で小麦粒...大さじ山盛り3(※注1)
ドライいちじく...2個
カランツ...大さじ1
好みのナッツ...粗く刻んで大さじ3
タヒニ...小さじ1+適量(※注2)
塩、胡椒
ドレッシング:
タヒニ...大さじ1/2(※注2)
バルサミコビネガー...大さじ2(※注3)
ワインビネガー...大さじ1/2
塩、胡椒
サラダ:
ルッコラやレタス類、フレッシュハーブ(パセリ、ディル、ミントなど)...3つかみ程度

オーブンは200℃に予熱する。

トマトはヘタの部分を切り落とし(切った部分はふたにするので置いておく)中身をくりぬく。中身は今回汁少ししか使わないので、他の料理に使う。

ボウルにタヒニ小さじ1を入れ、トマトの汁少しで溶く。茹でた小麦粒、粗く刻んだドライいちじく、カランツ、ナッツを加え、塩胡椒で味をととのえる。

フィリングをトマトに詰め、ヘタの部分でふたをする。耐熱容器に並べ、タヒニの上澄みの油を塗り、オーブンに入れて20〜30分ほど焼く。トマトが少しこんがりしたらオーブンから取り出し、室温〜少し温かいぐらいになるまで置いておく。

ドレッシングを作る。タヒニにビネガー類を少しずつ加えよく混ぜる。塩胡椒(好みでシナモンも)で味をととのえる。

器にトマトと葉っぱ類を盛り付け、ドレッシングを回しかける。


※注1:このレシピで使う小麦粒はかなり少量なので、ある程度の量を茹でておいて他の料理(サラダ、スープなど)に使うといいです。乾燥状態の小麦1カップは茹でると約21/2カップになります。

※注2:タヒニ抜きで完全オイルフリーにできます。その場合、トマトは少し乾いた感じの見た目になります。普通にオリーブオイルを使う場合は、イェミスタ用に大さじ1弱+塗る用適量、ドレッシング用大さじ2程度入れて下さい。

※注3:バルサミコビネガーは、以前カルポスカンパニーさんに参考商品として頂いたシナモン&クローブ風味のものを使いました。甘いスパイスの香りがナッツやフルーツたっぷりの麦サラダに合っておいしかったです。

MEMO:今回作った分量そのままで書いたので、3人分と中途半端です。あくまで参考までに。ナッツはアーモンドとくるみ、ハーブはディル、ミント、コリアンダーを入れました。