ギリシャ料理のスタンダードなロールキャベツ(ラハノドルマデス)はあまり登場しない我が家の食卓。代わりに、北ギリシャで見られる漬物のキャベツを使ったもの(地方によってサルマデスやヤプラキァと呼ばれる場合も)を毎冬作っています。

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秋にクシノホンドロス入りのピラフを作った時に、細かく切った肉を使うことから思い出したのが以前記事にしたカストリアの漬物ロールキャベツでした。クレタ島ではドルマデスやイェミスタをクシノホンドロス入りで作ることがあるのですが、この2つを合わせたらおいしそう。北ギリシャとクレタ島のフュージョンで、モダンギリシャ料理になるでしょうか。


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完成品を割ってみたところ。クシノホンドロスや肉の粒々、見えにくいですが……。味は期待どおり、クシノホンドロスの発酵乳の風味と麦の食感がとても合います!

ちなみにロールキャベツはギリシャの伝統的なクリスマス料理のひとつ。せっかくクリスマスが近いのでその時に作るべきだった気もしますが、タイミングを逃しやすい私のことなので、作れる時に作っておくことにしました



今回の作り方は、こちらのレシピを少し変えたもの。

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クシノホンドロスは、そのままだと塊がほぐれにくいので水適量で煮て崩しておきます。包丁で細かく刻んだ豚肉をバターとオリーブオイルで炒め、玉ねぎのみじん切りも加え炒めます。洗って水気を切った米を加え軽く炒め、塩、胡椒、オールスパイス、パプリカで味付け。煮たクシノホンドロスも加え味をととのえます。
塩加減はキャベツの漬物の塩気により、キャベツの塩がきつめならフィリングに塩は加えません。今回は塩分控えめで漬けてあったので、フィリングは程よい塩気に調味しました。

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キャベツは丸ごと漬けたザワークラウトのようなものです。以前こちらにレシピを載せてますが、ただの塩水に漬けてもいいです。空気が入らないようビニール袋で漬けるとカビたりしにくく安心。

漬物のキャベツはしんなりしてるので、下茹で不要。剥がして芯を削ぎ、大きい葉は切って使います。

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フィリングをキャベツの葉にのせて、巻いていきます。


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しっかりと巻き、ぎゅっと握って形をととのえるのがコツ。楊枝などでとめる必要はありません。


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鍋に並べ(もし隙間ができた場合、合いそうな野菜など詰めるといいです)、少しかぶるくらいの水を加え、キャベツの酸味が十分でない場合はレモン汁を加えます。バターかオイルを適量加え、落とし蓋と蓋をして弱火で1時間〜1時間半ぐらい煮込みます。落し蓋は熱しても大丈夫なお皿や鍋蓋でOKですよ。私は鍋より一回り小さいサイズのステンレスの鍋蓋を使っています。


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キャベツが柔らかくなり、汁気がほぼなくなったらできあがり。お好みで、食べる時に赤唐辛子のフレークかパウダーを少しかけるとおいしいです。



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