フルーツ好きには天国のような、夏のギリシャ。初夏から出回るあんずも、さまざまな種類のを見かけます。

2019.07.21 soumada & apricot ice cream
Παγωτό σουμάδα με βερύκοκο

あんずに関しては、そのまま食べておいしいもの、生だといまいちなものがあって見極めがちょっと難しかったりもします。同じ時に買ったものでも個体差があったり。でも、そういうあんずでもジャムやお菓子に加工すると香りや酸味が立って間違いなくおいしいですよね。

杏干し(梅干もどき)用に買った小さめのあんずの、少し傷があったりするものを適当なジャムにしておいたのですが、タルトにするには量が少ないしどうしようかな……と放置していたらこのアイスクリームを思いつきました。

まずは、スマダと呼ばれるアーモンドシロップについて書いた過去記事をご覧ください。



ビターアーモンドが手に入らないのであんずの仁(杏仁)を入れて作ったのですが、それをパンナコッタやアイスクリームに使ってもとてもおいしかったのです。スマダアイスクリームをさらにアレンジして、あんず入りっていいのでは?と作ってみたのがこちら。「親子アイス」的なコンセプトです(笑)


2019.07.20 soumada

今回使ったのは、ニシロス島のスマダ。スマダは他の地方でも作られさまざまなバリエーションがありますが、ニシロス島のはビターアーモンドと砂糖で作られる薫り高い飲み物です。



ニシロス島、いいところですよ

ちなみに、ニシロス島でもスマダアイスが売っていたので食べてみたのですが、ニシロス在住のyetiherderさんによると数年前から見るようになったとのこと。大きな声では言えませんが、自家製の方がおいしかったです

私のスマダアイスクリームはスマダの味を生かし卵不使用であっさり目に仕上げてみました。レシピを書いてみたので、材料が手に入ったらぜひお試し下さい!

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スマダとあんずのアイスクリーム(パゴト・スマダ・メ・ベリココ)

材料:(約800ml/700g分)

タピオカスターチ...大さじ11/2
牛乳...300g
スマダ(5倍希釈用のもの)...原液120ml
生クリーム...200g
あんずジャム(抵糖)...約100g

2019.07.20 ice cream

タピオカスターチを鍋に入れ、牛乳を少しずつ加えだまにならないよう溶かす。弱めの火にかけ、かき混ぜながら熱する。湯気が立ってきたら弱火にし、でんぷんに火が通りとろみがついたら火から下ろす。

鍋底を氷水にあてて時々かき混ぜながら冷ます。スマダと生クリームを加え混ぜる。

【アイスクリームメーカーを使う場合】
さらに冷蔵庫か冷凍庫で冷やしてからアイスクリームメーカーに入れて混ぜる。

【アイスクリームメーカーなしの場合】
鍋のまま、もしくは別容器に移し冷凍庫に入れ、端っこが固まってきたらかき混ぜ……を何度かくり返し凍らせる。ステンレスのスプーンをつっ込んだままにしておくと少し早く凍る。

ソフトクリームぐらいの硬さに凍ったら、あんずジャムを加えマーブル状になるよう軽く混ぜ、さらに凍らせる。

MEMO:タピオカスターチがなければ、少し粉っぽい味がするかもしれませんがコーンスターチ大さじ2を使ってもいいです。スマダは他のアーモンドシロップ(杏仁っぽい風味のもの)で代用できます。レシピは5倍希釈用のシロップを使っていますので、濃度の違いによっては加える量を加減して下さい。あんずジャムは砂糖控えめで作った自家製のを使用しています。