モダンギリシャ料理

2017年07月02日

丸麦とビーツのオレンジ風味サラダ

この週末は、3日間最高気温が40℃超えの猛暑でした。乾燥しているので、日中エアコンをつけてなくても汗だくになるほどではないです。明日は33℃の予報で、涼しくなる〜と喜んでるのですがどうなるでしょう……?

2017.07.01 wheat berry & beetroot salad
Σαλάτα με σιτάρι, παντζάρι και πορτοκάλι

さて、昨日の晩ごはんは夫と次女が大好きなシュニッツェルとサラダ2種でした。夏の定番、トマト、きゅうり、ピーマン、玉ねぎに、スベリヒユをたっぷり入れたサラダと、あとひとつはこの麦サラダ。

丸ごとの小麦なのですが、日本では丸麦と呼ぶのかな?英語だとwheat berry。日本で見かけるものは精白してあって白いけど、こちらで売っているのは薄皮が残っていて茶色っぽいです。


2017.07.01 wheat berry

麦はいっぱい茹ですぎたのを冷凍してあったので、解凍するのにオレンジの汁を加え煮ました。サラダにオレンジの果肉も加えたい場合、厚い皮をりんごを剥くようにナイフでぐるぐる剥いて、房に添ってナイフを入れて実をはずしていきます。その時に出た汁を麦粒(茹でて汁気を切ったもの)と一緒に鍋に入れ、塩も少し加えて、汁気が完全になくなるまでかき混ぜながら煮ます。火から下ろして、そのまま冷ましておきます。

茹でるかオーブン焼きにしたビーツ(もしくはお手軽にパックのでも)は、皮を剥いてさいの目に切ります。玉ねぎはスライス。塩、胡椒、オリーブオイル、ビネガーで味付けします。冷ました麦と合わせて味をととのえますが、甘味が足りなければバルサミコビネガーを加えるなど、お好みで調整して下さいね。安全なオレンジなら、皮もすりおろして加えます。あまりたくさん入れすぎるとオレンジ風味が強くなりすぎるので、控えめに。オレンジの果肉は混ぜずにトッピングすると見た目が綺麗です。

あとは風味と食感と彩りのため、フィノッキオでもあればよかったなと思ったのですが、なかったのでねぎの小口切りで。ディル、パセリ、ミント、フェンネル辺りのハーブがあれば、どれかお好みで加えるといいです。

おいしいだけでなく、栄養価が高く食物繊維もたっぷりなサラダです。夏バテ予防にもよさそうなので、ぜひお試し下さい。


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sevam_a at 20:25コメント(4)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年06月20日

ハガツオで「海のパストゥルマ」

もう10年ぐらい前のことでしょうか、シーフードのメゼを出すレストランのメニューで「海のパストゥルマ」というのを目にしてとても興味を惹かれました。

2017.06.10 pastourmas thalassis1
Παστουρμάς Παλαμίδας

一般的に、パストゥルマとはフェヌグリークを主材料としたスパイスペーストにしっかりコーティングされた干し肉のことをいいます(スパイスペーストを使わない、まったく違ったタイプのパストゥルマもあるのですが、それはここでは置いておいて)。主に牛肉やラクダ肉で作られ、また羊肉のも見かけます。干し肉自体の食感は、イタリアのブレザオラに近い気がします。スパイスやニンニクの風味がしっかり染み付いていて、おいしいのですが、少し多めに食べてしまうと数日は体臭がフェヌグリークになります。

パストゥルマの魚版(※)ってどんなのだろう?と、とにかく気になっていろいろ想像してたのですが、その後なかなか機会が巡って来ず、実際に味わってみたのは随分あとになってのこと。タラなど白っぽい魚に薄くスパイスが振られた見た目で、食感はしっかり目のスモークサーモンのような感じのものでした。ちなみに今ではシーフードレストランやメゼレストランで結構よく見るメニューになりましたが、生産者によって多少の違いはあれど、前述のようなタイプがスタンダードのようです。


2017.05.31 pastourmas thalassis

それはそれでおいしかったのだけど、もっとパストゥルマらしくできるのではないだろうか……と、ずっと考えていたのです。ふとやる気が出たのが先月のこと。まぶすスパイスは薄くしましたが、肉のパストゥルマのようにしっかりと塩漬けや乾燥のプロセスを経てできあがったのがトップ画像のものです。原料となる魚は海の牛肉的ポジションならマグロかなと思ったのですが、ギリシャでよく塩漬けに加工されるハガツオ(パラミダ)を使ってみました。血合いを取り除くために半身をさらに半分に切ってあり、干して水分も抜けてるので完成品は小さいです。


2017.06.10 pastourmas thalassis2

こわごわと味見をした夫も「なるほど、パストゥルマだ」と言ってたので、ちゃんとそれっぽくなっているようです。市販の魚パストゥルマより癖があるのですが、それもまた本格派ならではということで。


2017.06.09 carpaccio

そのまま、お好みで玉ねぎやレモンを添えて蒸留酒のおつまみに食べるのが一番ですが、ちょっとアレンジしてパラミダのパストゥルマとクレタ産アボカドのカルパッチョに。全体にはオリーブオイルだけでレモンはかけず、塩もみしてレモン汁で和えた玉ねぎで味の変化を楽しめるようにしました。


※パストゥルマス・サラシス(Παστουρμάς Θαλάσσης)やパストゥルマス・プサリウ(Παστουρμάς Ψαριού)と呼ばれます。


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sevam_a at 22:15コメント(6)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年04月15日

オレンジとマスティハ香る、アーモンドフィリング入りチュレキ

イースター休暇、疲れ溜まりまくりです
特に何もしてないつもりなのに、なぜか午後のお茶休憩の時間も無いという。子供たちが家にいると、いろいろ注文が多いんですよね。

2017.04.14 tsoureki with almond filling
Τσουρέκι με γέμιση αμυγδάλου

今年は特別な料理を作らない代わりに、チュレキはいつもより余分に作りました。本来こういうのは聖木曜日に用意するのだけど、うちの場合、絶対みんな我慢してくれないので^^;
それならと、フライング用に我が家の伝統チュレキ(※)とは別のを作ってみました。


2017.04.14 tsoureki with almond filling1

アーモンドを挽いて砂糖やオレンジを加えた、マジパンをゆるくしたようなフィリング入りです。生地にはマスティハを加えました。マスティハは日本では一般的でない材料ですが、入れればとてもギリシャらしい風味に。なくてもおいしい変わりチュレキです。

イースターのベーキング第一弾は、このチュレキとクルラキァ・パスハリナ(イースタービスケット)。クルラキァは日本向けにベーキングパウダー入りのレシピでご紹介してますが、やはりアンモニアを入れて作るのが好みです。今回、次女がとても上手に成形してくれました。
クルラキァはオーブンから出した瞬間に子供たちが食べはじめ、チュレキも撮影したあと一瞬にして3/4ぐらいが消えてしまいました。フライング用作っておいてよかった……今日は追加でいつものを2個仕込んだところです。

それでは皆さん、カロ・パスハ&カリ・アナスタシ!


※ギリシャの伝統的なチュレキは、生地にマスティハやマフレピ(野生チェリーの仁)などで風味をつけた、ほんのり甘い菓子パン。復活祭用には赤く染めた卵を埋め込んで飾ったりするのが定番です。最近は変わりチュレキも人気で、チョコレートでコーティングされたものなどよく見かけます。


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sevam_a at 18:57コメント(5)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年04月13日

トマトの「イェミスタ」サラダ

いよいよイースターを迎えるギリシャ。この時期の「濃さ」に、もうすでにお腹いっぱい……なんだか余裕もないし、今年はお菓子だけ用意しようと思います

2017.04.12 stuffed tomato salad
Ντομάτα γεμιστή σαλάτα

イースターを前にした週は、メガリ・エヴゾマダと呼ばれる聖週間です。家の掃除をし、イースターエッグを染めたりお菓子を作ったり料理の準備をしたりと、主婦にとってはかなり忙しい一週間。ただ、この週はしっかり断食(動物性食品を摂らない食事節制)をする人が多いので、料理はシンプルかつ質素なものとなります。

うちは断食を取り入れてないのだけど、油も使わないギリシャ精進料理のテーマで何か作ってみたくなり、思いついたのがこのサラダです。 


2017.04.12 stuffed tomato salad1

伝統的なギリシャ料理のひとつ、「トマトのイェミスタ」をアレンジして、茹でた小麦やドライフルーツ、ナッツを詰めたトマトをサラダに仕立ててあります。最初は生トマトにしようと思ったのだけど、詰め物をした丸ごと生トマトは見た目が好きじゃないので焼きました。味は、生の方が好きなんですが……それなら普通のサラダにすればいいという話なんですけど、ちょっと遊んでみたい時ってありますよね^^;

ちなみに「油抜き」と言っても抜け道はあり、タヒニ(ごまペースト)はいいことになっているので、ギリシャの精進料理には結構よく使われます。この料理もタヒニを使ってみたのですが、それすら使わず完全オイルフリーで作ることも、オリーブオイルを入れて作ることもできます。


2017.04.12 stuffed tomato salad2

サラダの葉っぱ類は、レタスやルッコラにフレッシュハーブをたっぷり。一般的なイェミスタのフィリングによく使われる、パセリやディル、スペアミントを入れるのがおすすめです。


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sevam_a at 16:18コメント(2)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年04月05日

小麦とムスカリの古代ギリシャっぽいサラダ

そろそろ旬が終わりのムスカリ球根。もうなくなっちゃう……と思うと焦って食べたくなってしまいます。

2017.04.04 wheat berry & muscari bulb salad
Σαλάτα με σιτάρι και βολβοί

過去記事にも書きましたが、なぜかムスカリを料理していると古代ギリシャに思いを馳せてしまいます(笑)古代から食べられている食材は他にいくらでもあるし、普段は特に古代ギリシャ料理を作ったりはしてないのですが。

そんなわけで、ふと思いついて作ってみたのがこのサラダ。古代ギリシャで食べられていた食材ばかりを集合させたのですが、逆にモダンギリシャ料理とも言える一品となりました。


例によって、作り方を簡単に記しておきます。


2017.04.04 wheat berry & muscari bulb salad1


古代ギリシャ風 小麦とムスカリのサラダ

.爛好リの球根は玉ねぎの要領で皮をむき、水に浸ける。何度か水を換えつつ、1日ぐらいさらす。さらに苦味抜きのため、3回ぐらい茹でこぼしながら茹でる。程よい食感・苦味になったら茹であがり。しっかり水気を切って、4つ切りにして塩とワインビネガーで軽く下味をつけておく。

⊂麦粒は柔らかくなるまで茹でておく。茹で時間は種類や質によって違ってきますが、ちょっとぐらい茹で過ぎても柔らかすぎたりはしないはず。スペルト小麦、普通の小麦、もしくは大麦でも。サラダが水っぽくならないよう、しっかり水気を切っておく。

ボウルに塩、胡椒、にんにくみじん切り(控えめの量)、バルサミコビネガー、オリーブオイルを加え混ぜ、玉ねぎ薄切りを加え混ぜ合わせる。ムスカリ、小麦、ドライいちじく薄切り、スルゥベスオリーブ(好みで半割りにし種を取る)も加え混ぜ、味をととのえる。食べてみて味が引き締まらないなと思ったら、普通のワインビネガーも少し加えるといいです。

ぅ灰螢▲鵐澄次淵僖チー)は葉っぱをちぎり、ディルは粗く刻んで、食べる直前にサラダに混ぜる。器に盛り、好みでアンソティロ(またはリコッタチーズかカッテージチーズ)、ごまをトッピングする。

※葉っぱ類はルッコラ、パセリ、ミントなどでもいいです。


バラル ブラックオリーブギリシャ風 230g

スルゥベスオリーブまたはタソスオリーブは、木でしっかり熟したオリーブを塩でドライキュアにした味わい深いオリーブ。ギリシャでは無塩のもよく見かけます。日本では「ギリシャ風」として売られているのがこのタイプのようです。


2017.04.05 honey balsamico

バルサミコビネガーは、ギリシャ各地から選りすぐったグルメ食品でおなじみのカルポスカンパニーさん提供で、クレタ島のバルサミコにクレタ産タイム蜂蜜をブレンドしたもの。バルサミコといえばイタリアですが、ギリシャでも古代からバルサミコに似た甘みのあるビネガーが作られています。そのビネガーに蜂蜜(さまざまな作り方があるのかもしれませんが、ワイン、干しぶどう、干しいちじくなども)をブレンドしたものはオクシメリと呼ばれ、ヒポクラテスやガレノス、アリストテレスの著作にも記されています。
古代ギリシャでは薬としても用いられていたオクシメリやバルサミコビネガーは、現代ではグルメ食品として人気。2000年代ぐらいからよく見かけるようになったと記憶していますが、今ではいろんなフレーバーのが出ていたりで、ギリシャ旅行のお土産にもおすすめです。


2017.04.04 wheat berry & muscari bulb salad2

主に自分用に作ったこのサラダ、意外と家族にも好評でした。まずギリシャの蜂蜜ビネガードレッシングがとてもいい香り。食べ進むと、麦粒のむっちりプチプチ食感、ムスカリのほのかな苦味、玉ねぎやハーブの瑞々しさ、ドライフルーツやビネガーの甘み、ごまの香ばしさ……さまざまな味や食感のハーモニーが楽しいサラダです。



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sevam_a at 20:29コメント(4)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加
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