保存食

2019年08月02日

今年の杏干しと、23年ものの梅干し

暑い日が続いています。
今年は少しだけ杏干しを仕込んでいたので、先日土用干しをしました。

2019.08.02 umeboshi

上の画像はギリシャの太陽でよく乾いた杏干し……ではなく、本物の梅干し。出来上がった杏干しを瓶に詰めてたら、昔日本で作って持ってきた「家宝」の梅干しのことを思い出したのです。

ギリシャへ移住する直前のことだから、なんと23年前!自分自身や長女が風邪をひいた時に梅干し雑炊を作ったりするのに使ってたのですが、最後に食べたのは10年くらい前でしょうか?それ以降は冷蔵庫の主として奥に眠っていました。

元々梅干しをそれほど食べないのと、大事にしたい気持ちもちょっとあり……子供の頃にテレビで100年以上前の梅干しを見て、「これやってみたいな」と思ってたのです(さすがに100年前の自作梅干しを食べるのは無理でしょうけど)。



それで久々に様子を見たら、なんだか白いものが発生してるような?見た感じ塩の結晶とは違うようだったので、干し直してみることにしました。


2019.08.01 umeboshi1

瓶から取り出したところ。ごく少量残っていた梅酢は溶け出したペクチンでゆるいゼリー状になっていました。紫蘇を入れて漬けたので元はもっと鮮やかな色をしていましたが、さすがにかなり褪せてきています。


2019.08.01 umeboshi2

一番右側の梅、わかるでしょうか?ゼリー状の梅酢の端が微妙に怪しいのですが、瓶から出してみたら白いものはほとんど目視できない程度でした。


2019.08.02 umeboshi1

丸一日干したら、お化粧したように塩が吹いて綺麗。


2019.08.02 umeboshi2

一番小粒な梅は乾きすぎぐらいにシワシワで小さ〜くなってしまいましたが、ちょっとちぎって味見してみたら皮は柔らかなままで中はまったり。我ながら上手く漬かった梅干しだったので、長い歳月を経てまた違ったおいしさに変化していました。


2019.08.02 umeboshi3

三種類の梅(と杏)干し。
手前から時計回りに、23年物の自作梅干し、10数年前?にもらった妹作の梅干し(白干し)、2年前に作った杏干し。どれもそれぞれおいしいです。


ちなみに2年前の梅仕事の記事はこちら。


2019.07.29 umeboshi

そして、今年の杏干し。なかなかいい感じにできています。Omikanさんが紹介されてた、クエン酸を足す方法を取り入れています。私はいつも大体杏で作っているのですが、杏の場合種が果肉に密着していないので食べやすく、皮の感じも梅に近いという点がいいです。ある程度よく熟したものの方が硬くならず仕上がりがいいような気がします。

食べ比べると梅とはやっぱりほんの少し違うんだけど、普通に梅干しの味ですよ。2年前の杏干しがなくなったら、これも少しずつ楽しもうと思います。

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sevam_a at 20:47コメント(4)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年12月14日

発酵食品でひと味違うロールキャベツ

ギリシャ料理のスタンダードなロールキャベツ(ラハノドルマデス)はあまり登場しない我が家の食卓。代わりに、北ギリシャで見られる漬物のキャベツを使ったもの(地方によってサルマデスやヤプラキァと呼ばれる場合も)を毎冬作っています。

sarmades

秋にクシノホンドロス入りのピラフを作った時に、細かく切った肉を使うことから思い出したのが以前記事にしたカストリアの漬物ロールキャベツでした。クレタ島ではドルマデスやイェミスタをクシノホンドロス入りで作ることがあるのですが、この2つを合わせたらおいしそう。北ギリシャとクレタ島のフュージョンで、モダンギリシャ料理になるでしょうか。


sarmades0

完成品を割ってみたところ。クシノホンドロスや肉の粒々、見えにくいですが……。味は期待どおり、クシノホンドロスの発酵乳の風味と麦の食感がとても合います!

ちなみにロールキャベツはギリシャの伝統的なクリスマス料理のひとつ。せっかくクリスマスが近いのでその時に作るべきだった気もしますが、タイミングを逃しやすい私のことなので、作れる時に作っておくことにしました



今回の作り方は、こちらのレシピを少し変えたもの。

sarmades1

クシノホンドロスは、そのままだと塊がほぐれにくいので水適量で煮て崩しておきます。包丁で細かく刻んだ豚肉をバターとオリーブオイルで炒め、玉ねぎのみじん切りも加え炒めます。洗って水気を切った米を加え軽く炒め、塩、胡椒、オールスパイス、パプリカで味付け。煮たクシノホンドロスも加え味をととのえます。
塩加減はキャベツの漬物の塩気により、キャベツの塩がきつめならフィリングに塩は加えません。今回は塩分控えめで漬けてあったので、フィリングは程よい塩気に調味しました。

sarmades2

キャベツは丸ごと漬けたザワークラウトのようなものです。以前こちらにレシピを載せてますが、ただの塩水に漬けてもいいです。空気が入らないようビニール袋で漬けるとカビたりしにくく安心。

漬物のキャベツはしんなりしてるので、下茹で不要。剥がして芯を削ぎ、大きい葉は切って使います。

sarmades3

フィリングをキャベツの葉にのせて、巻いていきます。


sarmades4

しっかりと巻き、ぎゅっと握って形をととのえるのがコツ。楊枝などでとめる必要はありません。


sarmades5

鍋に並べ(もし隙間ができた場合、合いそうな野菜など詰めるといいです)、少しかぶるくらいの水を加え、キャベツの酸味が十分でない場合はレモン汁を加えます。バターかオイルを適量加え、落とし蓋と蓋をして弱火で1時間〜1時間半ぐらい煮込みます。落し蓋は熱しても大丈夫なお皿や鍋蓋でOKですよ。私は鍋より一回り小さいサイズのステンレスの鍋蓋を使っています。


sarmades6

キャベツが柔らかくなり、汁気がほぼなくなったらできあがり。お好みで、食べる時に赤唐辛子のフレークかパウダーを少しかけるとおいしいです。



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sevam_a at 20:38コメント(2)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年11月13日

クシノホンドロスを使って、味わい深い煮込みとピラフ

前回の続き。自家製のクシノホンドロスを使ってとりあえず2品作ってみました。

2018.08.26 xinochondros me melitzanes1
Ξινόχοντρος με μελιτζάνες

まず最初はクレタ島の夏の定番料理、クシノホンドロスとなすの煮込みです。クシノホンドロスを作ったのは8月中旬にシミ島へ発つ直前だったのですが、バカンス先で早速使ってやろうと少し持って行きました。


2018.08.26 xinochondros me melitzanes2

この一品は、最低限の食材と調理器具で作るバカンス料理にもぴったり。トマトと玉ねぎ、たっぷりのオリーブオイルでなすとクシノホンドロスを煮込んだだけです。シンプルな野菜料理も穀物が入るとボリュームアップして食べ応えがあるし、トマトやオイルのうまみに加え、発酵乳の独特な風味が味に奥行きを持たせます。


2018.10.17 pilaf

もうひとつは、ちょっと材料が多かったりするので重い腰が上がらず、先月ようやく作れたピラフ。これは本で見たレシピを参考にしたのですが、どこかのタベルナのメニューらしいです。包丁で細かく切った牛肉と豚肉をトマト味で煮て、そこにさまざまな穀物(丸麦、挽き割り小麦、クシノホンドロス、米2種類)が入り、鍋で炊いたあとオーブンで仕上げ……と、結構手間がかかります。丸麦はクシノホンドロスを作るために使い切ってしまっていたのと、挽き割り小麦もわざわざ別に加えなくてもいいような気がして省略。肉2種類、クシノホンドロス2種類、米2種類で作ってみました。


2018.10.17 pilaf1

これ、おいしいです!ビジュアル的にはちょっと地味ですが、いろんな穀物の食感が楽しい。麦のプチプチッとした食感も好きなんだけど、日本人としては米の安心感もあっていい。あと、やっぱりこの発酵乳の風味が最高です。肉はもちろんラムなどでもおいしいでしょうね。

まだ少しクシノホンドロスが残っているので、冬らしい料理に使うのも楽しみです。


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sevam_a at 17:44コメント(2)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年11月02日

小麦と発酵山羊乳で作るクレタ島の保存食「クシノホンドロス」

載せるのがすっかり遅くなってしまいましたが、夏休みのプロジェクトのひとつが「クシノホンドロス」を作ることでした。

2018.09.07 xinochondros
Ξινόχοντρος

クシノホンドロスとは、クレタ島の伝統的な保存食。粗く挽き割りにした小麦と発酵乳から作られます。ギリシャ各地で作られる「トラハナ」(※)の一種であるとカテゴライズされることも多いですが、クレタ島独特のもので、さまざまな料理に使われます。

これを手作りしたいなとずっと思っていたのですが、なんとなくタイミングを逃していたり、乳を自然に発酵させるプロセスに若干不安があったりで早○年……恐ろしく長い月日が流れていました。で、たまに巡ってくるやる気の波に乗ってようやく着手できたというわけ。

材料はシンプルで、小麦と乳、塩だけ(プラス、オリーブオイルを加える人も)。使うのは牛乳よりも羊乳や山羊乳の方が独特な風味があり適しています。理想としては生乳を使うのがいいんでしょうが、入手が難しいのでスーパーで売ってる山羊乳で作りました。生乳だと一回沸かして殺菌するわけですが、市販のは高温殺菌されているのでパックのまま、発酵するまで置いてみました。カビたりしないよう一日何度かパックを振って混ぜ、匂いを嗅いで様子をチェックします。気温などによりますが、大体5日〜1週間ぐらいで発酵乳になります。匂いを嗅いでみて、不快感のないヨーグルトみたいな発酵臭がすればオッケー(なはず)。

発酵食品を作っていて心配になるのは、やはり安全面ですよね。発酵乳に関しては、ヨーグルトを種菌として使うならともかく、ただ置いといて発酵させるのは腐ってるのとどう違うのかというのが一番気になります。これについてはかなりいろいろ調べてみたんですが、結果、よくわかりませんでした(笑)安全と言い切れないものなので、やめといた方がいいですよ〜としか言いようがないみたいな。私も責任は取れませんので、この記事を読んで真似してみたい方は自己責任でお願いします。また、伝統的な作り方から離れていきますが、ヨーグルトを作る要領でやってみたり、ヨーグルトと乳を混ぜる方法でも悪くないかもしれません。


2018.08.19 wheat berries
(ずいぶん前に買った、この麦を使ってしまいたかった)

さて、無事に発酵した山羊乳を2つに分け、ひとつは市販のプリグリ(挽き割り小麦、バルガー小麦、ブルグル)、もうひとつは戻してフードプロセッサーでごく粗く砕いた小麦粒を使い作ってみました。クレタ島の伝統的な作り方ではホンドロスと呼ばれる粗挽きの小麦を使うのですが、プリグリだと粗挽きのものでもまだ細かい&粒が揃いすぎてる気がするのです。ごく粗く挽けるグレインミルがあればよかったのだけど、持ってないので苦肉の策で、そのままだと刃が傷みそうなので戻してからフードプロセッサーにかけるという方法に。結果、上手く砕けなかったのですが、無理やり続行します。

挽き割り小麦を3〜4倍量の発酵乳と合わせ、汁気を吸ってドロドロになるまで、焦げ付かないようかき混ぜながら煮ます。

2018.08.19 xinochondros1

プリグリの方と、


2018.08.19 xinochondros2

フードプロセッサーで砕いた丸麦の方。

汁気がなくなるまで煮えたら、この「生」の状態で食べる場合もあるのですが、大体は保存食として乾燥させておきます。冷ますと同時にさらに汁気を吸ってまとめやするなるまで置き、適当な量をすくって乾燥させます。


2018.08.19 xinochondros

この時、細長く握ったような形だったり、真ん中を凹ませた平丸型だったり好きな形にまとめて乾かすのが一般的ですが、乾いていくのと同時に細かく割っていってもいいです。今回はほとんどを握った形で乾かしたのですが、やっぱり煮る時になかなか崩れず使いにくかったです。細かい方が使用量の調節もしやすくおすすめ。


2018.09.07 xinochondros2

プリグリで作ったものの完成品。比較的細かく割ってみました。

2018.09.07 xinochondros1

丸麦を砕いた方の完成品。

しっかり乾燥させたクシノホンドロスは長期保存できます。空気が乾燥しているなら布袋で保存もできるけど、虫がつく心配もあるので、一番いいのは密閉して冷蔵庫か冷凍庫に入れることでしょう(うちは場所がないので密閉容器に入れて常温で置いてます)。クシノホンドロスは煮込みに入れたりさまざまな料理に使えるわけですが、長くなってしまったので調理例はまた次回にご紹介します。


※トラハナについてはこちらに詳しく書いています。興味のある方はご覧ください→最古のインスタント食品!?「トラハナ」に注目!


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sevam_a at 17:35コメント(2)  このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年05月21日

発酵唐辛子ペーストが便利すぎる

去年の秋に作った赤唐辛子ペースト。写真を撮ったつもりがなかったので、すでにかなり減ってますが……。

2018.05.21 fermented chili paste

これを作った一番の目的は、ルイジアナ風のホットソースを作ることでした。タバスコ的なホットソースって買うと高いので、自作したいなとずっと思ってたのです。秋のはじめ頃に出回る生の赤唐辛子を待ち、去年ようやく仕込んでみました。

洗ってヘタを取った赤唐辛子をフードプロセッサーでガーッと潰して、2%の塩を加えます。水も入れたかな?覚えてないのですが、水分がある程度含まれる唐辛子なら必要ないかと思います。この保存瓶にひとつ分できたのですが、発酵して膨らむので溢れて大変なことになりましたブクブクしてるうちは、大きな容器に入れておきましょう。

発酵が落ち着いてきてからは冷蔵庫に入れてさらに熟成させます(よく考えたら、常温でもいいはず)。タバスコは確か2年ぐらい熟成させるようですが、発酵唐辛子ペーストが便利すぎて、すでに半分以下に減ってしまいました。

ちょっと唐辛子を入れたいな〜って時に、これがあると本当に便利なんですよ。使い方の幅を狭めるほどの塩気や副材料が入ってないのがいいです。お手軽な使い方としては、パスタや炒め物などに。私の中では「にんにく&しょうがみじん切りの冷凍」と並ぶ便利食材かも。


2018.05.21 fermented chili paste with koji & lemon

この発酵唐辛子ペーストに麹とレモンをあわせて作った、簡易版かんずりのような調味料もヒットです。これは薬味として大活躍!


2018.05.16

かんずり風ので一品。先日、お友達から春菊を頂いたので、こんなおつまみを作ってみました。作ってあった砂肝のコンフィに、かんずり風唐辛子ペーストを加えよく混ぜあわせ、生の春菊を加えざっと和えるだけ。コンフィじゃなくて、炒めるか茹でるかした砂肝でも作れます。


2017.11.25 chili paste

もうひとつの目的は、自家製豆板醤でした。生唐辛子が出回っているタイミングですぐに仕込みたかったのですが、ちょっとやる気が出なかったりいろいろで。そら豆麹を用意できるまでの間、とりあえず唐辛子を保存するためにも発酵唐辛子ペーストを作っていたのです。結局冬になってから仕込んだ豆板醤、小さい瓶の方は解禁して少しずつ使っていますが、やはり自家製はおいしいです。


2018.05.18 hot sauce

本来の目的だったホットソースも。まだ早いですが、ペーストを使い切ってしまわないうちに一度ぐらいは……と簡単に作ってみました。ペーストにビネガーと塩を足してミキサーにかけ、漉して完成。本当はビネガーを加えてからもちょっと熟成させるのでしょうけど、まあいいかと(笑)漉して残った固形分も、もちろん使えるので捨ててはいけません。

こんな感じで、2年の熟成どころか1年も持たないこと確実な発酵唐辛子ペースト。今度の唐辛子シーズンにはもっとたっぷり仕込もうと思います。


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sevam_a at 18:29コメント(7)  このエントリーをはてなブックマークに追加
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