ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:自家製

南欧の国々で全体的にオリーブが不作だとかいう話はちらほら聞いていて、ここギリシャでもオリーブオイルの値上がりが著しい昨今。

2023.10.25
今年の夏から秋にかけては猛暑に山火事に水害と、農産物への影響が大きそうだな……と心配していたのですが、やはりオリーブも不作なのか、自分で漬ける用のフレッシュオリーブの時期になっても市場でほとんど見かけません。


2023.10.18 olives1
毎年楽しみにしている丸くて小さなグリーンオリーブにはとうとう出会えず、近所の青空市場で見つけて2kg買ってきたのはティアドロップ型のグリーンオリーブでした。この形の大きい粒のはあまり好きではないので避けてるのだけど、小さめだからカラモン種かな?品種の見分けには詳しくないのでよくわかりませんが。

グリーンオリーブは主に新漬けにしてるのですが、ところどころ紫に熟してきているのは水酸化ナトリウムの処理とは相性が悪いので、より分けてペットボトル漬けをひと瓶だけ仕込みました。これはまあそれなりにおいしく漬かりそう。

2023.10.19 olives
そして、新漬けとして仕込んだ方は、味見してみるとやはりいつものほどおいしくない。渋の抜け方にもムラがあっていまいちだったので、そのまま食べるのはやめて全部変り種にアレンジしてしまいましょう。

和風味のお漬物にする分は面倒だから種の入ったままにすることにして(なんせ2kg弱もあるので)、あとはせっせと種抜きしつつ使い道を考えました。

佃煮にでもしようかなと考えて、ふと気が変わってできあがったのが「オリーブ入りの油みそ」。ちょっと久しぶりに自家製味噌を作った話を前の記事で書きましたが、冷凍保存していた古い味噌を使い切ることもできて一石二鳥だなと思いついたのでした。


2023.10.26 onigiri2

早速おにぎりにして味見。

2023.10.26 onigiri

背後に写ってるのは今回仕込んだペットボトル漬け(一部紫がかったグリーンオリーブ)と去年のペットボトル漬けカラマタオリーブ(紫色に熟したオリーブ)です。


オリーブの油みそなので、油もオリーブオイルを使っています。作り方は、粗刻みのオリーブをオリーブオイルで軽く炒め、味噌も加えて炒め、ラキ(ぶどうの蒸留酒)を少々と砂糖または蜂蜜で味をととのえます。少し前に仕込んだ三升漬もあったので、今回はそれを少し加えてピリ辛に仕上げてみました。
……と、たったこれだけの作り方なのですが(計量せず適当に作ったので、分量は味見して調整してください)、普通に漬けたオリーブで作ると塩辛くなってしまうので注意。その場合、オリーブは種抜きしてほぼ塩気がなくなるくらいまで水に浸けて塩抜きしてから使います。

沖縄の油みそは豚肉入りでよく作られますが、このギリシャ風アレンジ版も豚肉入りで作っても。もちろんオリーブだけでも大満足なおいしさです。


【関連記事】

ペットボトル漬けの作り方はこちらの記事に書いています。


自家製オリーブの記録と、それを使った料理はこちらのタグからどうぞ。アジア風のアレンジ多めです。


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先週某日のメニュー。

2023.06.06a
ここしばらくは、使いかけで放置されてた保存食の類を片付けるというのを意識していました。そんなにいろいろあるわけではなかったけど、傷んだり劣化する前においしく食べたいですよね。

去年の夏に作ったクシノホンドロスも、あと一回使えるぐらいの量が戸棚の片隅に名残惜しく残っていました。



何にしようかな〜と考えて、最近は肉の煮込みをあまり作ってなかったので豚肉の煮込みに決定。この組み合わせは前にも作ったけど、今回はフェンネルをあわせたのがポイントです。

ごろごろ切った豚肉は、前の日に塩こしょうで下味をつけておいたものです。こんな風に2日がかりでやるのは面倒という人も多いかと思いますが、私の場合は肉を買ってきて捌くと次のステップまでやるのが面倒になってとりあえず置いておくという感じなので、別に計画的にやっているというわけでもないのです。肉料理は、下味をつけて寝かせておいたものが好みというのもありますが。

フライパンで肉に程よく焼き色をつけ、刻んだ玉ねぎも加え少し炒めてラキ(ギリシャ版のグラッパのような蒸留酒)をジャッと加えます。ただ単に使えそうなお酒がラキしかなかったというだけなので、白ワインでもいいし、お酒がなければ水でもいいです。
ちなみにフェンネルと香りの系統が似ているウゾも手元にあったけど、これは今回の料理にはやりすぎなので却下しました。

フライパンの中身を汁ごと圧力鍋に移し、刻んだフェンネルもどっさり入れて、圧力がかかってから15分ぐらい煮て第一段階が完了。もちろん普通にコトコト煮てもいいし、どちらかと言うとそっちの方がおいしいと思いますが、時間や光熱費の節約と天秤にかけてお好みの方法でどうぞ。

豚肉とフェンネルの煮込みとしてはここで完成としてもいいけど、今回はクシノホンドロス入りで作りたいのと、夫はこういうのは好みじゃないだろうな……という理由から第二段階としてふたつの料理に分けて仕上げます。


2023.06.06b
夫用には、じゃがいもを足してやわらかくなるまで煮、「アレヴロレモノ」もしくは「デルビエ」と呼ばれるレモン+小麦粉またはコーンスターチで仕上げ。ドロッとしない程度に、とろみは軽くつけるのがおすすめです。


2023.06.06c
私と長女用にはクシノホンドロスですが、こちらはレモンじゃなくトマトを控えめな量加えて煮込みました。

一緒に食べたサラダは、黒目豆に玉ねぎや甘唐辛子を加えたシンプルなもの。
肉に穀物や豆で、結構お腹にどっしりくる(満足度も高い)メニューでした。


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オリーブの記事もまだ終わってませんでした……こちら4品目は甘いものです。

2023.04.28 olive glace
ペロポネソス半島をドライブ中に立ち寄ったお店でカラマタオリーブのグリコ(シロップ煮)の瓶詰めが売られてるのを見かけたことがありますが、あれは石灰水で下処理してあったのだっけ?随分前に聞いてメモしたのがどこかにあるはずなんだけど。

グリーンオリーブで作る場合、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で渋抜き→水に数日晒すというプロセスのあとにシロップ煮にすればいいのだろうけど、今回は新漬けとして薄い塩水に漬けてあったものを使うので、種抜き後に水に浸けました。

とは言え、新漬けの場合は薄い塩味なので、すぐ食べる用ぐらいの薄塩のなら塩抜きしなくても程よい味に仕上がりそう。


2023.04.26 olives
今回は全部種抜きしてからすぐに全部調理しなかったので、後回しにしたシロップ煮用のはとりあえずレモン水に浸けてその日の夜か翌日まで置いてました。


2023.04.27 olives
煮てる段階の写真も残ってるけど、いつ作り始めたのかがあやふや。

シロップ煮そのままのグリコにしてもよかったんだけど、ちょっと気が変わってグラッセにしました。段階的に砂糖を足していき、しっかりとシロップを染み込ませます。


2023.04.28 olive glace1
グラッセと言うと、結晶化した砂糖の衣をまとったもの?ギリシャでは結晶化はさせてなくて艶々タイプをよく見る気がします。今回は少量だし、とりあえずちょっと乾燥させて砂糖をまぶしたのを作ってみました。


2023.04.28 olive glace2
割ってみたところを、クローズアップで。どうですか?この透明感!
オリーブの持ち味を生かしつつも、何かひと味加えたくて、レモンとクローブをほんのり……な感じで作ってみました。

この味つけが大正解で、ちょっと残った塩気も程よいです。
甘いものよりおつまみ系が好きなのでグラッセは少量しか作らなかったのだけど、思ったよりおいしくできてしまったので、もっと作ればよかったかも?次のオリーブシーズンも、大量にグリーンオリーブを仕込むことになりそうです。


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1リットル分の新漬けオリーブ(だったもの)消費作戦、3品目は麻辣オリーブです。

2023.04.26 olives1
Mala olives

あっさり薄塩味の新漬けオリーブは、シーズン最初のみずみずしいフレッシュなグリーンオリーブの味わいがまさに口福。
産地ならではの贅沢な食べ方になりますが、私は毎年秋に大量に自作して、バリエーションもいろいろ楽しんでいます。

いろんな味つけのを作ってきたつもりだけど、なぜまだ作ってなかったんだろう!?と完全に抜け落ちていたのが「麻辣味」でした。

見た目だけで、ごはんもお酒も進みそう。こんなの美味しいに決まってますよね。作ってる途中から味見が止まらない危険な食べ物です。


もう1か月ほども前のことなので何を入れたのかうろ覚えですが、作り方を記しておきます。

オリーブは種を抜いたものを使用。塩気が強い場合は水に浸けて塩抜きして水気を切っておきます。
にんにく、しょうが、お好みでねぎも一緒に刻み、多めの油(オリーブ縛りでオリーブオイルを使いました)でスパイスと一緒に炒めます。スパイスは赤唐辛子フレークと花椒に、八角もひとつ放り込んでみました。
香りが立ったらオリーブを加え炒めあわせ、砂糖と酢少し(黒酢とかワインビネガーなどお好みで)、紹興酒(なければ適当な酒でも、入れなくても)、醤油(中国の生抽と、老抽も少し。日本の醤油の場合は控えめに)を加え水分を飛ばすように炒め煮にしてできあがり。


2023.04.26 olives2
ボトル1本分のオリーブの種を全部抜いてしまってから使い道を考えたのですが、結果、穴にスパイスや調味料が入り込んでしっかりとした味わいに仕上がりました。控えめなのがお好みなら種入りのままでもいいけど、ごはんと一緒に食べたり和え物などに展開するなら種抜きがおすすめです。


2023.04.29 olives3
そんなに沢山は作らなかったので、麻辣オリーブの展開おつまみは一品だけ。滷牛腱とか酱牛腱っていうんでしょうか、牛すね肉を中華スパイス風味の醤油煮にしたものを薄く切って、白髪ねぎと麻辣オリーブを添えました。


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オリーブの種抜きをしたとき、種にくっついた果肉がもったいない。

2023.04.26 olive furikake
前の記事で「タラマ詰めオリーブフライ」にしたオリーブの話の続き。駄目になってたら捨てるつもりでいたオリーブだし、種に残った分の果肉までは気にするのやめようと思ってたのに、少しまとまった量があるとどうしてもスルーできないのが私です。

ほら、フードロス削減になるし、一品増えますしね。
残り物の活用に燃えるタイプなので、何にしようかな〜とワクワクしてきました。

オリーブの種に残った果肉は刻みタイプのアチャールにすることが多いんですが、今の気分はこれだ!と、特にひねりはないけどソフトふりかけに決定。何個かオリーブを追加で刻み、出汁をとったあとの昆布とかつおぶしをあわせました。酒と醤油とみりんで炊いて、仕上げにごまも少し。


2023.04.28 olive onigiri
ちょこっとごはんにのせて食べるのが好きだけど、おにぎりもいいですね。


2022.10.21 kalamata olive onigiri
ちなみにオリーブごはんやおにぎりはいろんなヴァージョンを作っていて、去年の秋にカラマタオリーブのを載せたつもりだったのだけど、ブログには未投稿だったようで記事が見つかりませんでした。インスタの過去投稿を確認したら、ペットボトル漬けカラマタオリーブに、シミ島シーソルト、オリーブオイル少々、いりごまとのこと。


2022.10.07 olive & umeboshi onigiri
……と、よくよく見たら去年の10月はもうひとつオリーブおにぎりを作ってました。すっかり忘れてた(笑)
こちらは新漬けオリーブ、杏干し(梅干しのあんずヴァージョン)、オリーブオイル少々、いりごま。すぐに食べる用の新漬けオリーブは塩分をかなり控えめに作っているので、杏干しも結構しっかりと入れて丁度いいくらいになります。
海苔などを巻かないおにぎりは、代わりにクッキングシートやワックスペーパーを敷くと手がベタベタせず食べやすいですよ。

オリーブやケイパーなどはギリシャのお漬物的な感じで、日本式に炊いたごはんにもよく合います。ちょっとビネガーを効かせたカラマタオリーブは、酸味と発酵のうまみのせいか、なんとなく故郷大原の柴漬けを思い出させる味でした。


※自家製オリーブは他にもいろんなアレンジをしてるので、まとめてタグからもご覧いただけます!


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