6月終わりごろから出回るサワーチェリー(ヴィシノ)。
あまり果物の保存食は作らない私ですが、家族が大好きなこれだけは毎年欠かせないのです。青空市場へ行くたびに1kgぐらいずつ買ってはせっせと加工しています。

2014.07.22 vyssinada

今週は近所の青空市場で買ったサワーチェリーの状態がよくて、いつものように1kg買ったあとでまた追加の1.5kgを買いに走ってしまいました。お店のおじさんは「また来たの」と笑ってましたが、「すごくいいヴィシノだったから」と言うと嬉しそう。
沢山買ったおかげでいつもよりちょっとだけ種抜きに時間がかかったけど、果肉が柔らかいサワーチェリーは普通のチェリーと比べ格段に種抜きが楽なので、すいすい面白いように種が取れていきます。

種抜きの話はとりあえず置いておいて、チェリー仕事の合間に飲んでいたのが上の写真のヴィシナーダ。ギリシャで好まれる、サワーチェリーシロップのドリンクです。
ヴィシナーダは希釈して飲んだりそのままアイスクリームなどにかけて使うシロップと、すでに飲める状態にしたジュースや炭酸ドリンクがあり、ギリシャではとてもポピュラー。生のサワーチェリーから作る場合、果実を潰して絞ったサワーチェリージュースに砂糖を加え煮て作ります。
この時私が飲んでいたのは、いつも作ってるヴィシノ・グリコ(サワーチェリーのシロップ煮)のシロップ部分を薄めたものなんですが、シロップだけのも少し作っておこうか迷い中……。

作り方は、ぎゅうぎゅうに絞ってしまう方法だと滓がちょっともったいない気がするので、緩めに絞って実はジャムにしてしまおうか、それとも梅シロップ方式で生のシロップを作ってみようか。いろいろ考えてるとちょっと楽しいです。蒸留する設備があれば、絞り滓でお酒を作ってみたいけど。
そういえば、前にサワーチェリーのサワードリンク(と書くとちょっとおかしいですね)を作ったことがあったのでした。あんずもそうですが、チェリーの場合、熱が加わった方が風味が出るのかもしれませんね。
あれは風味が期待したより弱かったのだけど、砂糖(+クエン酸も少量入れるつもり)だけで作った場合はどうなるのかも気になります。


2014.07.23 dried sour cherries

うちのチェリー仕事で必ず作るもの、もうひとつはドライチェリーです。
市販のドライチェリーって変な甘味がついているものもあるけど、これはサワーチェリーをただ半割りにして干しただけだから自然な美味しさ。お気に入りの「ドライチェリーとチョコチップのチュレキ」はじめ、クッキー、ケーキ、スコーンなど焼き菓子に大活躍します。
作り方は、半分に切って種を除いたサワーチェリーを切り口が上になるようにして並べ、低温(50〜70度ぐらい)のオーブンで乾燥させるだけ。外に干せる場所があれば日干しにしてもいいです。柔らかめのレーズンぐらいになったら干しあがり。ドライチェリーの保存は、冷蔵庫だとどれぐらいもつのかわかりませんが、私は冷凍保存にしています。


2014.07.22 sour cherries in syrup

こちらはシロップ煮。できた端からどんどん消費されてるので、元はあと2瓶くらいありました。
ギリシャの伝統的な作り方ではチェリーと砂糖同量ぐらいで作るのですが、私はかなり砂糖を減らして作っています。
アイスクリームやギリシャヨーグルトにかけて食べるとすごく美味しいんですよ♪


2014.07.24 tools

さて、最初に触れた種抜きについて。過去記事でも何度か書いたと思いますが、ギリシャではヘアピンを使うのが一般的です(多分)。専用の種抜き器も売っていて、私も以前は2つも持ってたのですが、結局ヘアピンを使うのが私には一番楽で2つとも妹にあげてしまいました。きっと、妹も使ってない気がしますが^^;
ただ、ヘアピン方式だと利き手の親指と人差し指が黒くなってしまうので、気になる方は手袋を装着して挑んでください。

普通のチェリーの場合、Uピンや開いたゼムクリップを使うといいです。サワーチェリーより果肉がしっかりしているのでコツをつかむまではすいすいとはいかないかもしれませんが、ヘタのついてた部分からクリップを差し込んでぐるっと回すと簡単に種が取れます。


チェリーストレーナー
このタイプのを持ってましたが、


chef'n チェリーピッター CF-0338
こういうのも結構使いやすそう。


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