ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:郷土料理

秋にこの写真を撮ってたんですが、すっかり後回しになってしまいました。

2021.10.14
生ガーリックがガツンと効いたスコルダリァ(ガーリックディップ)は、ギリシャでとてもポピュラーなディップやスプレッドの一種。
パンやポテトをベースにした基本のスコルダリァのほか、ナッツを使ったもの、ワインビネガーでなくアグリーダ(未熟ぶどうの汁)で酸味を加えたものなど、さまざまなバリエーションを紹介してきました。

上の写真に写っているのはスコルダリァの地方バリエーションで、キクラデス諸島ミロス島のアリアーダ。スコルダリァのことを一部の地方ではアリアーダと呼ぶのですが、ミロス島のそれはベースに小麦粉ペーストを使っているのが特徴です。

小麦粉ペーストはミロス島で「スグリ」と呼ばれるもので、水で溶いた小麦粉を鍋に入れて加熱し、硬めのペースト状に練り上げます。これを冷蔵庫で保存しておき、使いたいだけ取り出してアリアーダを作ります。

普通の家庭ではそんなに大量のスグリは必要ないので、電子レンジで簡単にできる使いきりヴァージョンのレシピを書いてみました。

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なぜかいきなり次女が「ハルキ島のパスタを食べたい」と言ったので、久々に作ってみました。

2022.04.08a
何年か前にハルキ島へ行った時も、その後うちで作ってみた時も、次女は食べてなかった気がするけど……?


ハルキ島のパスタはこちらに作り方を載せています。


2022.04.08b

細くて短いパスタにバターで作ったフライドオニオンとチーズ。ドデカニサ諸島の他の島々でも同じようなパスタが食べられますが、島によってパスタの形が違ったり、理想としてはその島のローカルチーズを使います。

もう一品はギリシャでよく食べられる、ただ茹でただけのズッキーニ。
小さいズッキーニをヘタごとやわらかく茹でたのは、オリーブオイルと塩だけでとてもおいしい。お好みでレモンも絞ってどうぞ。


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シーズン中に一度は作っておきたい漬物ロールキャベツ「サルマデス・メ・アルミァ」。
今年もキャベツを漬けて作りました。

2021.12.06 sarmades
ギリシャで冬によく食べられるドルマデス(葉っぱで米などのフィリングを巻いた料理。地方によってサルマデスやヤプラキァとも呼ばれる)といえばラハノドルマデス。キャベツのドルマデスという意味でいわゆるロールキャベツですが、相変わらず夫はスタンダードなタイプが好きではないのです。お漬物のキャベツを使って巻いて、アヴゴレモノ(卵レモン)ソースなしのこれはお気に入りのよう。


2021.12.06 sarmades1
少し塩気が効いて発酵による酸味と独特の風味があるところがいいらしく、そもそも煮たキャベツがあまり好きではない夫も、北ギリシャでよく作られる漬物キャベツ(アルミァ)で作る料理はどれもおいしいと言います。

漬物ロールキャベツはその時によってフィリングや味つけを微妙に変えたりしていますが、肉入りで作ることが我が家では多いです。


2021.12.06 sarmades2
今回のこれは、昔テレビで見たカストリアのおばあちゃんが作っていたのにならって、包丁で細かく切った豚肉入り。ちょっと豚肉が足りなかったので炒めて冷凍してあった合いびき肉も足しました。肉入りのは、生のひき肉に米などを混ぜたフィリングのもよく作られます。


2021.12.06 sarmades3
豚肉と玉ねぎを炒めて米を加え、水を少し加えて軽く煮ます(少しまとめやすくなる)。味付けは塩こしょうに乾燥ミントとパプリカ。
キャベツの塩気に応じ、フィリングに加える塩は調整します。塩気がきつめのキャベツ漬けだと、塩はほとんどなしでもいいくらい。


2021.12.06 sarmades4
仕込んだ葉っぱの数に対し、米を入れすぎフィリングが多めにできてしまったので思ったより大ぶりになってしまいました本当はもうちょっと小さく巻くのが好きです。

葉もフィリングも余らないよう計算して巻いていくのですが、もしフィリングが余ってしまったら少なめにフィリングが入ってるドルマデスをほどいてフィリングを足して巻きなおすといいです。


2021.12.06 sarmades5
葉っぱでしっかりめにフィリングを巻いて、鍋にぎっしりと並べたら、ホールのオールスパイスとバターを適量。かぶるくらいに水を注ぎ、落し蓋と蓋をして1時間くらいコトコト煮込んでできあがり。時々様子を見て、焦げつかないよう必要なら水を足し、最後は汁気がほとんど残らないよう仕上げます。


2021.12.06 sarmades6
あまり華がない料理ですが、ロールキャベツはギリシャの伝統的なクリスマス料理のひとつです。


ラハノドルマデス・アヴゴレモノ
こちらはお漬物じゃないキャベツを使い、米とひき肉フィリング入りでアヴゴレモノソース仕立て。レシピは下記リンクの著書に掲載しています。
どちらのロールキャベツもおいしいので、ぜひホリデーシーズンに作ってみてくださいね。


みんなに食べてもらいたいギリシャ料理を集めた一冊。あまり知られてない郷土料理や、旅先で出会ったレストランの再現料理などもご紹介しています。


【関連記事】

北ギリシャ風のキャベツ漬け。普通に2.5%ぐらいの塩分で漬けたキャベツでもいいです。


今回のサルマデスの作り方です。


合いびき肉を使い、ほんのりトマト味ヴァージョン。


キャベツを丸ごと漬けたら、ぜひパイもお試しください!


キャベツの漬物と豚肉の煮込みもおいしいです。


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また後回しにしすぎて季節はずれになりそうですが、今年のバカンスにちなんで載せようと思っていた料理。さて、どこの郷土料理でしょう?

2021.09.23 koskosela
白なすといえば……でギリシャに詳しい人や在住者はわかりそうですね。
サントリーニ島やその近隣で作られるストラパッツァーダ(トマト入りスクランブルエッグ。カヤナスとも呼ばれる)に白なすも入ったバリエーションですが、あの辺りではストラパッツァーダを「コスコセラ」と呼ぶようです。
皮が白いなすはギリシャではサントリーニなすとも呼ばれることがあり、水分が少なく味が濃い小さなトマトと並んで有名なサントリーニ島の野菜です。

最近バカンス記事をサボりきってますが、9月のはじめに恒例のシミ島バカンスに行ってきたんですよ。今回はシミ島からいいタイミングでサントリーニ島へ寄るフェリーがあったとかで、宿泊はせず一日だけ立ち寄ってきました。

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一日で島のいろんな場所を見て、海で泳いでというのがメインだったので、残念ながらグルメは全然だったんですが(行きたかったお店も時間が合わなかったし)。

なのでちょっと私的には消化不良だったのもあり、帰ってから白なすやファヴァでいろいろな料理を作ったりしていました。

2021.09.23


最初にちょっと書いた通り、ストラパッツァーダと作り方はほぼ同じなので、作ってみたい方はこちらのレシピをどうぞ。



違う点は、

・白なすの皮をむいてグレーター(しりしり器でも)で細長くすりおろし、最初にこれをオリーブオイルで炒め塩こしょうする。トマトも加え水分が飛ぶまで炒め煮にする。※なすに苦味がある場合は、すりおろしてからさっと水を通して絞るといいです。

・最後チーズを加える場合が多いみたいなので、仕上げにあればフェタチーズを砕いて加えます。お好みでトッピングにも。あと、ハーブ(パセリかバジル、もしくはミント)も加えるのがおすすめ。


サントリーニ島の名物でもあるファヴァについてはこちら。




2021.09.23 fava
最近ゆるくてなめらかなテクスチャに仕上げたファヴァを食べることが多かったので、ちょっと気分を変えて粗いのにしてみました。ずっと前の記事にもありますが、ケイパーのソースをタコ入りで作ってトッピングに。




あとの2品はサントリーニ島は関係なくて、あったもので適当に。カリフラワーのチーズ味フリットと、白いんげんの煮込みです。

2021.09.23 bean stew
白いんげん豆はトマト味で煮込んだりオーブン焼きにするのがポピュラーですが、他の2品がトマト系なので、こちらは緑をテーマに。葉セロリとズッキーニに、冷凍庫にあったハーブ(ディルとパセリ)の残りも放り込んで煮込んだありあわせ料理でしたが、最後に加えたレモンの爽やかさもよくて好評でした。


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今日の1枚は5月はじめに撮ったもの。すっかり後回しになってしまい、もう青豆の時期も終わりそうですね。

2021.05.05

レシピは過去に紹介したこちら。豆の甘味を生かした、やさしい味の野菜料理です。




レモン味のと両方載せてるけど、うちはトマト味で作ることが多いです。生のグリーンピースがある時は上記レシピのようにフレッシュトマトでやさしい味に仕上げるのが好み。

冷凍グリーンピースの場合じゃがいもやにんじんは入れず、代わりにざく切りにしたパセリをバサッと。これは夫の叔母さん式なんですが、パッサータかトマトペーストを使ってトマト味強めに作ってライスと一緒に食べます。

もう一品の地味な見た目のは、ガボプサラと呼ばれる北ギリシャナウサの郷土料理です。マスタードシード入りの塩水漬けにしたなすに小麦粉をまぶして揚げたおつまみで、本来は冬の間に食べられる保存食。ある時に買ったなすが食べられないほど苦くて、ふとガボプサラのことを思い出し漬けてあったのです。
ちなみに、名前の由来は細く切って揚げたなすが魚(プサリ)のように見えるから。ガボスは確かちゃんと目が見えてないとか、あまりよくない意味の言葉。なぜそんな名前なのかは知りませんが、頭を取り除いた魚のように見えるからでしょうか。
結構塩気がきいているもので、チプロ(ぶどうの蒸留酒)のおつまみによく食べられるそうです。

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