ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

artichokeギリシャでは冬〜初夏まで出回ります。私は春に値段が下がりだしてから買う事が多いです。こちらでは値段も安いので、中心の柔らかい部分のみ使った料理も数多くあります。

私がよく作るのは米とハーブを詰めて煮たものや、空豆・グリーンピース・ロメインレタスなどと合わせてクタクタに煮たものなど。蜂蜜を加えたワインビネガーで煮てからオイルに漬けたのも、毎年作る定番保存食です。

アーティチョークは普通の緑のものも売ってますが、やはり野生のものの方がおいしい気がして、そちらを選んでしまいます。よく見かけるのは紫っぽいものです。これはペロポニソスへ遊びに行った時にも見かけました。もうちょっと珍しいのは、小さなミカンくらいの大きさで棘だらけのもの。扱いにかなり気を付けないといけませんが、風味がよくおいしいです。

10年以上前にロンドンで買って今でも時々読み返す、ギリシャについてのお気に入りのエッセイに、メソロンギのアーティチョーク売りのおじさんのことが書いてありました。メソロンギはバイロンが亡くなった地として有名ですが、からすみの名産地でもあります。からすみはギリシャでも高価ですから、地元の人はほとんど食べません。その代わりというわけでもないですが、みんなが楽しみにしているのが、このおじさんが売りに来るアーティチョーク。おじさんは野生アーティチョークを自分で採ってきて、茹でて紙袋に詰め、夕暮れ時に広場のカフェニオンに売りに来ます。彼は自分の仕事に誇りを持っているのです...というお話でした。

今度野生アーティチョークを見かけたら、こんな風にシンプルに食べてみようかな?

ddbfa062.JPGそろそろ春野菜も夏野菜に押されてきた感じです。空豆なんかは、春の初めは枝豆のように小さかったのに、もう日本のもののように黒い筋がくっきりと出ています。

こちらでは空豆を煮込み料理によく使いますが、普通皮ごと煮込みます。小さいものだと、とても柔らかくおいしく頂けます。ただ、灰汁は気になるので、私はさっと下茹でしてから使ってます。これも旬のアーティチョークと煮込んだ料理はギリシャ版粗食というべき、シンプルながらも春を味わえる料理です。

大きい空豆は、黒い筋の部分をペティナイフで切り取ってから使います。クレタ島なんかでよく使われる乾燥空豆も、同じように筋を取ってから皮ごと使うことが多いです。ギリシャ流によ〜く煮込んでも、やはり皮がちょっと口に残る感じ。煮込みが足りないんでしょうか?でも、エジプトのフール・ミダミスも空豆を一晩じっくり煮込んだものですが、皮は完全には柔らかくならないようです。だから、きっとこれでいいんでしょう。

13fe35e1.JPGギリシャはドライフルーツもおいしいですが、特におすすめはイチジク。アテネの中央市場にもたくさん売ってます。前に妹達が来た時に、これでタルトを作ってみました。…と言っても私は指示しただけで、実際作ったのは妹です。さすが妹!お菓子製造販売を副業にしているだけのことはあります。私が作るともっと雑な仕上がりになります。ところで妹達が居る間は、作り方を言うだけで勝手に料理が出来上がるのでとても楽です。

フィリングはイチジクをマルサラやスパイスと煮て作ります。この時はマルサラが余ってたので使用しましたが、ギリシャ風にやるならペロポニソス半島の「マヴロダフニ」という甘いワインとか、色は薄いですがサモス島の甘いワインでもいいかと思います。
マヴロダフニとイチジクはポピュラーな組み合わせで、これはアイスクリームなんかにも合います。マヴロダフニは栗とか肉料理にもよく使われ、ギリシャでよく作られる煮込み料理「スティファド」に入れたりもします。

タルトに話を戻します。ジャム状に煮上がったフィリングを冷まし、タルト生地を敷いた型に入れます。生地はフェンネルシードが入ったもので、ほんのりとしたアニス風味がマルサラで煮たイチジクによく合います。実は干しイチジクがあまり好きでない私でも美味しく頂けました。

bc1dd4ec.jpgそう言えば、去年妹達が遊びの来たのはイースター前後でした。いつも2週間ぐらい滞在して行くのですが、観光にはさほど興味がないので「食」がメインです。その短期間の間にどれだけのものを食べられるか…ということになると、かなり盛りだくさんです。

上にも書いたように、前回は春だったので、ギリシャの春野菜が一番のテーマでした。野生のアーティチョークや、その他野草いろいろ。そら豆やグリーンピースなども、こちらでは日本のものより若い時期に収穫されるので別の野菜のようです。

さて、野草のパイのことは以前書きましたが、まず傷んだ葉などを丁寧に除いてから何度もよく洗います。そして塩をしてしばらく置き(茹でてもいいです)刻みます。こうやって下処理した野草をフェタチーズなんかと合わせたのがフィリングになるわけですが、塩をした野草が余ってしまったので、翌日の朝ごはんに思い付きでリゾットを作ってみました。基本のリゾットの最初のステップ、玉ねぎを炒めた後に野草も加え炒めます。野草の風味が生きていて、ほんのりとした苦みも美味しかったです。

chicken mageiritsaマギリッツァを日本で簡単に手に入る材料で再現出来ないかと思って、鶏モツでやってみました。他の材料はネギ、ロメインレタス、ディル、チキンストック、あと仕上げの卵とレモンです。

本当のマギリッツァはストックなしで充分おいしいけど、鶏モツだけでは味が足りないようなの気がしたのでストックを使用。結果ですが、それでもやはり羊にはかないませんでした。腸とかが入ってないので物足りないのかな?

気分を味わうのには充分なのですが、どうも納得出来ません。近いうちに、普通の「コトスーパ・アヴゴレモノ」(チキンのアヴゴレモノスープ)も作ってみて、どちらがいいか比べてみようと思います。

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