0d79b965.JPGテッサリア地方のペリオン山(ピリオ)でよく作られる、野生ピスタチオの芽のピクルスです。種をナッツとして食べるピスタチオとはまた違って、アジアにも自生するカイノキやランシンボクの仲間でもあるウルシ科の木です。去年この山の上にあるマクリニッツァという村を訪れた時も、道路脇の露店で売られているのを見かけました。そこではチチラヴラの他にもワラビなどのピクルス、チャイ・トゥ・ブヌー(山茶という意味のハーブティー)、その他ハーブ類が山積みになって売られていました。

地方へ行くと特産品チェックは欠かせません。フルーツをシロップ漬けにしたものはギリシャ全土で作られますが、この辺りで有名なのはフィリキという楕円形の小さなりんごを使ったものです。あとは未熟なクルミやサワーチェリーで作ったリキュール、いろんな野菜のピクルス、手作りのトラハナ(細かいパスタの一種)やパスタ類などが売られています。ギリシャでも伝統的な食品が見直されていて、上に書いたようなものは村の女性達が集まって製作・販売をしているところが多いです。ペリオン山の村にも、こういうお店がある所が多かったです。

さて、チチラヴラに話は戻って、これはウゾやチプロといったギリシャの火酒のおつまみに食べるのが一般的です。ピクルスと言ってもこれは酢ではなく塩水に漬けてあるタイプで、味の方はちょっと好き嫌いがある感じです。何とも形容し難い独特な風味があるのですが、実は白いご飯に結構合うのです。

売ってるものはどれも同じではなく、当たりはずれがあります。マクリニッツァの露店で買ったのはイマイチでした。あれこれ食べ比べをしたわけではないのですが、アニリオ村の女性達が作ったものはおいしかったです。この村に行って買ったのではなく、アテネで買いました。次回ペリオンに行ったら、この村を訪ねて他の特産品も試してみたいと思います。