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ギリシャ生活での楽しみのひとつが市場巡り。日曜を除いて毎日、街のどこかしらでライキ・アゴラと呼ばれる青空市場が立つのですが、私の行動範囲内では週に4日、5個所で開かれています。
もう1●年もギリシャに住んでると、いい加減飽きてきても良さそうなものですが、そんなことは全く無く。季節を感じ、また年を追うごとに微妙なトレンドの移り変わりなども見れて面白いのです。

昔は見かけなかったタイプの野菜が一般的になってきたりするのは嬉しく、特にここ数年はうちの近所の市場でも野草のバリエーションが増えたり、取り扱ってる時期がのびてきたように感じます。
野草(ホルタ)は値段が高かったり下処理が面倒だったりで、どうも気が乗らないまま旬を逃がしてしまうこともよくあるのですが...これからも取り扱ってくれるよう売り上げにも貢献したく、なるべく買うようにしています^^

そんな野草のひとつがこれ。
2009.04.04 skolymos

スコリモス(Σκόλυμος)とかアスコリブリ(Ασκολύμπροι)と呼ばれるホルタで、学名はScolymus hispanicus。英語名はCommon golden thistle又は Spanish oyster thistle、和名はキバナノアザミ又はキバナアザミです。
ギリシャでは古代から食用とされ、味が良いのはもちろん、肝機能を高める・解熱効果・止血効果・母乳の分泌を促すなどの薬効もあることから珍重されてきました。

市場では上の写真のように丸ごとで売られていることもあれば、根っこや葉が途中で切られた状態だったりもします。どちらにせよ、ちょっと取っ付きにくい感じの姿が目を惹く野草()。特にトゲトゲの葉っぱがいっぱい付いているものは「これ、食べられるの?」と躊躇してしまいそうですが、食べてみると癖が無く、美味しいホルタのひとつです。

とは言え、私がこちらへ来た当初に初めて買ってみたのはハズレだったらしく、変な金属臭か石油臭のようなものが感じられて、その後また買ってみる気になるまではかなりの歳月を要しました。それ以降に買ったものは変な味はなく、美味しく食べてるんですけどね。...一体あのハズレのは何だったのでしょう?

※本来は野草ですが、最近では栽培もされているようです。


一番シンプルかつ基本的な食べ方は、やっぱりこれ。
2009.04.04 askolibri
Ασκολύμπροι βραστοί

ただ茹でただけのものに、オリーブオイルとレモン又はワインビネガーをかけて。

根は表面をナイフで軽くこそげて綺麗にし、火が通りやすいよう適当な厚さにスライスします。葉は棘のある部分を思い切って全部除くのがいいでしょう。棘も茹でたら柔らかくなると言う人がいたので、この時はほとんど残して茹でてみたのですが...やっぱり口の中が痛かった(笑)葉を切るのはハサミを使うと簡単で、手を刺してしまうこともあまり無いです。下処理するとほとんど茎だけになってしまうのですが、これは下の部分で繋がったままの状態で、適当な大きさに切ります。

塩を適量加えた湯で茹でるわけですが、後で茹で汁(ホルトネロ)を飲みたい場合は塩を加え過ぎないように。栄養の溶け出した茹で汁は、デトックス効果のある飲み物です。体がシャキっとするのが感じられるような味で、なかなか美味しいんですよ。
根を先に加え、しばらくしたら茎の部分も加え、しっかり柔らかくなるまで茹でたら取り出して水気を切ります。あとはお好みで味付けしてどうぞ。


煮込み料理にも。
2009.04.06 askolibri avgolemono
Ασκολύμπροι αυγολέμονο

アヴゴレモノソースで仕上げる煮込みは山羊と一緒にするのも美味しいものですが、アスコリブリだけのシンプルなものでも私は十分満足。これは好きな食べ方です。

作り方は、上に書いた方法で下処理したアスコリブリをオリーブオイルで軽く炒め、水又はストックを加え煮込みます。柔らかくなったらアヴゴレモノソースを作り、味を調えたら出来上がり。アヴゴレモノの作り方に関しては、こちらのレシピを参考にして下さい。


保存用に、オイル漬けも少し作っておきました。
2009.04.06 askolibri toursi
Ασκολύμπροι τουρσί

作り方は、途中まで茹でホルタと同じ。大体柔らかくなったところで一旦取り出し、茹で汁とワインビネガーを半々にしたものでさらに5分ぐらい茹でて(お好みでニンニクやベイリーフなどを入れてもいいです)笊にあけます。汁気をしっかり切りつつ完全に冷ましたら消毒した瓶に詰め、かぶるぐらいのオリーブオイルを注いで蓋を閉めて出来上がり。冷暗所か、冷蔵庫のあまり冷えない箇所(一番上の段)で保存します。

ちなみに、オイル漬けかピクルスになってるのは地方特産品を取り扱う店でも売っていることがあります。中心地ならソフォクレウス通りの“パンドポリオン・ティス・メソギアキス・ディアトロフィス”などにありますよ。


ギリシャ料理もいいけれど...
2009.04.08 nimono

どうしても、和食アレンジも試してみたくなる私^^;
今回は鶏肉・人参・椎茸と合わせた煮物にしてみました。ちなみに見た目はゴボウ風ですが、味はアーティチョークに似ています。少し歯応えを残して仕上げたのですが、これがまたいい具合で美味しかった
他の使い方としては、茎も一緒に(又は茎だけで)お浸しや胡麻和え、煮浸しにするのもおすすめです。

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...と、こんな感じで、この春は2回買っていろいろ楽しみました♪
そして最後にちょっと落としてしまうのだけど...これ、もう今年は売ってないかも?旬は冬から春と結構長いはずなのですが、うちの辺りで出回るのはほんの2〜3週間なんです。私が行く市場では、今年は3月後半〜4月初めに見かけました。
もしまだどこかで売っていたら、もしくは野原で採集する機会でもあればお試し下さい。

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