個人的に、この春はヴォルヴィがブームでした。
ギリシャで食材として一般的に言うヴォルヴィ(球根)は、春の野山を青く彩るムスカリの球根部分。苦くてほんのりフローラルな風味のあるこの野草は、以前も何度かご紹介したように四旬節の定番でもあります。

2014.03.20 octopus  stifado with muscari bulbs
Χταπόδι στιφάδο με βολβοί

主にピクルスにされるムスカリ球根を違った料理にもしたくて、作ってみたのがこちら。タコとムスカリのスティファドです。
なんのことはない、タコのスティファドの小玉ねぎをムスカリ球根に置き換えただけですが、ムスカリの場合は最初に苦味抜きをしたり、小玉ねぎを使う場合より煮込み時間を少し短くしたりと少々手順を変えています。

ムスカリというのは古代ギリシャやローマの時代から食べられている食材だそう。このスティファドもなんだか古代っぽい……?と思い作り始めたものですが、ワインと蜂蜜を入れて煮込んだのを味見したところ、やっぱりトマトも少し入れた方が断然美味しいな〜と考え直しトマトペーストを少量入れました。
トマト味というほどには入れてないのですが、これだけで味がまとまってしまうのはさすが。トマトは偉大です!
スパイス類は、いつものベイリーフやシナモンにローズマリーもほんの少し。小玉ねぎを使ったスティファドよりは軽い感じで、これはこれでありかも?

上でも書いたように、ギリシャでムスカリ球根と言うと主にピクルス。もしくは茹でてサラダ(ビネガーとオリーブオイルなので、ピクルスとあまり変わらない)、オイルと塩でシンプルなオーブン焼きにしたりします。最近のモダンギリシャ料理ではアレンジ料理に使ったりするシェフもいるようですが、それほど活用されていない食材なのです。
イタリアのプーリア地方ではギリシャと同じくムスカリ球根(イタリア語でランパッショーニ)を食用とし、あちらの方がいろいろ面白い食べ方もされているよう。

2014.03.19 scrambled eggs with muscari

ムスカリ入りの卵料理もあるとのことで、スクランブルエッグにしてみました。
生のムスカリ球根を下処理するために切るとネバネバした液体が染み出てくるのですが、そのぬめりのようなものが(たとえばオクラの粘りとはまた違うのですが)、こうやって柔らかく調理すると感じられる気がします。
ただ、ギリシャの国産ムスカリだと粘液はそれほど出ないようなので、種類にもよるのかも?この時は確か大粒の北アフリカ産かイタリア産のを使ったところ、苦味抜きのため球根を浸していた水がトロッとするほどでした。


2014.03.18 fava with oksimeli glazed muscari

古代ギリシャイメージで作ったファヴァのムスカリのせ。古代から伝わる調味料「オクシメリ」で味つけしたのですが、これも甘くない普通のビネガー味の方がさっぱりして美味しいですね。

結局は、ピクルスと言うか先日作ったオイル漬けが一番好きだという結論に落ち着いたのですが^^;やっぱり定番には理由があるということで。


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