日本の皆さんにもっと知ってもらいたいなぁと思うのが、ギリシャのピタの美味しさと種類の豊富さ。
ギリシャ語で「ピタ」というと、焼いた肉と一緒に食べる平たいパンのことも指すのですが、パイ全般そしてケーキのようなものも一部含まれることがあります。

2014.10.08 onion pies
Κρεμμυδοπιτάκια

今回作ってみたのは、小さな玉ねぎパイ(クレミドピタキァ)。
玉ねぎパイだけでも種類がいろいろあるのだけど、おつまみ用に小さめサイズ、イーストを入れた少し厚めの生地、ベーコンなど肉系のものを入れないシンプルな味で……と考えてできあがったのがこれです。

ちなみに玉ねぎパイやマッシュルームパイなど、ギリシャ料理でもベーコンを使うことは結構あるのですが、もし肉系のものを入れる場合、個人的にはギリシャの伝統的な肉加工品を使いたいところ。日本の家庭料理でも洋風の食材はよく使うし、悪いことだとは思わないのですが。

できあがった玉ねぎパイは、偏食な次女も食べてたのでなかなか美味しかったのではないかと^^
冷めても美味しいし、持ち運びもしやすいので、お弁当やパーティーにもおすすめです。



飲み物はこちら。

2014.10.06 moschato

玉ねぎパイを作るに至ったきっかけ(と言うと大げさですが)、フェダーヴァイザー……っぽいもの。
国によって呼び名が違いますが、ワインになりかけのぶどうジュースのことで、ギリシャでは見かけないし残念だな〜と思ってたところ、それらしいものを自分で作ればいいじゃないかと今頃気づいたのです。

うちの近くの青空市場にはワイン用品種のぶどうを売っているところもあって、それを買えればよかったのだけど、10月頭は残念ながらもう売ってませんでした。なので、同じくワインにも使われるティルナヴォス産モスハト(マスカット)を購入。絞る前の写真を撮るのを忘れてしまいましたが、ギリシャで一般的なのは黒マスカットです。

汁を絞って丈夫なボトルに入れ、イーストをごく少量加え置いておくだけ。すぐに発酵してくるので、いい具合になったところを飲みます。
ドイツではフェダーヴァイザーと玉ねぎケーキの組み合わせが定番とのことで、早速試してみたところ確かによく合います。
でも、せっかくギリシャのぶどうで作ったのだから、ギリシャ版の玉ねぎパイと合わせたい!という使命感に燃えるのがフードブロガーの性(笑)
こちらもなかなかの相性でしたよ♪

もうマスカットの時期もほぼ終わってしまったけど、来年また気が向いたら今度はワイン用イーストで仕込んだり、皮の色を出してから漉す方法を試してみたいです。

玉ねぎパイのレシピは追記に↓

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ミニ玉ねぎパイ(クレミドピタキァ)

材料:(マフィン型6個分)
イースト入りパイ生地:
小麦粉...125g
塩...小さじ1/4
砂糖...小さじ1/2
インスタントドライイースト...小さじ1/2
溶き卵...L1/2個分
水...卵と合わせて1/4カップ
オリーブオイル...大さじ3
フィリング:
玉ねぎ...中1個(170〜200g)
オリーブオイル...大さじ1
塩、胡椒
ケファロティリ(※MEMO参照)すりおろし...40g
ギリシャヨーグルト(水切りヨーグルト)...大さじ2
溶き卵...L1/2個分

生地を作る。ボウルに小麦粉を入れて真ん中を窪ませ、塩、砂糖、イーストを入れる。溶き卵に水を合わせたものとオリーブオイルを加え混ぜ、なめらかになるまで捏ねる。覆いをして、倍になるまで発酵させる。

フィリングを作る。玉ねぎは4つ切りにしてから横にスライスして鍋に入れる。塩少々とオリーブオイルを加え、蓋をして弱火で蒸し炒めにする。時々かき混ぜながら焦がさないように炒め(必要なら水少々を加える)、柔らかくなったら最後は蓋を取って水分を飛ばす。火から下ろし、冷ます。

冷ました玉ねぎに胡椒(多目が美味しい)、ケファロティリ、ヨーグルトを加え混ぜ、味をととのえる。溶き卵も加え混ぜる。

オーブンは180℃に予熱する。

生地を6等分し、手のひらか麺棒で直径10cm程度に丸くのばす。マフィン型に入れ、型の上辺りまでくるよう指で押して成形する。生地を敷いた型にフィリングを等分に入れる。

予熱したオーブンで約15分、きつね色になるまで焼く。

MEMO:お好みでディルやスペアミントなどハーブを入れても。
チーズはケファロティリ(塩気が強めの羊乳ハードチーズ)を使いましたが、代用としてはペコリーノなどが近いです。また、フェタ、パルミジャーノ、グリュイェール、ハルミなどでも美味しいです。チーズの種類によって、フィリングに加える塩の量は加減してください。