もうそろそろ旬が過ぎてしまうので、追い込みでアーティチョークの料理を作っています。

2015.05.12 aginares gemistes me rizi
Αγκινάρες Γεμιστές με Ρύζι

※ギリシャ語の料理名は複数形でアギナレス・イェミステスと書いてますが、単数形だとアギナラ・イェミスティとなります。

シーズン中に、これも一度は食べておきたい米詰め。
野菜に米などのフィリングを詰めたギリシャ料理「イェミスタ(ゲミスタ)」のバリエーションで一番よく作られるのはトマトとピーマン、そしてズッキーニなどですが、個人的にとても好きなのは花に詰めたもの。ズッキーニの花はともかく、アーティチョークは花と言うより野菜ですが。

アーティチョークの料理は筍のように外側の硬い部分をざくざくと完全に除いてから使うか、剥かずに丸茹で(もしくはオーブン焼きなどその系統料理)ですが、丸ごと使う料理ならただ茹でるよりも断然こっち。アーティチョークのサイズにもよるけど、米が結構たっぷり入るので食べごたえもあります。

アーティチョークに詰め物をする料理はバリエーション豊かで、全国的には剥いたアーティチョーク(土台の部分だけ使用する場合も多い)を肉詰めにすることが多いかも?昔、「アーティチョークカップのミニムサカ」としてレシピを載せた料理もこのタイプです。
一部の島などで作られる米詰めはトマトも味付けに使うことが多いけど、肉なしドルマデス(ブドウの葉の米包み)に使うハーブたっぷりのライスフィリングにレモン味でさっぱり仕上げるのも好きです。

作り方は意外と簡単で、一番大変なのはアーティチョークの下処理。
アーティチョークは、まずガクの先端をキッチンバサミで切り落とすと扱いやすくなります。そのまま残してもいいのですが、洗ったり詰めたりする時に、トゲが刺さって痛いので……。
ガクを開きながら中の方までしっかりよく洗ったら、中心の紫色の硬い部分を除き、毛羽っぽいのをスプーンでこそげ取ります。下の部分は安定するように茎を切り落とし、外の硬いところをぺティナイフで剥きます。切り落とした茎も一緒に煮て食べられるので、これも筋を剥いてレモン水に浸けておきましょう。

フィリングはドルマダキァ・ヤランジと同じです。みじん切りにした玉ねぎ、ねぎ、ハーブ(パセリ、ディル、ミント)をたっぷり。塩、胡椒、オリーブオイルで味付けし、洗った米を加え混ぜます。味付けは塩辛いぐらいにすることと、オイルはケチらないことがポイント。アーティチョークの米詰めは鍋で蒸す作り方なので、米はちょっと浸水してから玉ねぎと炒め、水を少し加え半煮え状態にしてから詰めると火が通りやすいです。生のままのフィリングで作るなら、材料を混ぜてから水分を吸うまでしばらく置いた方が仕上がりがいい気がします。米の量は、大きさにもよるけど1個あたり大体1/4カップぐらい入ります(こんかいちょっと詰めすぎました)。

アーティチョークのガクを開きながらフィリングを詰めていきます。ぽろぽろこぼれるので、フィリングのボウルの上で作業し、外側のガクの隙間まで詰めましょう。
煮汁は水にオリーブオイル、レモン汁、塩少しと好みでおなじない程度の砂糖を加えたものです。水深2〜3cmぐらいになるよう水加減して、蓋をして強火にかけます。
沸騰したらグツグツ煮える程度に火を弱め、50分〜1時間ぐらい蒸し煮にします。空焚きにならないよう途中必要なら水を足し、何度かアーティチョークに煮汁を回しかけます。

米とアーティチョークが柔らかくなったらできあがり。
できたてすぐよりも、室温に冷ました方が味もなじんでおいしいです。


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