すっかり載せそびれていましたが、作るタイミングも逃していたものシリーズ(笑)去年の秋、やっとやる気が出て何度かこれを作っていました。

2017.09.19 chicken apaki
Κοτόπουλο Απάκι

タイトルにあるように、クレタ島の伝統的な保存食です。豚肉のフィレまたはロースなど脂のない部位で作られるスモークミートで、ハーブやワインビネガー(ワインを加える場合も)でマリネした後、香りのよい木やハーブの煙でじっくり燻して作られます。

ギリシャの伝統では冬に豚を〆てさまざまな加工品を作りますが、このような農民の知恵的なものが、現代ではグルメ食品として扱われていて、モダンギリシャ料理でもよく使われています。このアパキもそのひとつで、ひと昔前までは物産展やクレタ食品店などでしか見なかった気がしますが、今はスーパーでも普通に売られています。


2017.09.19 chicken apaki2

そして、伝統的な豚肉を使ったアパキ以外のバリエーションも。「これはチキンで作っても美味しそうだな〜」と考えていたのですが、クレタの人も同じことを考えていたようで、何年か前からウサギやチキンのも見るようになりました。

味付けのさじ加減はもちろん作り手によって変わってくるものの、しっかりしたスモーク風味にハーブの香りやビネガーの酸味で独特な味わい。ラキまたはチクディアと呼ばれるクレタ島の火酒にぴったりのおつまみであるほか、オムレツなど料理に使ってもおいしいです。


2017.09.19 chicken apaki1

まず作ってみたのがチキンヴァージョン。アパキはフィレで作るものなので、鶏の場合は胸肉を骨・皮なしで。これは燻す前の状態です。


2017.09.16 herb salt

ハーブソルトにはシミ島で摘んできたセージやクレタ島のディクタモなども入れました。ちなみにディクタモはハーブティーとして飲むのが普通で、基本的に料理には使わないようですが、モダンギリシャ料理では使われているのをたまに見かけます(料理に入れても存在感はない気がしますが)。


2017.09.24 chicken apaki

そのままで食べるのがおいしいと思うのだけど、レストランでは軽くソテーしたのを出しているところが多いです。ある日のおつまみに作ったこれは、自家製粒マスタードとオレンジで仕上げてみたのだったかな?他にも何か入れた気がするけど……。


2017.11.10 pork apaki
Χοιρινό Απάκι

こちらはポークのアパキ。フィレは高いのでケチってロースかモモ肉(どちらか失念)ですが、その場合も脂のほとんどない部分を細長い形に切って使います。暖炉に吊るして燻せるといいのだけど、無いので簡易スモーカーに網をセットして燻しています。


2017.11.10 apaki pita sandwich

夫が持ち帰ってきたミニピタパンが沢山あったので、サンドイッチにしてみました。焼いたピタパンを開いて、マスタード、アパキ、トマト、スライスオニオン、カイエンペッパー(グラヴィエラチーズも入れてたかも?)。


アパキを使ってパスタも作ったのだけど、長くなるので次回に続きます。


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