こんなタイトルにしましたが、いろんな国で作られるジャムタルト。日本ではたぶんイタリアのクロスタータという名前が一番よく知られているでしょう。

2018.08.17 pasta frola
Πάστα φλώρα

ギリシャでは「パスタ・フローラ」と呼ばれるこのお菓子。夫の大好物で、たまに買ってくるのですが、お店で売ってるのは恐ろしく甘かったりします。ギリシャといえばシロップ菓子の甘さがよく知られますが、これもかなりのものです。

パスタ・フローラはとってもシンプルなお菓子なので、家庭でもよく作られます。我が家では、夏に桃やあんずが食べきれない時に作るお菓子。そのまま食べるにはきついボケたのや、当たった部分から傷みかけてるのも、ジャムに加工してパスタ・フローラにするとおいしく食べられます。
今回は、果肉にピンク色がさした白桃を買ったのですが、粉っぽくモサモサの大ハズレ……速攻でジャムにしました。この時期になると、桃もハズレ率が高くなりますね。まだ暑いですが、夏の終わりを感じます。

生地の配合や作り方は人によっていろいろ。うちで作るのは甘さひかえめ、バターや砂糖の割合もそんなに多くないクッキーぽい生地で、バニラやお酒をちょっと入れます。お酒はブランデー(ギリシャではメタクサが一般的)だったりラキ(ウォッカ、グラッパ、焼酎などでも)をよく使いますが、今夏は戸棚から発掘されてきたビワの種の自家製リキュールを入れてます。

生地をのばすのも麺棒なしでできるので、とっても手軽。お子さんと一緒に作るお菓子としてもおすすめです。上の格子状の生地は今回麺棒でのばして切ってますが、手で転がしてひも状にのばしてもいいです。


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パスタ・フローラ(ギリシャ風ジャムタルト)

材料:(8人分)
バター...130g
グラニュー糖...80g
塩...ひとつまみ
バニラ...好みで少々
卵...M1個
ブランデーまたはウォッカ...大さじ2
薄力粉...300g
ベーキングパウダー...小さじ1
好みのジャム...300〜400g

バターは室温でやわらかくし、スプーンでクリーム状に混ぜる。グラニュー糖、塩、バニラを加え、ふわっとするまでよく混ぜる。さらに混ぜながら、卵、ブランデーと加えていく。

薄力粉とベーキングパウダーをあわせてふるい入れ、生地がほぼまとまるまで混ぜる。手で数回折るように捏ねる。生地の1/4量程度は平たくまとめラップで包んで、のばしやすい硬さになるまで冷蔵庫で冷やす。

残りの生地は薄くバターを塗った型に入れる。手でおさえてのばし側面は4cmぐらいの高さになるよう成型し、使うまで冷蔵庫に入れておく。

オーブンは180℃に予熱する。

型に敷いた生地にジャムを流し入れてならす。取り分けておいた生地はのばして帯状に切るか手で転がして紐状にのばし、格子模様になるようにのせる。好みで生地の上にグラニュー糖(分量外)をふりかける。

予熱したオーブンに入れ、生地に火が通りきつね色になるまで30〜35分程度焼く。

MEMO:我が家ではバターを一部ショートニングに置き換えて作ることが多いです。砂糖は60gぐらいまで減らしても大丈夫です。バニラの代わりにレモンの皮のすりおろしで風味付けしても。
完成品画像では、底が21cm×17cmの耐熱ガラス容器で焼き、ジャムの量は300gで作っています。丸いパイ皿なら直径25cmぐらいのを使うといいです。