前回の記事はアーティチョークでしたが、そら豆ももうそろそろ終わりですね。

2020.05.24 koukia & tiganopsomo
Κουκιά με πατάτες αλευρολέμονο, Τηγανόψωμο

そら豆はギリシャでは結構旬の長い野菜。冬の終わりに出始める細くて柔らかいものから、初夏のポクポクに熟れたものまで味の変化を楽しみます。

土曜の青空市場で買った残りが中途半端な量残っていたので、そのまま食べたらおやつにもならないなぁ……と、じゃがいもで少しかさ増しして煮込みにすることにしました。そら豆の一番簡単かつポピュラーな調理法は、単品もしくはアーティチョークなどと合わせたオリーブオイル煮。塩(+好みで胡椒)だけのシンプルな味付けに不安になるかもしれませんが、ブイヨンなど入れてしまうと味が濁るのです。

そら豆に限らずですが、煮込みはレモン味に仕上げたりコーンスターチなどでとろみをつける場合もあり、特に「レモン汁溶き小麦粉」で仕上げたのはクレタ島料理でアレヴロレモノまたはデルビエと呼ばれます。トロッとソースの絡みがよくなるほか、でんぷんによりオイルが乳化されるのでオイリーさはなくまろやかな味わいに仕上がります。

ところで、ギリシャ料理をそこそこ知ってる人は、アヴゴレモノと似てるなと気付いたはず。アヴゴレモノが卵レモンなのに対し、アレヴロレモノは小麦粉レモンという意味です。アレヴロレモノは動物性食品を含まないので、イースター前などの断食メニューとしても。カリフラワー、ポロねぎ、セロリといった他の野菜や、ひよこ豆などでも作られます。

少量なのでまた分量なしですが、作り方です。

そら豆とじゃがいものアレヴロレモノ(クキァ・メ・パタテス・アレヴロレモノ)

材料:
そら豆
玉ねぎ
じゃがいも
オリーブオイル
フェンネルまたはディルみじん切り
塩、胡椒
レモン汁
小麦粉

そら豆はとても若いものなら莢ごと食べやすい長さに切る。ある程度育っているものなら莢から豆を出してそのまま、黒い筋が出ているものは筋の部分をぺティナイフで切って除く。軽く下茹でし、ざるにあける。

玉ねぎは薄切りか粗みじん切り、じゃがいもは食べやすい大きさに切る。

鍋に玉ねぎとオイルを入れて蓋をし、弱火で蒸すようにして炒める。柔らかくなったらそら豆とじゃがいもを加え混ぜ、ひたひた〜少しかぶるくらいに水を加える。ハーブと塩適量を加え、蓋をしてそら豆とじゃがいもが柔らかくなるまで煮る。

レモン汁で小麦粉を溶いて鍋に加え、とろみがつくまで煮る。塩、胡椒、レモン汁で味をととのえる。火から下ろし少し冷まして味がなじんでから食べる。

MEMO:そら豆の下茹では別にしなくても大丈夫ですが、灰汁抜きすることにより仕上がりの色が悪くなるのを軽減できます。


私はアヴゴレモノは結構酸っぱめに仕上げたりもするんですが、これに関してはレモンの酸味をやや控えめにするのが、野菜の甘さを引き立てるような気がして好みです。


2020.05.24  tiganopsomo

もう一品は、フェタチーズ入りのティガノプソモ(揚げパン)。日曜はいつもピッツァを作るので小麦粉に塩、イースト、水だけのシンプルな生地を仕込むのですが、それを少し取り分けてフェタチーズを包んで揚げるだけ。もちろん揚げたてが最高です。


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