早いもので、今週はメガリ・エブドマダと呼ばれる聖週間。パスハ(復活祭、イースター)も間近です。

2021.04.25 salt cod pie

昨日はパームサンデーだったので、魚の料理を作りました。
ギリシャ正教では復活祭までの40日間は断食なので、敬虔なクリスチャンは動物性の食品は食べませんが、3月25日と復活祭の前の日曜日(聖枝祭、棕櫚の主日)は魚食が許されます。

ギリシャの断食期間について、noteでも書いてますので興味のある方はこちらのリンクからどうぞ。




うちは普段あまり魚料理をしないので、断食はしてないけどここぞとばかりに行事に乗っかります。

先月は普通に定番の干し鱈のフライを作りましたが、パームサンデーにはケファロニアの干し鱈パイが食べたい!と心に決めてたんです。

ギリシャはパイ料理がとてもよく食べられる国で、全国的に共通するもの以外に地方のバリエーションもいろいろあります。イオニア海に浮かぶケファロニア島の郷土料理は、厚めの生地でたっぷりの具を包んで焼き上げたパイ。特にミートパイがよく知られます。
干し鱈やタコといったシーフードのパイもあり、そういえばあれはおいしかったな……と、最近ふと思い出して食べたくなっていたのです。

タコのパイは残り物のタコを使ってミニサイズで作ったのがこちらに載ってましたが、鱈は見つからず……。確かあの時はアニサキス入りの鱈を引いてしまったので(その部分はもちろん取り除いたけど)、気分が下がりすぎて撮らなかったのかも?

2021.04.25 salt cod pie1
ちなみに干し鱈ですが、ギリシャで使うのはポルトガル料理のバカラオと同じタイプの干し塩鱈です。セミドライなのでやわらかいですが、しっかり塩漬けされているので何度も水を換えながら2日ぐらいかけて戻します。

ケファロニア島のパイは、生地が厚めということ以外にも特徴があります。フィリングに米を入れるというのもそうで、リゾットのパイ包みのような印象を受けるかもしれません。


2021.04.23 marjoram
また、ケファロニア島で好まれるハーブ「サプシホ」の香りも味のポイント。これはマジョラムのことで、ギリシャの共通語ではマジュラナと呼ばれます。

他に入れるハーブなどは人それぞれですが、パセリ、ディルまたはフェンネル、スペアミントといったところ。私はハーブたっぷりで作るのが好きです。

2021.04.25 salt cod pie2
玉ねぎ、ねぎ、にんにくも。もう新にんにくの時期ですが、まだ葉にんにくが売っていたので、ねぎと一緒にこれもたっぷり刻んで入れました。

2021.04.25 salt cod pie3
こんな感じで焼く前はちょっと汁気があるのですが、米がスープを吸ってしっとりとしたフィリングになるまでじっくり焼きます。

2021.04.25 salt cod pie4
生地は、焦げてはいないけど深く焼き色がついた状態が理想。やっぱりとてもおいしくて、普段はあまりパイを食べない長女も2切れ食べていました。


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