島に着いた翌日朝の話。

家族はなかなか起きないので、ひとりで買い物に出かけることが多いです。
島の顔とも言える港町の風景は、いつ見てもやっぱり美しいですね。
****************
シミ島へ来たら、まずすることのひとつが「クルラキァの確保」。
島の郷土菓子のひとつで、甘くもしょっぱくもない素朴な味が朝ごはんにスナックにお気に入りなのです。フェリーから降りてその足で買いに行くこともあるけど、着いた翌日の朝に港町まで散歩がてら買い物に出かけるのが楽しい。

自宅を出て、てくてくと歩いて行くのは港町であるイァロスと村(ホリオ)を繋ぐカリ・ストラータという大きな通り。綺麗に保たれている家々が建ち並びますが、かつてはさぞ立派な邸宅だっただろうという廃墟も。

廃墟となっている建物の多くは第二次世界大戦の時に破壊されたままと、以前どこかで聞いたような気がします。無花果の大木に侵食された家は、いつも立ち止まってしまう場所のひとつ。この木を中から観察してみたいですね。

行きは下り道だから足取り軽く、イァロスに到着。
ほぼパンデミック前のような気軽さで旅行できるようになったけど、シミ島のような小さな島まで来る観光客はあまり多くなさそう。それなりに賑わっているものの、港に泊まってるクルーザーの数も少なくなりました。

9月はじめはまだかなり暑く、港の橋を渡って時計台まで行くのもやめて戻ってきたところ。新しいスーパーができてるのにアテネへ帰る時になって気付いたので、行っておけばよかった……。

港周辺に並ぶ土産物店。シミ島はかつてスポンジ漁で栄えたので、今でもその名残でスポンジを売るお店がいくつかあります。

リゾートにぴったりなファッションのブティックも多し。

かなり昔からあるカフェバー。国旗と海をテーマにしたデコレーションが可愛いですね。

今年オープンして気になっていた伝統食品のお店へ来てみました。島の住所ってざっくりしすぎてわかりにくいんだけど、ここも「イァロス」とだけ書いてあったのでどこだかわからず、ちょっと探しました。オーナーが同じなのか不明ですが、以前ベーカリーだったところでした。
店名の「アクーミ」は、シミ島のお菓子の名前から。ギリシャではルクマデスというイーストドーナッツがポピュラーなのですが、アクゥミアはその地方バリエーション。粥状に炊いたお米を生地に加えてあり、細長くてちょっといびつな形に生地を落とし揚げるのが特徴です。蜂蜜をかけるルクマデスとは違って、アクゥミアは粉砂糖をふりかけますが、この店ではフィリング入りなどアレンジしたものも食べることができます。

取り扱っている食品の中では、サボテンの実を使ったお菓子や飲み物がいろいろあるのに惹かれました。島のあちこちに植えてあったり勝手に生えてたりするウチワサボテンの実があまり活用されてないのはもったいないと常々思っていたので。
写真はその一部で、左からルクミ、イポヴリヒオ(潜水艦)と呼ばれるフォンダンのようなスイーツ、ドライいちじく。ルクミを味見させてもらいましたがおいしかったです。結局買ったのはベーシックにミソコフティ(サボテンの実のプディング)ですが。手前に居るヘビのようなのは、私もよく復活祭に作るイースターエッグをくわえた飾りビスケット。

こちらは数年前にできたパノルミティスベーカリーのイァロス店。

パンもペストリー類も美味しく人気のお店です。ここのミソコフティは食べやすい味で万人向けかも?

昔からあるニコレットスベーカリー。他の店の方がフレッシュなんだけど、ここの無骨さもなかなか捨てがたい。

エグリという小さなお菓子屋さん。(※パノルミティスベーカリーとエグリの写真は今年じゃなく以前撮ったものです)

今回は売ってなくて別のところで買ったんだけど、ここのクルラキァ(写真一番右の)はバターの風味がよくおいしかったですよ。

スーパーでシミ島のシーソルトも買い、そろそろ疲れてきたので家へ戻ります。
帰りはまたカリ・ストラータを休み休み上り、水シャワーを浴びてから朝ごはん。

ベーカリーへ買出しに行った日はペストリー類もあるので、とりあえずクルラキァは置いておいてこちら。ベーシックなパイもいろいろあって迷うけど、やっぱりローカルものは押さえておきたいのでトゥルテス(チーズパイ)とアクーミ(前述のドーナッツ)。
コーヒーはインスタントだけど、海を眺めながらこのお気に入りのカップで飲むとやけにおいしいのです。
朝の散歩ダイジェスト版の動画もどうぞ
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家族はなかなか起きないので、ひとりで買い物に出かけることが多いです。
島の顔とも言える港町の風景は、いつ見てもやっぱり美しいですね。
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シミ島へ来たら、まずすることのひとつが「クルラキァの確保」。
島の郷土菓子のひとつで、甘くもしょっぱくもない素朴な味が朝ごはんにスナックにお気に入りなのです。フェリーから降りてその足で買いに行くこともあるけど、着いた翌日の朝に港町まで散歩がてら買い物に出かけるのが楽しい。

自宅を出て、てくてくと歩いて行くのは港町であるイァロスと村(ホリオ)を繋ぐカリ・ストラータという大きな通り。綺麗に保たれている家々が建ち並びますが、かつてはさぞ立派な邸宅だっただろうという廃墟も。

廃墟となっている建物の多くは第二次世界大戦の時に破壊されたままと、以前どこかで聞いたような気がします。無花果の大木に侵食された家は、いつも立ち止まってしまう場所のひとつ。この木を中から観察してみたいですね。

行きは下り道だから足取り軽く、イァロスに到着。
ほぼパンデミック前のような気軽さで旅行できるようになったけど、シミ島のような小さな島まで来る観光客はあまり多くなさそう。それなりに賑わっているものの、港に泊まってるクルーザーの数も少なくなりました。

9月はじめはまだかなり暑く、港の橋を渡って時計台まで行くのもやめて戻ってきたところ。新しいスーパーができてるのにアテネへ帰る時になって気付いたので、行っておけばよかった……。

港周辺に並ぶ土産物店。シミ島はかつてスポンジ漁で栄えたので、今でもその名残でスポンジを売るお店がいくつかあります。

リゾートにぴったりなファッションのブティックも多し。

かなり昔からあるカフェバー。国旗と海をテーマにしたデコレーションが可愛いですね。

今年オープンして気になっていた伝統食品のお店へ来てみました。島の住所ってざっくりしすぎてわかりにくいんだけど、ここも「イァロス」とだけ書いてあったのでどこだかわからず、ちょっと探しました。オーナーが同じなのか不明ですが、以前ベーカリーだったところでした。
店名の「アクーミ」は、シミ島のお菓子の名前から。ギリシャではルクマデスというイーストドーナッツがポピュラーなのですが、アクゥミアはその地方バリエーション。粥状に炊いたお米を生地に加えてあり、細長くてちょっといびつな形に生地を落とし揚げるのが特徴です。蜂蜜をかけるルクマデスとは違って、アクゥミアは粉砂糖をふりかけますが、この店ではフィリング入りなどアレンジしたものも食べることができます。

取り扱っている食品の中では、サボテンの実を使ったお菓子や飲み物がいろいろあるのに惹かれました。島のあちこちに植えてあったり勝手に生えてたりするウチワサボテンの実があまり活用されてないのはもったいないと常々思っていたので。
写真はその一部で、左からルクミ、イポヴリヒオ(潜水艦)と呼ばれるフォンダンのようなスイーツ、ドライいちじく。ルクミを味見させてもらいましたがおいしかったです。結局買ったのはベーシックにミソコフティ(サボテンの実のプディング)ですが。手前に居るヘビのようなのは、私もよく復活祭に作るイースターエッグをくわえた飾りビスケット。

こちらは数年前にできたパノルミティスベーカリーのイァロス店。

パンもペストリー類も美味しく人気のお店です。ここのミソコフティは食べやすい味で万人向けかも?

昔からあるニコレットスベーカリー。他の店の方がフレッシュなんだけど、ここの無骨さもなかなか捨てがたい。

エグリという小さなお菓子屋さん。(※パノルミティスベーカリーとエグリの写真は今年じゃなく以前撮ったものです)

今回は売ってなくて別のところで買ったんだけど、ここのクルラキァ(写真一番右の)はバターの風味がよくおいしかったですよ。

スーパーでシミ島のシーソルトも買い、そろそろ疲れてきたので家へ戻ります。
帰りはまたカリ・ストラータを休み休み上り、水シャワーを浴びてから朝ごはん。

ベーカリーへ買出しに行った日はペストリー類もあるので、とりあえずクルラキァは置いておいてこちら。ベーシックなパイもいろいろあって迷うけど、やっぱりローカルものは押さえておきたいのでトゥルテス(チーズパイ)とアクーミ(前述のドーナッツ)。
コーヒーはインスタントだけど、海を眺めながらこのお気に入りのカップで飲むとやけにおいしいのです。
朝の散歩ダイジェスト版の動画もどうぞ




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