冬休みも、もう終わりですね。今日1月6日はギリシャでは神現祭(公現祭、主顕節)といって、ヨルダン川でキリストが洗礼を受けたことを記念する日。各地で水のお清めの儀式が行われます。

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行事食は、たとえばクレタ島ではいろんな豆や麦を煮た料理を食べたり、ルクマデスなど揚げ菓子を食べる地方があったりしますが、全国的に共通するこれと決まったものは特にないようです。神現祭の前日がニスティア(節食・断食)であることや、1月7日に七草粥を食べる日本の風習を思い出して、今週は青菜たっぷりの菜食料理ばかり作っていました。

もちろんギリシャに七草の概念はないのですが、日本と同じく現代においても野草を食べ、愉しむ食文化があります。なので、野山で草摘みをすることが容易でない街暮らしでも、市場へ出かければ七種類ぐらいはすぐに集めることができます。


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青菜のパイや煮込みも食べたい気分だったので、献立の予定に沿って今回選んだのはこれらの青菜やハーブたち。他にもいろんな葉っぱが売っているし、綺麗な場所で摘めるならもっと選択肢は増えます。スイバ、ノゲシ、チコリやタンポポの類のほか、カブやラディッシュなどに、ディル、葉セロリ、パセリ、ミントなどおなじみのハーブ類。春菊(マルガリータ)やヒナゲシなどもいいですね。

※イラクサは触れるとチクチク痛くなる野草なのでちょっと注意。加熱することで安全に食べられるようになります。若く柔らかい部分は刺さないと言われますが、それでもチクッとするので触る時は手袋をはめて作業をした方がいいです。今回は生のまま他の青菜と刻んで入れましたが、さっと下茹でしておくと扱いやすいです。


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ただ、ちょっと予想はしてたことなのですが、ギリシャではハーブも一束がすごく大きいので、7種類も一度に買ったら下処理が大変で何時間もかかってしまいました(上の写真は作業途中)。ちょっと時間に余裕のある週の半ばにやっておいてよかった……。冷蔵庫にも収まらないし、買ったその日にほぼ全部洗い、ハーブはすぐ使わない分冷凍したり、青菜も後日使う分はさっと茹でて冷凍庫へ。全部あわせて刻んだ「七草ミックス」も何回分か作って冷凍したので、しばらく楽しめそうです。


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七草の節句ということで、やはりまずはお粥を作ってみました。
ギリシャでも米をやわらかく煮たお粥があるんですよ。米の種類が日本のより粘りが少ない種類だったり、味つけにレモンやオリーブオイルを入れるのがやはりギリシャという感じ。ちなみにレモンはかならず入れるのが基本のようで、オイルは体調によって(たとえばお腹を下しているなど)入れずに食べるそうです。

作り方は、お粥と同じように米がほどけるくらいまでお好みの状態に煮て、火からおろす少し前に塩と七草を加えただけです。細かく刻んでますが、全体が緑にならないよう粗めに刻んでも。お粥にレモン!?と思う方もいるかもしれませんが、日本でよくやるお粥に梅干しの組み合わせと、味も効能も共通するものです。


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過去記事から、七草っぽいものを集めてみました。ちょっと変化球な七草のヒントにどうぞ。







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