8月27日は聖ファヌリオスの祝日だったので、聖人にちなんだファヌロピタというケーキをその前日に焼きました。
聖人の日はあまり覚えていることがないのですが、丁度去年の今頃に一時帰国し、その時に市販のファヌロピタを買って持って行ったなぁと思い出していたのです。
ほとんどのレシピがそうであるように、ファヌロピタも作り手や地方によってさまざま。でもいくつかの決まりがあって、そのうちのひとつは動物性の材料を使わないニスティシマ(節制のルールに従った)のケーキであること。また、材料の数は7、9、11のいずれかと決まっているそうです。
……と、そんな話とレシピを10年ちょっと前に出した「ギリシャごはんに誘われてアテネへ」という本のお菓子の章に書いたのも懐かしい。もう絶版になっている本ですが、そのレシピで作ったというご報告をいただいたり、未だにちらほらとご購入くださる方もいるようでありがたいです。
私はクリスチャンでもないし教会へは行かないのでただファヌロピタを作っただけですが、聖ファヌリオスの日に教会へ持って行き、祝福を受けたそれを切り分けて振る舞うのが習わしです。また、聖ファヌリオスは失せ物を見つけてくれる聖人なので、何か大事なものを無くしたときにも、ファヌロピタを教会へ持って行き願掛をします。
ファヌロピタは風味付けにシナモンやクローブが使われ、オレンジなども入れるレシピが多いです。そのためギリシャのお菓子によくある風味に仕上がります。
濃いギリシャコーヒーとの相性が抜群なので朝食やおやつにもいいですが、チーズやワインと一緒に楽しんでも。ずっと前に買ったヴァトペディ修道院伝統レシピの甘口ワインがあるのを思い出し、あわせてみました。
ちなみにヴァトペディ修道院は聖山アトス(アトス自治修道士共和国)の中でも最も規模の大きい修道院のひとつです。女人禁制で俗世とは切り離された祈りの生活をする聖地という認識ですが、かなり現代的になっている部分もあって、ヴァトペディのような大きな修道院にそれが顕著です。
アトスのことを紹介した書籍では村上春樹の「雨天炎天」が一番有名でしょうか。
そこに描かれているのは何十年も前のアトスなのでそれなりの変化も当然と言えば当然なのだけど、ヴァトペディ修道院の今風なウェブサイト(オンラインショップは洗練されたパッケージデザインの食品やコスメが多数あり、SNS展開も!)を眺めていると、時代は変わったものだなぁとつくづく感じます。
※書籍のリンクはAmazonアソシエイトです
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聖人の日はあまり覚えていることがないのですが、丁度去年の今頃に一時帰国し、その時に市販のファヌロピタを買って持って行ったなぁと思い出していたのです。
ほとんどのレシピがそうであるように、ファヌロピタも作り手や地方によってさまざま。でもいくつかの決まりがあって、そのうちのひとつは動物性の材料を使わないニスティシマ(節制のルールに従った)のケーキであること。また、材料の数は7、9、11のいずれかと決まっているそうです。
……と、そんな話とレシピを10年ちょっと前に出した「ギリシャごはんに誘われてアテネへ」という本のお菓子の章に書いたのも懐かしい。もう絶版になっている本ですが、そのレシピで作ったというご報告をいただいたり、未だにちらほらとご購入くださる方もいるようでありがたいです。
私はクリスチャンでもないし教会へは行かないのでただファヌロピタを作っただけですが、聖ファヌリオスの日に教会へ持って行き、祝福を受けたそれを切り分けて振る舞うのが習わしです。また、聖ファヌリオスは失せ物を見つけてくれる聖人なので、何か大事なものを無くしたときにも、ファヌロピタを教会へ持って行き願掛をします。
ファヌロピタは風味付けにシナモンやクローブが使われ、オレンジなども入れるレシピが多いです。そのためギリシャのお菓子によくある風味に仕上がります。
濃いギリシャコーヒーとの相性が抜群なので朝食やおやつにもいいですが、チーズやワインと一緒に楽しんでも。ずっと前に買ったヴァトペディ修道院伝統レシピの甘口ワインがあるのを思い出し、あわせてみました。
ちなみにヴァトペディ修道院は聖山アトス(アトス自治修道士共和国)の中でも最も規模の大きい修道院のひとつです。女人禁制で俗世とは切り離された祈りの生活をする聖地という認識ですが、かなり現代的になっている部分もあって、ヴァトペディのような大きな修道院にそれが顕著です。
アトスのことを紹介した書籍では村上春樹の「雨天炎天」が一番有名でしょうか。
そこに描かれているのは何十年も前のアトスなのでそれなりの変化も当然と言えば当然なのだけど、ヴァトペディ修道院の今風なウェブサイト(オンラインショップは洗練されたパッケージデザインの食品やコスメが多数あり、SNS展開も!)を眺めていると、時代は変わったものだなぁとつくづく感じます。
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