カロミナ!(月初めの挨拶)
断食期間のうちにベジ料理をもっと載せたかったのだけど、あっという間にイースターになりそう。今年は西方教会と東方教会ともに4月20日です。

2025.03.18 fasolia me lahano toursi
今日ご紹介する料理は自分でキャベツを漬けようと思うと少し日数がかかってしまうのですが、素朴ながらもおいしい豆の煮込みです。

スラブ系の食文化に近いものも多い北ギリシャではキャベツの漬物を使った料理があると以前書きましたが、これもそのひとつ。普通にキャベツと豆を煮込んだだけでもおいしいけど、発酵により醸し出される酸味と複雑な風味が、フレッシュなキャベツをそのまま使うのとはひと味違った料理に変身させてくれます。

作り方はいろいろあり、トマト味、トマトなしでパプリカだけの味つけ、米も加えたラハノリゾ(キャベツごはん)のバリエーションのようなタイプ、豆スープの残りに発酵キャベツを加えて展開料理として作るパターンなど。それぞれのおいしさがあってどれも捨てがたいです。


2025.03.18 fasolia me lahano toursi1
レシピは一番シンプルなパプリカ味で書いてみたので、興味のある方はお試しください。


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白いんげん豆と発酵キャベツの煮込み(ファソリア・メ・ラハノ・トゥルシ)

材料:(2人分)
白いんげん豆(乾燥)...100g
玉ねぎ...中1/2個
オリーブオイル...大さじ2〜3
発酵キャベツ...300g分(※下記参照)
パプリカパウダー...小さじ1/2
赤唐辛子フレークまたはカイエンペッパー...約小さじ1/4
塩、こしょう...味見して必要なら適量

白いんげん豆は洗って一晩水に浸けて戻す。鍋に入れかぶるくらいの水を加え中火にかけて沸騰させ、火を弱め数分茹でてから水を換えて再び中火にかける。沸いてきたら弱火にし、ふたをして静かに煮る。ふっくらやわらかく煮えたら火からおろす。

玉ねぎは薄切りにし、別の鍋に入れてオリーブオイルを加え弱火でしんなりするまで炒める。

発酵キャベツは汁気を軽く絞り、漬け汁は味の調整用に取っておく。キャベツを玉ねぎに加え、全体にオイルがなじむまで炒め、パプリカと唐辛子を加え2分ほど炒める。

茹でた豆は煮汁と分け、まず豆をキャベツに加える。ひたひた〜少しかぶるくらいに煮汁で水加減し、ふたをして30〜45分煮る。途中、汁が煮詰まりすぎたら煮汁か水で調整し、最後の方で味見をしてキャベツの漬け汁で味をととのえる。もし酸味が充分にあり、塩気だけを足したい場合は漬け汁ではなく塩で味をととのえ、好みでこしょうも加える。

豆がほっくり、キャベツがくたっと煮えたらできあがり。火からおろしてしばらく置き、味をなじませる。器に盛り好みでパプリカパウダーか唐辛子をふりかける。

発酵キャベツの作り方:キャベツ300gを1cm幅くらいの細切りにし、塩6gを加え揉み、しんなりしたらビニール袋などに汁ごと詰める。空気を抜いて口を閉じ、発酵の気泡が発生してくるまで数日置く。すぐ使うならそのまま好みの酸味になるまで冷暗所に置き、そうでない場合は冷蔵庫に移し保管する。

MEMO:缶詰などの茹で豆を使う場合、正味約200gになります。発酵キャベツは自家製が美味しいですが、市販のザワークラウトを使ってもいいです。