ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 料理・食べ物について

7a19555a.JPGイースターを田舎の友人宅で過ごしてきたのだけど、断食もいよいよ大詰めの金曜日に出された豆スープがとてもおいしかった。オイルも入ってないのにとてもクリーミーで、豆は柔らかく且つ崩れ過ぎてない感じ。

どうやったらこういう風に作れるんだろう?と、友人のお母さんに聞いておけばよかったのにチャンスを逃してしまったのです。仕方がないので、とりあえず作ってみることにしました。

豆を戻してから一度茹でこぼし、再び鍋に入れて人参・セロリ・玉ねぎ・水を加えひたすら煮る。もう数時間煮ているのに、まだまだあのスープにはほど遠い感じです。う〜ん、どうなるんだろう?とりあえず気が済むまで煮てみることにします。そう言えば、何かの本で「豆スープを煮ているのを忘れてしまって、かなり長い間放置してたら最高のが出来た」というのを読んだことがあります。そうなる事を祈って、私も忘れることにします。

写真は友人のお母さん作の豆スープです。聖金曜日はオイルも抜きの日なので、このスープにはオイルが入ってません。同じく茹でジャガイモにもトマトサラダにもオイルはなし。シンプルながらとても美味しい夕食でした。

2d626b6a.JPG最近だんだん暑くなってきてるし、そろそろ野草も終わりかなぁ?この春はあまり野草パイを作らなかったのが悔やまれます。

ギリシャの野草パイはケシ、イラクサ、野生人参の葉、ソレル、野生リーク、その他ハーブを混ぜて作ります。よく洗った野草を刻んで塩で揉んで、砕いたフェタチーズなんかと混ぜフィリングを作ります。

パイ生地の材料は小麦粉、塩、オリーブオイル、水が基本です。あとはレモン汁や酢、ウゾやラキなどのアルコールを入れたり卵を入れたり地方によってバリエーションがあります。

いつもはこれを薄くのばしてフィリングを包み、カタツムリみたいな渦巻状にしたパイを作りますが、イラクサのパイを作った時は北ギリシャのイピロス(エピルス)で作られるクラストに挑戦してみました。

これは延ばし方がポイントで、大きく延ばした生地の真ん中に皿を置いて、その周りを放射状に切っていきます。皿をのけてバターかオイルを塗って、周りの生地を真ん中に折り返していき、もう一度延ばします。こうすると簡単な折りパイ生地のように、焼くと層になるのです。歯応えは折りパイよりもっと素朴で歯応えがある感じ。バターのみで作ったらちょっとしつこい感じがしたので、今度はオイルと併せてやってみようかと思ってます。

a91ff285.JPGバナナピーマン、日本ではその辺のお店に売ってるのか知りませんが、家庭菜園で育ててる人も多いようですね。私の家族や親戚も植えていたそうなんですが、すごくたくさん収穫できるのに使い方がわからなくて苦労したらしいです。

ギリシャでは「ピペリエス・ケラト」と呼ばれ、これはツノピーマンという意味です。市場でも山積みになって売られてます。こちらでは普通に料理に使ったり、またこれが主役の料理ではチーズを詰めて焼いたりとか、丸ごと素揚げして塩・にんにく・ワインビネガーで食べたりします。こういうシンプルな食べ方が一番です。火を通すとかなり嵩が減るのでたくさん食べられます。

さて、私は保存食作りが好きと自己紹介で書いてますが、これのオイル漬けを作ってみました。まずオリーブオイルで揚げて(グリルで焼いてもいい)皮や種を除きます。塩・ワインビネガーで和えて、にんにくスライスと共に瓶に詰め、オイルを注ぐだけです。ちゃんと保存するなら瓶はしっかり消毒して、オイルもピーマンが完全に隠れるまで入れます。

ギリシャ人はこういうのを普通に常温保存しますが(※追記)、私はちょっと自信がないのです。今のところ常温で2日経ってますが、イースターが終わってから開けてみようと思います。ドキドキ...。


追記:安全のために冷蔵庫で保存した方がいいです。ただ、オリーブオイルは低温で固まるので取り出しにくくなりますが……。これぐらいの量だとすぐに食べてしまうので保存するまでもなく、普通にタッパーに入れてオイルももっと少ない量で作っています。

3b1c54f6.JPG茹でたズッキーニのサラダとギリシャ風ブルスケッタ。

ズッキーニは皮の表面ををナイフで薄く削って、塩を加えて茹でます。柔らかく茹で上がったらよ〜く水気を切って、オリーブオイルと微塵切りのニンニクで和えます。レモンは前もってかけておくとズッキーニが変色してしまうので、食べる時に好みで加えて。

ギリシャ風ブルスケッタにはいろいろあるけど、今回のはグリルした田舎パンに塩・胡椒・オレガノ・オリーブオイル・レモン汁をかけたもの。パンは出来れば炭火とか直火で焼くとよりおいしい。

そろそろ朝市でも葡萄の若葉が出まわっています。これは有名なギリシャ・中東料理であるドルマデスを作るのに使うのですが、ドルマデスというのは米や肉を葡萄の葉で包んで煮た料理。小さいものはドルマダキアと言います。

瓶詰めの葡萄の葉は硬いものが多いから、この時期の柔らかい葉を沢山保存しておいて、次の年にまた出回り始めるまで使うという人は多いです。私はフリージング魔なので、この葡萄の葉もしっかり冷凍しています。まだ去年のが残ってるから早く使わなきゃ。それにしても、市場には新鮮な葉が売ってるというのに冷凍を使うとは、なんだかすごく天気の良い日中に部屋の中で電気を点けてる気分というか...。

私が作るのはヤランジと言って、肉無しバージョン。その代わりハーブとオリーブオイルをたっぷり使います。松の実やレーズンを入れる人も多いけど、私は入れない方が好きかな?

dolmadakia

↑このページのトップヘ