ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 料理・食べ物について

春から夏のはじめ頃にかけては、一年の中でも旬食材を追うのに特に忙しく感じます。

2024.05.21 dolmadakia
後回しにしてたらいつの間にか見かけなくなってた……なんてこともよくあるので、あまり安くなくても早めの時期に買っておくべきですね。
ぶどうの若葉の時期もそろそろ終わりに近づいてきて、ちょっと育ちすぎの葉しか近所では売ってなかったのですが、昨日は作りそびれていたひき肉入りドルマダキァ(ドルマデス)をせっせと巻いていました。

肉入りのドルマダキァは、一般的にはアヴゴレモノソース(卵レモンソース)で仕上げる場合の方が多いのですが、うちの伝統的レシピと呼べるものは、ほんのりトマト味でソースなし。見た目は素っ気ないけど、これがとてもおいしいのです。

レシピは以前載せたので、記事最後のリンクをご覧ください。


2024.05.21 dolmadakia1
面倒でなければ、ぜひ小さめに巻いてみてくださいね。生のひき肉を使ったフィリングはまとまりがいいので、ベジ版より巻きやすいです。
大きさは揃えなくて大丈夫。むしろサイズがある程度まちまちの方が楽しいんです。お手本となった叔母さんのは全体的にかなり小さく、一番大きいのでも指の関節2つ分もないくらいでした。


2024.05.21 dolmadakia2
いつも控えめなぽちっと盛りで写真を撮っているので、今回は豪快に大きなお皿に全部のせてみました。写真だとサイズ感が伝わりにくいけど、お皿の大きさは30cm×55cmぐらいです。

ハーブライス入りのは冷菜なのに対し、肉入りは普通温かい状態で食べますが、残ったのを冷蔵庫に入れておいたそのままでもおいしくて、ちょこちょこつまんでしまいます。


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ぶどうの若葉の季節ですね。復活祭前に、ベジヴァージョンのドルマダキァ(ドルマデス)を2種類作っていました。

2024.05.02 dolmadakia
手前が普通にオリーブオイルをたっぷり入れたもので、奥はオイル抜きで代わりにタヒニ(ごまペースト)を使ったもの。これは以前レシピを載せてますが、ちょっと分量など見直してみたくなったので。


2024.05.02 dolmadakia3
フィリングはこんな感じで、右のオイルなしはただ混ぜただけ、左は玉ねぎとズッキーニを炒め、トマトと米も加え軽く炒め煮にしています。ハーブは今回どちらもパセリとミントを使用。ズッキーニ入りの方は野菜の甘さを引き立てたくてカランツも入れました。


2024.05.02 dolmadakia4
ぶどうの葉っぱは爽やかないい香りがするのだけど、品種によるのか、この時のは甘さの際立った香りでした。葉の裏側が内側に来るよう上にして並べ、フィリングをのせてどんどん巻いていきます。


2024.05.02 dolmadakia1
オイルありの方は煮汁にもすりおろしトマトを加え、レモンはほんの少し。野菜とカランツのやさしい甘さを生かす味付けにしてみました。


2024.05.02 dolmadakia2
オイルなしタヒニ入りで作った方は水とレモン汁だけ加えて煮たので、少し乾いた感じの仕上がりなのは否めません。煮汁にもタヒニを入れてしまうと見た目が悪くなるのを心配したのだけど、その後タヒニソース仕立てのも作ったので、また近いうちに載せます。


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切るより割った方が具材がわかりやすいかなと思ったのだけど、撮影に失敗しています……手前がレンズ豆とタヒニ、奥がオイルありの。


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レンズ豆とタヒニのドルマダキァはドデカニサ諸島で好まれる揚げ玉ねぎのトッピングをのせてみればよかった!と後になって気付き、これもオイルなしで作れるなと思いついたので試してみました。そのままでもおいしいドルマダキァですが、香ばしい玉ねぎの味と食感が加わったこちらも捨てがたい。

揚げ玉ねぎのトッピングはシミ島で「クセロティガニシ」と呼ばれ、パン粉で作られる場合もあります。油を使わない方法は私が思い付きで作ってみただけなので現地のレシピではないのですが、タヒニの風味も加わりおいしいです。

ノンオイルクセロティガニシの作り方:玉ねぎを短い薄切りにし、全体にまぶさる程度の量のタヒニを加え和えます。焦がしすぎないよう時々かき混ぜながらオーブンで焼き、サクッと香ばしくなったらできあがり。エアフライヤーをお持ちの方は、そちらの方がうまくサクサク食感に仕上がりそうです。


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※レシピは以前書いたままのものです


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無事に復活祭を迎えやれやれとひと息ついたら、疲れがどっと出てしまいました。

2024.05.12 ekmek me tsoureki
Εκμέκ με τσουρέκι

だるい〜と思いつつもなぜかお菓子作りスイッチは入ったままだったので、復活祭のお菓子盛り合わせに参加させたかったけどできなかったクルラキァ(ビスケット、クッキー)を追加で作ったり、引き続きお菓子祭り開催中。

最初に作ったクルラキァやチュレキ(菓子パン)はすぐになくなってしまいましたが、焼き菓子ばかりだと飽きるので、取り分けておいたプレーンなチュレキで「エクメック」というデザートを作りました。

エクメック(エキメッキ)はトルコ語でパンの総称ですが、ギリシャではシロップを染み込ませたカダイフィという細麺状のペストリーまたはパンの上にクリームを重ねたデザートのこと。カダイフィを使った「エクメック・カダイフィ」の方が一般的で、お菓子屋さんではこちらのタイプをよく見かけます。


2024.05.12 ekmek me tsoureki1
パンの方は、復活祭の時などに余ったチュレキの再利用法としてもポピュラー。ちょっと硬くパサついてきたチュレキが丁度いいのです。ギリシャ以外ではまずチュレキが家にあるということは滅多にないかと思いますが、硬くなったブリオッシュでも同じように作れそうです。


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イースターサンデーの料理部門。直前までどうするか決めかねて、やっつけで作った復活祭メニューらしきものです。

2024.05.05 easter1
昨日の記事でも触れましたが、復活祭のお菓子は我が家の伝統と言えるような定番ができあがっているけれど、料理は毎年どうしようか悩みます。
ギリシャの復活祭の料理はラムや仔山羊の丸焼きが有名。丸焼きでなくともこれらのお肉を使った料理が定番で、伝統的な食卓には欠かせないものとなっています。それに加え他の肉料理やレバーなど内臓の料理が前菜に出てきたりと、胃袋の限界が試されます。

とは言え、近年はそんなに大量の肉を買っている人はあまり見なくなりました。昔は復活祭前に市場やスーパーへ行くと、丸ごとのラムをカートに積んだり抱えて運んでいる人をよく見かけたものですが。経済的な理由が一番大きいのでしょうけど、他にもさまざまな要因がありそうですね。

うちの場合、私と長女しかラムを好んで食べないし、モツが好きなのは私だけ。それでもちょっと何か作りたいしラムレッグでも買おうかなと迷っているうちに買いそびれてしまいました。全部のお店がというわけではないはずですが、復活祭直前は抱き合わせ商法で頭も付けられてしまうので、それは今いらないなぁと。

ヴィーガンの復活祭メニューも随分前に考えてたのだけど、詰め物をしたラムが食べたい気分でもあったので、雰囲気だけでもと思い冷凍庫にあった鶏もも肉を捌いて作ったのが今回のメイン。ラムや仔山羊に詰め物をして焼いた料理は島でよく見かける気がしますが、一頭丸ごとだったり、小規模に腿や肩肉で作ったり。詰め物も、地方によっていろいろです。今回はナクソス島風に、ふだんそうとハーブと米のフィリングで。少し前に載せたふだんそうパイのフィリングと同じような材料ですが、肉に詰める場合はレバーなど入れたりもします。


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こんな感じで、なんとか閉じてたこ糸で縛ったけど、針と糸で縫うとか楊枝で留める方がよさそう。ちょっと心許なかったので、とじ目を上にして焼き途中で一回ひっくり返しました。


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焼き上がりを切ってみたところ。チキンヴァージョンもおいしいのだけど、やはりラムで作ったのが食べたい……チキンでもせめてレバーを入れたかったなぁ。


2024.05.05 easter4
もう一品は考えてたヴィーガンメニューからひとつ、ジゲロサルマデス。羊モツを米やハーブとあわせたフィリングを網脂で包んで焼いたものです。かなり前の復活祭に作ったことがあるので、興味のある方は関連記事をご覧ください。ヴィーガンヴァージョンは網脂の代わりにライスペーパーで包んでみたのだけど、焼いてるうちにちょっと破れてしまいました。味はよかったのだけど、材料をシンプルにするため省いた材料はやはり入れるべきだったかも。こちらもちょっと課題の残る仕上がりでした。


【関連記事】

2024年の復活祭、お菓子部門はこちら


ジゲロサルマデスを作った時の記事です(レシピはなし)


今回作った詰め物料理と似たフィリングを使った植物性材料だけのパイ。ナクソス島ではふだんそうをよく食べます

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この一週間はかなり慌しく過ごしていましたが、無事に復活祭を迎え、ようやくひと息ついているイースターマンデーです。

2024.05.04 easter sweets
うちは家族の食べ物の好みが結構バラバラなため、こういう行事の時はみんなが好きなお菓子の方に力が入ります。今年も沢山作りましたが、オーブンから出た途端に手が伸びてくるので「すぐ食べてもいい分」をキッチンに置いておくのは必須です。


2024.05.04 easter sweets1
ほんのり甘く、香りのいい菓子パンのチュレキと、イースタービスケットは絶対に外せない定番。どちらもやさしい甘さなので、日本人にも受けるギリシャのお菓子です。我が家オリジナルのサワーチェリーとチョコのチュレキは家族の大好物なのでできれば2つは欲しいのだけど、今年は控えめに1個だけにしたら案の定足りなかったみたい。もうすぐサワーチェリーの時期なので、ドライチェリーを多めに作らなければ。


2024.05.04 easter sweets2
チョコは中に入れてるダークチョコだけでもいいかなとも思いましたが、やっぱりホワイトチョコはあった方が断然おいしいです。ビニール袋に入れて溶かし、そのままかけるだけと簡単ですしね。

イースタービスケットは昔知人のお母さんに教えてもらったレシピでずっと作っています。他のレシピを試してみたり、このレシピをアレンジや改良してもいいのだけど、こういうお菓子って思い出も味のうちなのですよね。日本向けに膨張剤をアンモニアの代わりにベーキングパウダーにした(うちではアンモニアで作っています)以外は配合はいじってなくて、やさしい味のビスケットです。バターはギリシャならケルキラ島タイプなど、ミルクの香りがしっかり感じられるものを使うのがポイントです。

もうひとつ、ここ何年か復活祭のお菓子盛り合わせに参加させてるのがシミ島のブティレーニャです(奥の大きな輪っか)。夏のバカンスの時は島のベーカリーで買ったのを朝食やスナックにいつも食べているお気に入り。シミ島には他にもいろんな伝統的なお菓子があって、今回はザハレーニャという粉砂糖をまぶしたクルラキァも食べたくなったので作りました(一番手前に並んでいるもの)。レシピはそのうちどこかで紹介しようと思いつつ、載せてませんが……いつか機会があれば。

あとは復活祭といえばフレッシュチーズのお菓子も欲しいなと作ったサントリーニ島のメリティーニャという甘いチーズパイと、いつもの茶色いイースターエッグ。カラフルなイースターエッグも巷に溢れてますが、やはりギリシャのイースターエッグといえば伝統的な赤。染料を買って作るほど大量にもいらないし、玉ねぎの皮で赤茶〜茶色になるまで煮て作ります。赤いのは出来合いのを少しだけ買ってくるのだけど、今回は気が変わって自作のだけ。ちょっとヒビが入ってしまった(そして色が薄い)のをチュレキの飾りにしました。


2024.05.05 easter breakfast
ささやかな朝食バイキングがちょっとうれしい、復活祭の連休です。


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