ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 料理・食べ物について

この間のイェミスタと、同時に作っていたのがラデニアという平たいパンでした。

2023.08.06 ladenia1
そもそもは次女にラデニアをリクエストされていたので、オーブンを使うなら……とついでにイェミスタを作ったのでした。


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とても地中海らしい“トマトとオリーブオイルとパン”の組み合わせはギリシャでも数多く見られますが、私の著書で紹介しているラデニアというパンはキモロス島の郷土料理です。ピッツァのように薄くのばしたパン生地に、トマトとオリーブオイル。程よい塩加減に玉ねぎとオレガノが味の引き立て役で、バリエーションとしてオリーブやケイパーなどのせても。チーズは加えないシンプルなおいしさをぜひ味わってみてください。

バカンスシーズンのピークでもある生神女就寝祭を前に動物性食品の断食をしている方には、“夏のニスティシマ料理”としてもおすすめです。


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記録的猛暑にバテ気味ながらも、食べたい気持ちが勝って久々にイェミスタを作りました。

2023.08.02 gemista
イェミスタは「詰め物をした」という意味でいろんな種類があるのですが、一般的にただ“イェミスタ”といえばトマトやピーマンといった野菜に米などを詰めた料理を指します。

似たような詰め物料理は多くの国にあり、特にトルコや中東で作られるものはギリシャのイェミスタに近いよう。しかし、安易に「同じ」と言ってしまうなかれ。それぞれの国・地方で味つけが少し違ったり、調理法も鍋で煮るかオーブン焼きにするかでかなり味わいが変わってくるのです。

ギリシャ風のイェミスタの特徴は、オーブンでじっくり焼くため野菜のうまみがぎゅっと濃縮されるというのが第一でしょうか。詰め物にはハーブも結構たっぷり入れるのだけど、生だったりさっと加熱した時の味わいとは違って、お米や野菜と渾然一体となったおいしさ。食べると「これこれ!」と細胞がよろこぶ感じで、少なくとも味覚的にはギリシャは私のふるさとのひとつになったのだなぁと思います。

2023.08.02 gemista1
かなり久しぶりに作ったイェミスタは、米と野菜とハーブだけの菜食ヴァージョン。ベーシックなイェミスタはひき肉も入れるタイプだという説も聞いたことがあるのですが(私の師の一人である叔母さんのイェミスタも肉入りだった)、お店でも家庭でも肉なしの方がよく作られているようです。


2023.08.02 gemista2
日本のオーブンで作る場合はスペースも限られるかと思いますが、イェミスタは多めに作るのがおすすめです。焼き時間が結構長いので少量だともったいないという以外に、作りたてよりも時間が経ってなじんだのがおいしいというのも大きな理由。私もその一人なのですが、ギリシャでは大量に作って冷蔵庫に入れておいたイェミスタを冷たいまま食べるのが好きという人も多いんですよ。冷えたイェミスタは、子供の頃からの夏を思い出させるノスタルジーも味の秘密なのでしょう。


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暑い日が続いています。

2023.07.26
いろいろあって前回の投稿から結構経ってしまいましたが、若干食欲が落ちてる以外は特に変わりなく過ごしています。家族がいるから一応栄養バランスは考えているけど、この時期生ものを扱うのはちょっと嫌になりますね。

トップの写真は、一昨日の晩ごはん。煮込みにでもしようと思って豚肉が冷凍してあったな……と取り出したら、記憶してたより少なかったのでソース多めでライス添えでごまかしてみました(笑)
レモンじゃなくオレガノ風味にしようと作り始めたのだけど、冷蔵庫の中でシワシワになりつつある時期はずれのレモンの存在が気になったため結局レモン味のソースに。暑い時は、さっぱりレモン味って美味しいからまあよし。


2023.07.25
肉の煮込みと一緒に写ってるサラダに加え、前の日に作ってあったアマランサス煮込みの残りも。こちらは「ギリシャのごはん」本に載せているレシピです。オリーブは入れた方が好きなのですが、なかったり苦手なら省いても十分おいしいですよ。卵も合うので、完成間際に割り入れ好みの状態に火が通るまで蒸し煮にしたり、もしくは目玉焼きのっけにしてもいいです。

フェタやグラヴィエラなど、チーズが合うのは言うまでもないですね。最近はあまりお酒は飲まなくなったのですが、キリッと冷えた白ワインが進むメニューでした。


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ギリシャは今年最初の熱波の真っ只中。夏のはじめは例年より涼しく湿度も高いスタートでしたが、この週末のアテネは40度超えの猛暑になるようです。

2023.05.02 olive oil ice cream
暑いからと冷たいものばかり口にしてるとよくありませんが、ひんやりデザートがたまにあると嬉しいですね。

そういえばあれ載せてなかったよ〜!と思い出した「かつて新漬けだったオリーブ消費の記録」。飛び飛びで書いてきましたが、最終回はオリーブグラッセを入れたアイスクリームです。



※オリーブグラッセの記事。この時のオリーブで作った他の料理も関連記事として最後にまとめてあります。


オリーブオイルアイスクリームをベースにして、オリーブグラッセを混ぜ込んだオリーブ好きのためのアイスクリーム。おいしかったのだけど、ゆるく固まったところに混ぜ込んだオリーブグラッセは「戻ってしまった」感があったので、トッピングとして加えた方がグラッセの独特な食感など楽しめてよかったかなというのが反省点です。

オリーブオイルアイスクリーム自体はリッチだけど爽やかな味わいでとてもおいしいので、レシピを記しておきます。香り付けには隠し味的にバニラじゃなくレモンの皮を使っているのが私的ポイント。レモンはギリシャ料理の柱のひとつであるというのも理由ですが、オリーブオイルの風味を引き立て、洗練された味に仕上がります。


2023.07.06 olive oil ice cream1
お好きな方は、さらに追いオリーブオイルで食べても。ちょっと黒胡椒を挽きかけても大人の味でおいしいと思います。
この夏、ぜひお試しください!


オリーブオイルアイスクリーム

材料:(約800〜900ml分)
卵黄...3個
グラニュー糖...90g
牛乳...200ml
塩...小さじ1/4
レモンの皮すりおろし...1/4〜1/3個分
オリーブオイル...大さじ4
生クリーム...200ml

ボウルに卵黄を入れ、グラニュー糖を加えすぐに泡立て器で白っぽくふわっとするまでよくかき混ぜる。湯気が立ち始めるくらいに温めた牛乳を少しずつ加えさらに混ぜる。

鍋に移し、たえずかき混ぜながらごく弱火で加熱する。80℃くらいになり、少しとろみがついたら火からおろす。鍋底を氷水につけてかき混ぜながら冷ます。

ボウルに漉し入れ、塩、レモンの皮、オリーブオイルを加え混ぜあわせる。ボウルの底を氷水にあてて冷まし、冷蔵庫に入れて冷やす。生クリームを加え混ぜあわせる。

アイスクリームメーカーで凍らせるか、もしくはボウルのまま冷凍庫に入れて何度かかき混ぜながら冷やし固める。密閉容器に移し、冷凍保存する。

MEMO:使用するオリーブオイルは言うまでもなくEXヴァージンですが、ぜひギリシャ産を。
卵黄と牛乳を加熱する時、沸騰させるとボソボソになるので注意。時間はかかりますが、心配なら湯せんにかけて加熱するといいです。アイスクリームメーカーなしで作る場合、生クリームを泡立てて加えるとなめらかに仕上がります。また、かき混ぜるのに使うスプーン(スープ用ぐらいの大きさでしっかりしたものを使ってます)をボウルに突っ込んだ状態で冷凍すると早く冷えます。


オリーブオイル入りラングドシャ

すこし手間はかかりますが、余った卵白でオリーブオイル入りのラングドシャを作ってアイスクリームに添えるとさらにおいしかったのでおすすめ。バターを全部オイルに置き換えないで併用すること、卵白を泡立てることで味も食感も私好みに仕上がりました。オイルの割合など記録するのを忘れてたので、うろ覚えですがざっくり作り方を書いておきます。
普通のラングドシャのレシピはネットでいくらでも見つかると思いますので、詳しいレシピが必要な方はそちらを参考にしてください。

材料:
卵白...アイスクリームを作った残りを使う場合3個分
粉砂糖、薄力粉...それぞれ卵白と同重量
バター、オリーブオイル...あわせて卵白と同重量
塩、レモンの皮すりおろしまたはバニラオイル...各少々

バターは室温に戻しやわらかくしておく。主な材料はそれぞれ卵白と同重量になるよう計量しますが、バターとオリーブオイルは2つあわせてバターと同じ重量にするよう注意。味・食感的にバランスよさそうな、オリーブオイル20%ぐらいで作ったように記憶しています。

バターとオイルをボウルに入れ泡立て器かスプーンでよく混ぜ、粉砂糖、レモンの皮かバニラを加えふわっとするまですり混ぜる。

卵白は別のボウルに入れ、塩ひとつまみ加え泡立て器でメレンゲ状に泡立てる。オーブンは180℃に予熱する。

バターと砂糖の入ったボウルに、泡立てた卵白とふるった薄力粉を2〜3回に分けて交互に加えさっくりと混ぜる。

オーブンシートを敷いた天板にスプーンで落とすか絞り袋に入れて絞り出す。焼くと広がるので間隔を十分にあける。

オーブンに入れ、周りがきつね色に色づき火が通るまで焼く。シートごとラックに取り出し冷ます。

そろそろゴーヤーが値下がってくる頃なので、土曜日はアジア野菜も売ってる青空市場へ買い物に出かけました。

2023.07.01 kolotythoanthi gemisti
最近はあまり衝動買いはしないのだけど、そういえば長いこと食べてないな……と目に留まったズッキーニの花も購入。日本で花ズッキーニとして売っているのは実になる部分がついた雌花が多いようですが、今回買ったのは雄花です。

ズッキーニの花は萎れやすいので、なるべく早くに調理するのがベター。それでなくともあまり日が高くならないうちに必要なものだけサッと買い物して帰る予定だったのが、暑い中結構歩き回ってしまいました。

2023.07.01 kolotythoanthi gemisti1
案の定、家に着く頃には若干くたびれ気味な花束になってしまったので、今回は完成品の写真のみです。市場で売られてる様子やレシピは関連記事のリンクを下にまとめてありますので、そちらからご覧ください。

あまり大きくない1束が2ユーロで、数えてみたら12本ありました。フリットには十分な数だけど、米詰めには2人分程度といったところなので、ぶどうの葉っぱのドルマデスと一緒に作るなどするとよさそう。

レシピは基本のハーブライス詰めのを少し変えて、グレーターの小さい方の丸穴で細かくすりおろしたにんじんも入れました。トマトは控えめの量。ところで今レシピを見たら、トマト大サイズって多いような……?よく作って下さってる方もいるので、直さずそのままにしておきます。

2023.07.01 kolotythoanthi gemisti2
割ってみたところ。
見た感じハーブの存在感は薄めですが、結構たっぷり入ってるんですよ。しっかり煮ると縮むので、生の時点ではちょっと多いかなというぐらいで丁度いいです。味付けも同様で、濃いめにすると出来あがった時に程よくなりますよ。


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