ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 季節もの

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冬時間への切り替えに合わせたかのように天気が崩れてしまったギリシャ。アテネも先週まではすごく天気が良かったのに、昨日は雷雨でした。
今日の午後から金曜までペロポニソス方面へ行く予定なのに、この雨だとちょっと心配...。以前も雨の時にパトラスへ行ったことがあるんだけど、事故で渋滞に巻き込まれたりして大変だったんですよ。ギリシャの道路事情はあまり良くなく、悪天候にはかなり弱いみたいです。

autumn fruit私が住んでる辺りは秋と言ってもそれほど代わり映えのしない風景なんだけど、やっぱり一番季節を感じられるのは朝市に並ぶ野菜や果物です。夏の果物が姿を消し、ザクロやマルメロが並びだすと、ついつい惹かれて買ってしまいます。

手前にある楕円形の小さなりんごはフィリキと呼ばれるもので、特に香りが強いというわけではないけど、爽やかな味わいがなかなか美味しいです。丸ごとのをシロップ煮にするのが一般的で、お土産屋さんなんかでもよく売ってます。


Thraki melonメロンもそろそろ終わり。写真のは、秋口に出回るペポニ・スラキス(トラキアのメロン)というものです。メロンでも季節の移り変わりを感じられ、初夏に出回るのが普通の網模様のメロン、次に登場するのがラグビーボール型のロックメロン、そして最後にトラキアメロンと言った感じ。網模様のが一番シーズンが長いようで、トラキアメロンが姿を消しそうな今でもまだ見かけます。


sea onion夏に花を咲かせてから、また放置されてた海葱(カイソウ)。10月の中旬にふと見ると、枯れた茎の横から新しい芽を出していました。31日現在、7〜8cmに成長してます。
蜜蜂が来ていたにもかかわらず、残念ながら種は出来なかったんですが、上手く葉っぱが育ったら新年の飾りをこれで作れそうなので楽しみです^_^


carob blossom

晴天が続いてた間は散歩にもよく出かけました。リカヴィトスの丘周辺を歩いてると、何だか怪しげな香りが...正体はこれ、キャロブの花でした。
キャロブは秋に花を咲かせるようで、見上げると満開です。幹にもびっしり花が咲いてる姿はちょっと怖いんですけど^_^;
野生的な、もわっとくるような香りです。栗の花の香りがどんなだったか記憶にないんだけど、通じるものがあるかも...。

プラカにある地方特産品のお店で、以前キャロブの蜂蜜を買ったことがあります。ギリシャの蜂蜜、お土産にもおすすめです。

去年書いたキャロブの記事をリンクしておきます。キャロブに興味のある方はこちらもどうぞ。
キャロブについて
手作りキャロブシロップ(レポート)
手作りキャロブシロップ(レシピ)
市販のキャロブシロップ
手作りキャロブキャラメル(レシピ)

Exarchiaこういう廃墟、つい立ち止まって見てしまいます。
写真ではわかりにくいけど、この手前に写ってる木が好きです。何という木か名前を忘れてしまったのだけど、確か、この実って古くはコボロイ(ギリシャの男性がよく持ってる数珠みたいなもの)を作るのにも使われたのではなかったかしら?
冬になって丸い実が乾くと、何となく「ひよこ豆」っぽく見えるんです。まるでひよこ豆が木に生ってるみたいで可愛く、勝手にレヴィスィア(ひよこ豆)の木と呼んでしまってます^_^


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新年の記事で紹介した縁起物の「玉ねぎ」写真はこちら)。大き目の玉ねぎぐらいのサイズの球根から、青々とした光沢のある幅広の葉が出ているもので、水が無くても葉が茂ることから不死のシンボルとされています。

しばらく飾った後に植えてみたんですが、春頃にはすっかり枯れてしまいました。あらら...残念〜と思いつつも、そのまま放置してあったのです。

sea onion 1ところが今月の初めぐらいにふと見ると、20cmぐらいの茎がニョキッと出て、その先に花穂のようなものが。その後、見る見るうちにグングン伸びてきました。この写真は7月19日に撮ったものです。

この植物の名前が気になってたんですが、調べてみるとSquill(スキル)のようです。ギリシャで見られるものの学名はscilla maritima、和名は海葱(カイソウ)です。英語ではsea onion(シーオニオン、海の玉ねぎ)とも呼ばれ、その名の通り球根は玉ねぎのような形をしていて海の近くで見られます。

海葱は強心や利尿などの薬としても使われますが、強い毒を含み、殺鼠剤としても使われるそうです。少量でも口にすると吐き気を催し、死に至る場合もあるので、決して素人判断で使っていいものではありません。


sea onion 2

21日撮影の花穂。開きそうで、なかなか開いてくれません。

sea onion 3

23日。やっと咲きました。小さくて可憐な花です。
花は下から順に3〜4段ずつぐらい咲いては萎んでいきます。花が咲き始めた頃の草丈は、球根の上から計って約85cmでしたが、その後も伸びて、26日現在では約1mになっています。

参考にしたサイトによると、花の後には実が生るそうです。1つの実には約25粒の種が入っていて、熟した実は弾けて種を飛び散らせるとか。下に参考サイトをリンクしておきますので、興味のある方はご覧下さい。自然の中で生えている海葱の写真、花や種の写真などが見られます。

そう言えば去年シミ島へ行った時にも、ポンディコカストロの周りに球根の先が地面からいっぱい出ているのを見かけました。あの時はこれが「新年の玉ねぎ」だと気付いてなかったのですが、今度行ったら、じっくり観察して来ようと思います。

【参考サイト】
http://www.maltawildplants.com/LILI/Urginea_maritima.html
英語のサイトですが、海葱についてとても詳しく書かれています。いろんな種類の海葱、花や実の写真も沢山見られます。
http://www.explorecrete.com/traditions/christmas-newyear.htm
ギリシャのクリスマス・新年の伝統を紹介しているサイト(英語)。海葱についてもイラスト付きで少し書かれています。

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あちこちからお誘いがあったものの、いろいろ忙しかったりで結局はアテネで復活祭を迎えました。

easter復活祭と言っても、あまりそれっぽい飾り付けなどはしないので、グッズはほとんどこれだけ。ワニの付いたランバダ(教会へ行って火をもらってくるのに使う蝋燭)と牛のぬいぐるみはセットで子供のゴッドファーザーがプレゼントしてくれたものです。

ランバダにはいろんな飾りが付いていて、バービー人形ぐらいの大きさの人形が付いてたり、かなり豪華なのも多いです(もちろん値段もそれなりにします)。うちの子はこのワニのおもちゃがすごく気に入ってました。でも、ランバダには溶けた蝋が垂れないように覆いを付けてないと大変なことになるんですよ。手に熱い蝋がかかったり、飾りが蝋でドロドロに...去年もらったランバダは、せっかく可愛い人形が付いてたのに赤い蝋まみれになってしまいました

土曜はSPYの仕事が残ってたのでオフィスへ行き、その後家で遅い夕食にパスタを食べてたらもうすでに11時50分!慌てて車に乗って、リカヴィトス中腹の教会に滑り込みセーフでした。かなりの人出だったので教会の門辺りに待機し、ほどなくしてキリストの復活。丘から見下ろすアテネの街では、あちこちの教会から花火が上がりました。

あまり余韻に浸ってると、混雑に巻き込まれて車が出せなくなるので、蝋燭に火を頂いてすぐに帰宅することにしました。消えないよう大切に家まで持って帰った火を使い、一家の安泰を願って入り口のところで十字を切ったりします。


easter eggs

教会から戻るとマギリッツァという羊の内臓入りスープを食べたりしますが、予定が立たなくて準備をできなかったので無し(実はこれが一番残念でした!)。イースターエッグを割るゲームをしました。

卵皿に並ベて置いたイースターエッグが消えてたので、どこに行ったのかと思うとアンパンマンバスの中に...。
卵割りのゲームは、一人に一個卵を持ち、対戦相手の卵とぶっつけます。まずは尖った方、次にお尻の方をぶっつけて、割れずに残った卵が勝ちです。

子供は卵割りゲームよりも、その後割れた卵の殻を剥くのに夢中になって、結局は7個も剥いてしまいました^_^;

復活祭の日曜は、ひたすら肉を食べます。寝る前にマギリッツァなど食べて胃もたれしてるのに、この日はそれに追い討ちをかけるように食べまくるのです。

去年は田舎で羊の丸焼きをやりましたが、今年は何も用意できなかったのでブラヒカへ食べに行きました...というのは嘘で、実はピッツァで済ませてしまった私達 3月に妹が来てた時に食べに行ったので、その写真を代わりに載せておきます。

vlachika 1

ブーリャグメニへ行く途中、バリという所を通りますが、そこには羊の丸焼きをはじめとする肉料理専門レストランが建ち並んでいます。ここは一年中復活祭気分が味わえるので、結構おすすめです。

さて、私の目当てはココレッチという内臓料理。羊の肉自体はギリシャのは癖が強いのに当たることもあって、それほど好きというわけでもないんですが、内臓は大好きです。
ココレッチというのはいろんな内臓を腸でグルグル巻きにしたもので、オーブンで焼いたのとかもあるんですが、炭火でしっかり焼いたのは腸の部分がパリっとして美味しいのです。しっかり一人一皿頂きます。

vlachika 2

私にとってこれはメインなので、後は付け合わせ(?)この時は山羊とポテトを焼いたもの(上の写真)、ジャジキ、フライドポテト、ホルタを頼みました。ホルタもいいんですが、焼いた羊にはロメインレタスのサラダもよく合います。復活祭の定番サラダは、千切りにしたロメインレタスに葱の小口切りと刻んだディルを加えただけのシンプルなものですが、これがさっぱりしてとても美味しいんですよ。日本では羊の丸焼きは出来ないと思いますが、肉料理の付け合わせにこのサラダ、是非お試し下さい

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「祖母ログ」チチさんからリクエストを頂いていたネランジの花の写真、何とか間に合いました。

neranji blossoms1

こちらではよく街路樹として植えられているネランジ(注1)は、丁度今の時期に花を咲かせています。その木によって花の時期が少し違うらしく、ひとつ向うの通りでは咲き始めたばかりですが、うちの前のは盛りを過ぎて散り始めたところ。それでも香りはまだ衰えておらず、4階のベランダまで甘い香りが漂ってきます。

neranji blossoms2

もう一枚、クローズアップで。位置が高くてあまりいい写真が撮れませんでした。

ネランジについては何度か記事にしましたが、果実が食用(注2)にされる他、花から抽出される精油(注3)や花水、果皮から抽出される精油(注4)もさまざまな用途に使われます。

薬効としては果皮が消化器系の疾患に効く他、花や葉(注5)にも薬効があるとされ、頭痛、不眠症、吐き気止め、食欲増進などの民間薬として、古代ギリシャ・ローマ時代から使われていたそうです。また、ホメオパシーでは果皮と花が痛み止めに使われます。

上で挙げたのは穏やかそうな薬効ですが、果皮に含まれるシネフリンという成分は交感神経・副交感神経混合型興奮作用があり、脂肪分解を促すダイエットサプリメントに使われたりしています。しかし、このサプリメントは数々の副作用が報告され、死亡例もあるとか。何事もほどほどが良さそうです。

orange blossom water

ちょっと怖い話はさて置いて、オレンジの花水を使って何か作ってみることにしました。これはギリシャで普通に売られてるオレンジフラワー(オレンジブロッサム)ウォーター。食用としても化粧品としても使えるので、同じのが薬局にもスーパーの製菓材料売り場にも売られています。

どうせなら、古代から作られているお菓子にしよう...と、作ったのがこちら。メリティーニャと呼ばれる、サントリーニ島のチーズタルトレットです。

melitinia

ギリシャでは古代からフレッシュチーズのお菓子が作られていて、チーズケーキの先祖のようなものが現代ギリシャでも各地で見られます。この間、harulaさんの所でチーズケーキの話題を見て、私も作ってみたくなったので丁度よかったです。オレンジの花についても詳しく書かれているので、こちらからどうぞ

リコッタに似たミジスラチーズに蜂蜜で甘味をつけ、オレンジの花水を少々...これは入れすぎると大変なことになるので注意が必要です。生地は小麦粉、水、オリーブオイルのシンプルなものですが、もうちょっとオイルを入れた方がよかったかも。いつか写真で見た、生地が薄くて素朴な星型を目指して作ったんですが、ちょっと素朴過ぎ...。ビスケットのようで、子供には好評でした。

このチーズタルトもそうですが、復活祭にはよくチーズのお菓子が作られます。ギリシャ正教の復活祭は今度の日曜日。今回はこのチーズタルトをリベンジするか、はたまた別の地域のチーズタルトを作るか迷うところです。

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注1:別名ビターオレンジ、サワーオレンジ、ビガラードなど。和名はダイダイ。学名Citrus bigaradia, Citrus aurantium var. bigaradia, Citrus vulgaris, Citrus aurantium var. amara,

注2:若い果実...丸ごとシロップ煮にされます。
熟した果実...皮をシロップ煮、製菓用のピールにされる他、マーマレードにも。果汁は料理に酸味を加える為レモンのように使われ、日本ではポン酢などに利用されます。

注3:アロマセラピーで使われるネロリオイルはビターオレンジの花弁を蒸留して抽出されます。甘く優雅な花の香り。

注4:こちらもアロマセラピーで使われますが、果皮から抽出されるオレンジオイル。スイートオレンジとビターオレンジがあり、どちらも爽やかな柑橘系の香りがします。

注5:メキシコや南米では葉を強壮剤、下剤に使う他、神経を落ち着ける働きがあるとされ、不眠症の民間薬としても使われるそうです。果皮は腹痛や高血圧に効くとされます。
ヨーロッパではバスク地方で、葉が腹痛や不眠症の民間薬として用いられます。また、果皮は痙攣を押さえる作用があるとされます。
漢方では未熟果(場合によっては熟した果実)の皮を消化促進、腹痛、便秘解消などに用いられるそうです。

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春ですね〜 昨日なんて、もう夏が来たのかと思わせるぐらい暖かく、長袖だと汗ばむぐらいでした。季節はずれにならないうちに春の写真を載せておきます。

2006.04.04a

アテネでも野の花を楽しめる場所は沢山あります。赤・白・黄色に淡い紫...オリーブの林にこういう花が咲き乱れてる風景が好きなのですが、写真を撮り損ねてしまいました。

初春の赤い花はアネモネですが、今の時期は芥子(ケシ、ギリシャ語でパパルナ)です。花をつける前の、芥子の若葉は食用にされます。市場でもそれ単品やパイ用の野草ミックスに入って買えますが、柔らかくて癖がなく美味しいんですよ

2006.04.04b

見えにくいですが、こちら手前は菜の花のような黄色い花。一面の菜の花...のような風景はよく見られます。

2006.03.24a

この桜っぽい花は何でしょう?

2006.03.24b

こちらは西洋イラクサ(ギリシャ語ではツクニダ)です。ハーブティーにされるネトルですが、私は青菜として食べる方が好き。トレードマーク(?)の「ぐるぐるパイ」は、このイラクサをフィリングに使ってるんですよ。とっても美味しくて、我が家で一番人気のホルトピタ(青菜パイ)です。

あのパイのレシピを載せようと思ってたけど、残念ながら今年も時期を逃がしてしまったようです

2006.03.24c

これはウスベニアオイだったかな?ゼニアオイと、どっちがどっちか忘れてしまいましたが、英語ではマロウと呼ばれるもので、これもハーブティーが有名ですね。上のイラクサは棘が刺さると痛くて大変ですが、この葉っぱでこすると治るそうです。イラクサとセットのようにして近くに生えてるので、自然とはなかなか上手く出来てるものですね。

2006.03.24d

ゼニアオイ(ウスベニアオイ?)はギリシャ語ではモロハと呼ばれ、これも若い葉と茎が食用になるんですが、あまり食べてる人はいないのかも?イラクサは市場でよく見かけるのに、こちらは売られてるのを見たことがありません。前に田舎で摘んできて、じゃがいもと一緒に煮込んでみました。柔らかい葉っぱは癖がなく美味しいんですが、火を通すとヌルヌルになる特徴があり、戦時中など食糧難の時はオクラの代用品として食べられてたそうです。

2006.03.24e

淡いベージュが美しい、ルッコラ(ギリシャ語ではロカ)の花。ルッコラは雑草のようにあちこちに生えてます。勿論その辺に生えてるのは食べませんが、市場では栽培種の他に山から摘んできた野生のものもよく売られています。

2006.03.24f

少し前に球根のピクルスを紹介した、ハネムスカリの花。日本でよく植えられてる葡萄の房のような花が咲くものよりは地味ですが、ちょっとユーモラスな形が楽しいですね。


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