ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 季節もの

フリストス・アネスティ!今日はギリシャのイースターです。

2022.04.23 easter
料理はまだ作ってないんですが、我が家では伝統的なラムや仔山羊の料理の支持率が低いため、イースターといえばこちらがメインなお菓子たち。


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我が家定番のオリジナル変わりチュレキ(甘いパン)やイースタービスケットに、イースターエッグ。大きめの輪っか型のクルラキァはシミ島でいつも食べているものです。レシピは書いてあるんですが、またそのうち……。


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うちのイースターエッグは玉ねぎの皮をいっぱい入れて煮て作るアヴガ・ハミナドスです。2個だけ葉っぱの模様をつけてみたけど、いい形の葉っぱを用意してなかったのでちょっと微妙。
卵に葉っぱをあてて、ガーゼでしっかり包んでおくと模様がつくんですが、殻が白い卵を使うともっとはっきりした模様になります。卵を煮ないで染料に浸けるだけなら、ガーゼじゃなくストッキングを使った方がぴったり包みやすいですよ。
あと、イースターエッグには殻が分厚くて強度のあるSサイズの卵を使うといいです(アヴガ・ハミナドスは少々割れても私は気にしないので写真のはMサイズ使ってますが)。

イースターエッグ専用の染料はいろんな色のが売っていて、自分で染める人も多いですが、私は自分で染料を使って染めるのが好きではないのと、そんなに大量にいらないので真っ赤なイースターエッグはすでに染めてある市販のを買う派。卵割りゲーム用に家族分4個あればいいので、6個パックのうち2個は飾り用のビスケットに使いました。
イースターエッグを飾るビスケットは確かシミ島ではアヴゴクーラと呼ばれてるのだけど、他の島でも作るところがいくつかあり、イタリア(と、もしかしたら他の国も?)にも似たものを作る地方があります。


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イースターのクルラキァは昔載せたレシピです。


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きつね色に焼きあがった見た目も、キッチンに漂う香りも幸せ。
もともとは夫の友人のお母さんに教えてもらったもので、敢えてレシピはいじらず作り続けていますが、オレンジの皮を入れて風味をつけたりしてもおいしいですよ。ちなみにレシピ本「ギリシャのごはん」にもオレンジ風味のクルラキァを載せていますが、あちらはオイル使用で卵も入らない素朴なタイプ。

イースターに食べるクルラキァは、こちらも素朴系ではあるのですがバターや卵が入るのが特徴です。食べ比べてみると、やっぱりバター入りっていうのはわかりやすいおいしさなんですよね。


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クルラキァはみんなあっという間に食べられてしまうので、載せてるレシピの分量の最低2倍は作ります。クルラキァを成形する時は、生地を最初に全部分割してしまって(ひとつ約30gです)、それを全部ひも状にのばす→好みの形に成形する、という風に流れ作業でやると効率がいいのでお試しください。


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クルラキァの成形いろいろ。バターや卵入りのタイプはとても扱いやすい生地なので、お子さんと一緒に作るのもおすすめですよ。定番の形以外に、粘土遊びをするように好きな形に作っても楽しいです。


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イースターには甘いチーズパイもよく食べられるお菓子で、レシピ本ではクレタ島のリフナラキァ(オイルランプのような形のチーズパイ)、CLASS101の動画オンラインレッスンではサントリーニ島のメリティーニャというチーズパイを紹介しています。

今年作ったこれは、リフナラキァと同じくクレタ島から。クレタ島東部で作られるイースト生地のチーズパイです。
レシピを書いて載せようかなと思ったんですが、やっぱりもうちょっと調整したくなったのでいつか機会があれば。

ブログに掲載しているレシピは下記リンクをご覧ください(今後の活動に繋がりますので、レシピ本もどうぞよろしくお願いします!)。

【関連レシピ】





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いよいよパスハ(イースター)が近づいてきました。

2022.03.25 lazarakia1
ギリシャ正教では来週いよいよ受難週間(聖週間)に入りますが、その初日である聖枝祭の前日がラザロの土曜日です。この日はキリストが起こした奇跡により友人のラザロが死から蘇ったことを記憶する日。ラザロの土曜日の習慣はさまざまですが、一部の地方ではラザラキァ(小さいラザロ)と呼ばれるパンを食べます。

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布でぐるぐる巻きにされたラザロの姿を模したパンは、ちょっとユーモラスで惹かれるものがあります。作り手によって可愛らしく仕上がったり、どちらかと言うと不気味だったり。

生地そのものはこれと決まっていないのですが、断食期間中なので動物性の材料が入らないのが鉄則。ラザラキァは子供たちが喜んで食べるパンで、甘い生地にする場合が多く、シナモンやマスティハなどスパイスが香ります。

ギリシャごはんに誘われてアテネへ

我が家のラザラキァは、以前出させていただいたこちらの本にレシピを載せています。
※絶版なので価格が高い場合があります。掲載してるお店情報などは古いですが、内容はエッセイ&レシピ中心なので興味のある方は読んでみてください。


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ラザラキァのページ。レシピは簡単に4体できる分割にしてますが、サイズ的には6体にした方がおすすめです。


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今回は掲載レシピとは少し違った配合にし、生地に使ったスパイスはシナモン、カルダモン、マスティハ。フィリング入りで作るのが好きなのですが、定番のレーズンやくるみではなくて完全オリジナルでココナッツ入りにしました(ただ単にココナッツしかなかった)。


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目や口はクローブを刺して。私はちょっとごまもふりかけるのが好きです。


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焼きあがりを割ってみたところ。
スパイス風味の生地にココナッツフィリングの相性もよく、とても好評でした。


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ギリシャは明日から新学期。冬休み後半は疲れが出て何もできなかったけど、まずは掃除でもしようかと思います。

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前回の記事では新年のケーキ「ヴァシロピタ」とギリシャおせち的なものを載せましたが、クリスマスと新年のお菓子は合体させてこんな風にも楽しんでいました。

クリスマスには必ず食べる2つのクッキー、クラビエデスとメロマカロナ。メロマカロナの方は全部食べるのを我慢して、アイスクリームにリメイクするのが気に入っています。

レシピ化してませんが作り方は以前書いたので、気になる方はこちらを参考に。


記事にも書いてるけど、お手軽に楽しむなら市販アイスクリームにメロマカロナ(お好みで追いスパイスもして)を混ぜ込むだけでOK。メロマカロナ味のカスタードも自作すると、さらにおいしさアップでおすすめです。メロマカロナの甘さがあるので、自作の場合は若干甘さ控えめにすると私の好みには丁度いいです。


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このベースだけでも結構メロマカロナなんですよ。


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メロマカロナと、容器の底に残ったシロップしみしみのくるみも加え、メロマカロナが細かくなりすぎないように混ぜてさらに冷やします。
初日はシンプルに普通のメロマカロナアイス、その後、チョコがけメロマカロナを作った時の残りチョコ(オーブンペーパーに薄くのばしておいたもの)も混ぜ込んでバリエーションを楽しみました。完成品写真はチョコ入りです。


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ケーキとアイスクリーム、それぞれ単品で味わう方が実はおすすめです。でも一緒に盛り付けて出すと特別感が出るので、おもてなしにも。ギリシャではこの時期あちこちで出されてうんざりする人も多いお菓子ですが、こんな風に目先を変えたら喜ばれるかもしれません。



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カロミナ
別に狙ったわけではないのですが、9月に続き10月もぶどうのプディング「ムスタレヴリア」でスタート。

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近くの青空市場にワイン用品種のぶどうが売ってて、それがまだあるうちに発酵ぶどうジュースを作りたいなと思い買ってきました。


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左から、サヴァティアノ、ロディティスと、右端にチラッと写ってるのがモスハト(マスカット)。サヴァティアノとロディティスは普通のワインにもなるけど、松脂で香りをつけたギリシャ特有のワイン「レツィーナ」に使われることでよく知られます。


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ジュースは500mlのペットボトル1本分あれば私には十分。少し発酵して炭酸ガスとアルコールが出てきたところを飲むのが好きです。




残り600mlぐらいあったジュースはまたムスタレヴリアにしました。今年は久々に自分の中でブームがきて、3回ぐらい作ってます。



ムスタレヴリア、やっぱりおいしい〜!手で絞るのは大変だし、買った方がコスパはいいですが。ジューサーを持ってたらもっと気軽に作れそうですね。


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CLASS101でのギリシャ料理講座、完全開講しました。


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今日は、東方教会の復活祭(パスハ)。
ギリシャではクリスマスよりも盛大にお祝いされる行事です。

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料理はまだ作ってないので、とりあえずはお菓子部門(レシピリンクは記事最後に)。
私は雑なので繊細なお菓子は作らないんですが、クリスマスやイースターの焼き菓子は家族が好きというのもあって大量生産します。

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そして、忘れてはいけないのがイースターエッグですね。
ギリシャのイースターエッグは赤く染めた茹で卵。復活祭が近づくと卵用の染料や、すでに茹でて染めてある卵がスーパーや市場に並びます。伝統的な色は先に述べたとおり赤なのですが、他にもいろんな色のが売られていて、中には趣味の悪いマルチカラーのイースターエッグも。

うちはそんな大量にイースターエッグは必要ではないため、赤卵はスーパーで買う派。スーパーで売ってるのは日持ち的にも安心なので。
それとは別に、自分が食べたいだけの卵を玉ねぎの皮で染めています。今年は玉ねぎの皮をいっぱい貯めたので褐色ですが、赤に近いような程よい色にも染めることができますよ。

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バターと卵の風味がやさしいイースタービスケットは、今年も長女が作ってくれました。

チーズタルトみたいなお菓子は、クレタ島のリフナラキァ。小さなオイルランプという意味の、チーズタルトのようなお菓子です。似たようなお菓子はキクラデス諸島の島々でも作られ、復活祭のお菓子としても定番。
作り方は、「ギリシャのごはん」レシピ本に載せています。

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復活祭の時期は焼き菓子がいっぱいあるので朝ごはんも楽しみです。今年は作りすぎた気がするけど、みんなちょこちょこつまんでるので結構早くなくなりそう。

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メイキング編も載せておきます。
去年に引き続き作ってみたシミ島のクルラキァ。夏のバカンスの間は朝ごはんやスナックに欠かせないビスケットで、アテネにいる時もふと思い出して食べたくなるものです。これがなかなか自分の理想通りにできなくて(夫は気に入ってるのだけど)、記録のためにレシピは書いてるのだけど、もうちょっとかな〜という感じ。

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うちのイースターエッグはいつもこんな感じで作っています。ただ染めるだけなら好みの状態に色がつくまで煮ればいいのですが、同じような作り方をすることもあるユダヤのハミナドスという卵が好きなので、これも長時間煮ています。やる気のある年は葉っぱで模様をつけるのだけど、今年はなし。

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復活祭にはかかせない菓子パン、チュレキ。
マフレピ(野生チェリーの仁)やマスティハなどで香りをつけたほんのり甘いパンで、チョコがけやフィリング入りなど変わりチュレキも人気です。

伝統的な復活祭のチュレキは飾りにイースターエッグを埋め込んだりしますが、我が家では今年もオリジナルの変わりチュレキだけ作りました。絶対に外せないのがドライサワーチェリーとチョコのチュレキで、数えてみたらもう15年も作り続けています。これは子供たちが大好きですぐになくなってしまうので、予備にアーモンドフィリング入りのも。

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大物2つ焼きあがり。まんべんなく焼けるよう、途中で向きを変えるのに苦戦した跡が見えます(若干のひび割れ)。

いろいろ作るのは大変だけど、他にあまり行事らしいことをしないから、山盛りのお菓子があると気分が上がりますね。

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コロナ禍での復活祭は2回目。ここでは敢えて書かないこともいろいろありました。去年は教会での儀式も中止で(延期されたはずだけど、どうなったのかは記憶になし)、聖なる炎を教会でもらってくる代わりに、各々が灯したろうそくを持ってバルコニーに出てお祝いしたのが懐かしい。

今年はなんとキリストの復活を祝う儀式が前倒しになり、通常より3時間も早く復活させられたキリストもびっくりしたことでしょう。
9時前から揚がりはじめた花火は例年よりも盛大だったような?その後も断続的にあちこちで花火が揚がって、本来の時間である真夜中には再び勢いが増していました。

まだまだ油断できない状況が続いていますが、来年は普通にお祝いできますように。


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ギリシャのごはん (うちで楽しむ、とっておきレシピ65)

※リフナラキァのレシピはお菓子の章に掲載しています。家庭版のミジスラチーズの作り方を含めたレシピになっていますが、もちろん市販のチーズで作ってもいいし、その方が簡単に手早くできます。

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