ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: レシピ

復活祭が過ぎ、もうしばらくは大きな行事もないので、やれやれと力が抜ける頃。

2026.04.16 pasta
暑くならないうちに春の食材を楽しんでおきたいところだけど、先週半ばから肩を痛めてしまい、極力何もしない数日間でした(今日は結構動かせるようになってきました)。

写真は先週の料理から。少し余った豚ひき肉でフェンネルシード入りのソーセージミートを仕込んであったので、パスタにしました。

春らしく軽い感じのが食べたくて、復活祭休み明けの市場で目についたキクニガナとあわせてみました。キクニガナはギリシャでよく食べられるホルタ(野草や青菜)のひとつですが、春の終わり頃にはトウ立ちしてきて伸びたのがヴラスタリア(芽)と書かれ売られています。


フェンネル風味ソーセージミートと青菜のパスタ

【作り方】
豚ひき肉に粗くつぶしたフェンネルシードと胡椒、にんにくすりおろし、塩を加え混ぜ、冷蔵庫で1日ぐらい置いておく。

鍋に湯を沸かし、塩を少し加え青菜を茹でる。お湯はパスタを茹でるのに使うので取っておく。青菜は粗く刻む。

フライパンを熱し、オリーブオイルでソーセージミートを焼く。木べらで粗く砕きながら、火が通り程よく色づくまで炒めたら、青菜を加え軽く炒めあわせる。

青菜を茹でた湯に塩をもう少し足してパスタを茹でる。

茹であがったパスタと茹で汁少しをフライパンに入れ、軽く煮ながら和える。火からおろし、すりおろしたチーズとオリーブオイルを適量加え和えて器に盛りつける。


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これも載せておこう。

2026.04.15 flaounes
キプロスで復活祭に食べられるフラウネスというペストリーを久しぶりに作りたくなったのだけど、イースター菓子を大量生産してしまったので火曜に延期しました。本来は聖大土曜日に作る家庭が多いようです。

イースト生地のチーズパイのようなもので、マスティハやマフレピといったスパイスが入るのが特徴のひとつ。フィリングのチーズもふんわりと膨らませるのがちょっと独特なんですが、これはシミ島の伝統的なチーズパイとも少し似ていて面白い。フラウネスはレーズンも入り、甘じょっぱい感じになります。

ギリシャはイースターマンデーで祝日。
なんだかんだ今年も忙しかったのでぐったりしてますが、日が開かないうちに復活祭関連のレシピを載せておきます。

2026.04.11 magiritsa nistisimi
料理は定番のラムをスルーして(少しだけ用意しようか、最後まで迷ったけど)適当にステーキなどで済ませてしまったのだけど、マギリッツァは食べておきたい私。でも本格的なモツを使ったタイプはとっくに諦めていて、数年前に考えたヴィーガンマギリッツァが今までのところ一番気に入っていました。

その後に思いついていたニスティシミ・マギリッツァを去年は作れなかったので、今回やっと試してみました。ヴィーガンヴァージョンは植物性の材料だけなのに対し、ニスティシミ・マギリッツァには動物性食品の摂取を禁じるギリシャ正教の断食ルールでは「無脊椎動物なので食べてよい」とされるいかを入れて「モツっぽさ」を出しています。

マギリッツァはそもそもが断食期間を終えて食べるものだから、ベジタリアンやヴィーガンでもない限り、動物性食品が入っていても全く問題はないのですが、ただ単に自分好みのモツなしマギリッツァを追求していたらできあがったものです。


2026.04.11 nistisimi mageiritsa
想像していた以上にモツっぽさがあり満足度が高く、作るのも簡単。しかも、日付が変わる前にフライングで食べても大丈夫なマギリッツァです。


作り方:



こちらのヴィーガン・マギリッツァのレシピの、きのこの代わりにいかを使います。重さは量ってないけど、胴の長さが15cmに満たないくらいの小さないかを今回使いました。これをひとり分あたり1杯程度。内臓などを掃除し、皮は色が出るので気になるなら剥いておきます。

鍋にいかがやっと浸る程度のお湯を沸かし、いかを加えふたをして火を止めてしばらく置きます。いかを取り出し、胴体を細切り、ゲソは短く切ります。
茹で汁はスープに使うので取っておきます。

あとの作り方はヴィーガンマギリッツァとほぼ同じで(きのこ抜きですが、好みで入れても)、水の代わりにいかの茹で汁を加え煮ます。最後、ひよこ豆ピュレやディルを加えるときに、いかも加えてください。


【関連記事】

こちらもあわせてどうぞ。伝統的なマギリッツァについてと、それを作るのは(食べるのも)大変……という話です。

昨日はキリストのエルサレム入城を記念する日、聖枝祭(パームサンデー)でした。

2026.04.05 mezedes
今週は受難週に入り、いよいよ復活祭が近づき準備に慌しくなります。

生神女福音祭に続き、聖枝祭も魚を食べる日ということで、せっかくなので魚料理とニスティシマ(一部シーフードを除き動物性食品を使わない)料理のメゼでランチにしました。

まだ結構大量にある干し鱈は一旦置いておき、今回はあんこうの頬肉です。たまに市場の魚屋さんで見かけて惹かれるのだけど、家族は食べないので、また今度にするか……と見送りがちな食材。

これをメインにした昨日のメニューは、

・あんこう頬肉のサガナキ
・里芋のケフテデス
・里芋のサラダ
・葉にんにくのピクルス


あんこうのサガナキはマスタードソースなど白っぽいものがいいなと思い、シンプルに仕上げてみました。レシピを書いてみたので、お試しくださいね。

野菜は里芋の料理が2品ありますが、急にコロカシ(タロイモ)が必要になった結果です。「特定の食材が必要なときに限って消えてしまう」法則が発動してしまい、私の行動範囲内では見つからず、結局アジア食品店で売ってる里芋を使ったのですが。

2026.03.29 skordamia
葉にんにくのピクルスは、昔、ペロポネソス半島を旅したときに出会ったもの。春に市場に並ぶ葉にんにくを見かけると作りたくなります。


2026.03.29 magoula tiganita
こちらは別の日、行事に関係なく作ったメゼ。
あんこうの頬肉は一食分には多かったので、塩こしょうして小麦粉をまぶしただけのフライも作りました。これにも葉にんにくピクルスが好相性で、シンプルな味つけのフライを引き立てる、丁度いい薬味になりました。



あんこうのサガナキ(ペスカンドリッツァ・サガナキ)

2026.04.05 magoula saganaki

材料:(メゼとして1〜2人分)
あんこう...150g
塩、こしょう
にんにく...小さめ1かけ
青唐辛子...大きめ約10切れ
レモン...スライス2枚
オリーブオイル...大さじ11/2〜2
ディジョンマスタード...小さじ1
コーンスターチ...小さじ1/4
白ワイン...大さじ2
オレガノ...好みで少々

あんこうは頬肉ならそのまま、尾の身なら一口大に切り、塩こしょうをまぶしておく。

にんにくはみじん切り、青唐辛子とレモンもそれぞれ切っておく。ディジョンマスタード、コーンスターチ、白ワインは溶きあわせておく。

小さなフライパン(できればそのまま食卓に出せるもの)にオリーブオイルとにんにくを入れ、弱めの火加減で香りを出す。

少し火を強め、あんこうと唐辛子、レモンを加える。あんこうを両面焼きつけて半分火が通ったら、全体を軽く炒めあわせマスタードと白ワインをあわせたものを加える。

あんこうに火が通りソースにとろみが出るまで煮て(濃すぎるようなら水を少し加える)、味をととのえる。好みでオレガノをひとつまみふりかける。

MEMO:他の白身魚で作ってもいいです。



おうちでギリシャの居酒屋気分が楽しめるメゼ本。
こちらに掲載しているムール貝のサガナキやチーズのサガナキもおすすめです!


冬と春の境い目ぐらいに出回る食材のひとつが、ハネムスカリの球根です。

2026.03.17 volvoi me koukia
春に花が咲く植物なので、本来の旬ではない気がしますが、復活祭前の断食期間に特によく食べられる食材だから2月3月ぐらいに売っているのでしょう。

ギリシャでハネムスカリ球根は、ピクルスにして食べるのが一般的です。動物性食品を断ち、質素な食事を心がける断食期間において、ピクルスは欠かせないもののようで、普段より消費が伸びます。よく売ってるのはミックスピクルス、きゅうり、唐辛子辺りですが、ハネムスカリ球根のピクルスを置いている店も。クレタ島などいくつかの島々や田舎の方だと遭遇率が高そうだけど、アテネでは置いている店がかなり限られそうです。

そういえば、カサラ・デフテラ前に近所の小さなスーパーへ買い物に行った時、「ヴォルヴィ(球根)はある?」と訊いているおばあさんがいました。店の人はハネムスカリ球根自体を知らなかったのか、首をひねっていましたが。

生の球根も、今シーズンは私の行動範囲内では少ししか見かけなくて、3月も半ばになってようやく買うことができました。ピクルスよりも、他の食べ方をするのにはまっていて、気分にまかせていろんな食材との組み合わせや調理法を試しています。


2026.03.17 volvoi me koukia1
まずは、そら豆と煮たもの。この組み合わせは好きで、サラダのようにしてもいいのだけど、今回はフェンネルを加えた塩味の煮込みです。


2026.03.17 volvoi
剥いて水に晒しておいた球根を下茹でなしでオリーブオイルで蒸し焼きにし、そら豆とフェンネル、水、塩を加えやわらかく煮てできあがり(好みでワインビネガー少々を加えても)。そら豆は、若いものだとさやごと使っても美味しいです。


2026.03.12 volvoi me horta
もうひとつは何かホルタ(野草)とあわせたのが食べたいなぁと思い、作ってみました。


2026.03.11poppy
ホルタは今年なぜかよく売っているヒナゲシを使いましたが、他の野草や青菜でも。アクが強いものやシュウ酸が多いものはさっと下茹でするといいです。これもまず球根が少しやわらかくなるまでオリーブオイルで焼いて、青菜とハーブ(今回はカフカリスラ、チャービル、フェンネル)、塩、水を加え、全体がくたっとするまで煮込みます。

敢えて味つけを塩だけにしたのは、私が何にでも胡椒を入れるのを好まないのと、ハネムスカリ球根を調理してると古代に思いを馳せてしまうからです(前にも書いてるけど)。と言っても、古代の食文化にそんなに詳しいわけではなくて、「現代人が食べるような食材に見えない……」と感じるからなんですが。自然とあわせたくなるのも、ギリシャに古くからある食材がしっくりくるような気がします。


【関連記事】


カサラ・デフテラのメニューに使うために茹でた白花豆を、ちょっと取り分けておいて野菜のメゼにしました。

2026.02.25a
ギリシャではギガンデスと呼ばれる白花豆。粒が大きく食べごたえがあるので、フライにしたりも。北ギリシャのプレスペスやカストリアで生産されるギガンテスが有名で、それぞれ原産地名称保護認証、地理的表示保護認証を受けています。

あの辺りの特産品つながりでフロリナペッパー(赤いバナナピーマンのような甘唐辛子)で作ったソースを添えるつもりだったのですが、食材が余り気味だしまた買い足したくないなぁ……と迷っていたところ、「マカロ」はどうだろう?と思いつきました。

マカロと呼ばれる料理は、北マケドニア共和国と北ギリシャのマケドニア地方の両方にあり、にんにくを効かせた味つけが特徴。北マケドニア共和国ではディップソースのようなものですが、北ギリシャ料理のマカロは小麦粉でとろみをつけたソースなので、同じ名前でも結構違った料理になるようです。マカロの味つけや色合いは地方による傾向や個人の好みによりさまざまで、油、小麦粉、にんにくという基本の材料に、ブイヨン、ワインビネガー、トマト(ペーストなど加工品、もしくは生トマト)、パプリカ(マイルドなもの、もしくは辛いもの)などが副材料として加えられることにより、バリエーションが生まれます。

最も一般的には揚げミートボールのソースとして、その他、チキンのソースとして使われることが多いです。ミートボールの場合、揚げ油をそのまま利用するのが本来の作り方のようで、食材を無駄にしない工夫から生まれたのでしょう。


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今回はモダンギリシャ料理のアプローチで豆とあわせるということで、マカロは酸味(ワインビネガー、トマトペースト)・うまみ(トマトペースト)・辛味(ホットパプリカ)・色味(トマトペースト、ホットパプリカ)の4要素を加えたパンチのあるものにしてみました。


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茹で豆を揚げるときの衣にはシンプルに小麦粉をまぶしただけですが、薄く小麦粉をはたいてから、小麦粉を炭酸水で溶いた衣にくぐらせると、もっとパリッとした仕上がりになります。

乾燥ミントを揉んで粉状にしたものと、胡椒、塩少々をボウルにあわせておき、揚げて油を切った豆を加えまぶしつけます。これも思いつきでやってみたもので、ミートボールの味つけを意識したのですが、見た目も味も断然よくなるのでおすすめ。

揚げ油でマカロを作るので、豆が冷めないうちに手早く作業します。鍋に残った油が多すぎたら減らし、底にたまった小麦粉で足りなそうなら衣に使った小麦粉を少し足します。すりおろしたにんにく(完成品写真の量なら、あまり大きくない1片ぐらい)を加え香りが立ったら、トマトペースト、ワインビネガー、パプリカ(辛いのでもマイルドなのでも好みで)を加え水でのばします。とろみが出るまで煮、塩で味をととのえます。器に豆のフライとマカロを好きなように盛りつけてできあがり。


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この日のもう一品は、そら豆とアーティチョークの煮込み。カサラ・デフテラのメニューに加えようかなと、土曜の市場でそら豆を衝動買いしてたのだけど、結局使わず持ち越したのでした。柔らかいさやごとの若いそら豆とアーティチョークとあわせた煮込みは、春を感じられる伝統的なギリシャ料理です。


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