ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: おすすめ食品・食材

ブログネタ
健康食品 に参加中!
elma mintELMAのマスティック入りガムはピロリ菌に効くとされ、日本でも結構知られてるようですが、これのミントもおすすめです。

普通のと蜂蜜風味のがあって、私は蜂蜜の方が好き。これもガムとおなじくらいマスティック効果があるのかわかりませんが、濃い食事をした後なんかに重宝します。

Cypriot carob syrup手作りキャロブシロップ、なかなか満足する出来ではありますが、市販のものと同じなのか気になってしまいました。そうなると止まらない私、お財布の中身は寂しいもののオーガニックショップへ走ってしまいました。コロナキのヴィオロギコス・キクロスでキプロス産のキャロブシロップ(ハルポメロ)を7.85ユーロで購入。

家に帰って早速味比べをしてみました。...が、味を表現するのって難しいなぁと、つくづく思います。何と言ったらいいんでしょう?深いキャラメルのような、少し酸味もある香り。味もそのままで、ちょっと酸味があります。

比較対象の手作りシロップは、2度レシピテストしたうち濃く作った最初のは消費してしまっていました。その為2度目のライトシロップと比べてしまったので、あまり正確な比較とは言えないかもしれません。こちらの方は全体的にもう少し柔らかい感じ。酸味もほとんどありません。手作りシロップ、なかなかいいです!そんな事を言いつつ、自分はキャロブがそれほど好きでもないので、専ら子供に飲ませてますが。

ところでこのキャロブシロップ、キプロスのが有名と書きましたが、あちらではキャロブの収穫を祝うお祭りのようなものもあります。これは「パステリ・フェスティバル」と呼ばれ、アノギラ(Ανόγυρα)という村で毎年行われます。言うまでもなく、この村は有名なキャロブの産地です。その年によって日時が違うのかどうか忘れてしまいましたが、今年は9月17日です。

パステリとは、ギリシャでは普通胡麻のおこしみたいなものを指すようですが、この場合はキャロブシロップをさらに煮詰め、空気を含ませながら練ったキャンディーのことです。これがパステリ・フェスティバルの目玉ですが、他に料理なども出るそうだし、歌やダンスもあって楽しそうです。

楽しそうなので一度参加したいと思いつつ、なかなか重い腰が上がらない私達。今週末か来週には別の場所へ、遅いバカンスにやっと出発予定です。

verjusアグリーダ(αγουρίδα)とはヴェルジュまたはヴェルジュース(verjus、verjuice)、つまり未熟葡萄の汁(※)のことで、ギリシャやヨーロッパ諸国では古くから料理に酸味を加えるために使われていました。

間引いた葡萄を活用する手段でもあり、夏場は丁度レモンが品薄にもなる時期でもあるので、これで代用されていました。しかし近年ほとんど忘れ去られ、そして再び伝統を見直す流行に乗って見直されてきているようです。グルメ食品として、世界各国のワイナリーでも作っているところが多数あります。

その味は、酸味が強くフルーティー。レモンやビネガーと同じように使えますが、それらとはまた違った風味が楽しめます。


unripe grapes

先月の終わりに、義父母宅の葡萄棚から未熟葡萄(品種は不明)を採って来てアグリーダを作ってみました。他の地域ではどうか知りませんが、ミルシニ・ランブラキさんの著書によるとクレタ島でアグリーダに使われる葡萄はエフタキリ(εφτάκιλη)と呼ばれる、9〜10月に熟す大粒の品種だそうです。葡萄の品種や収穫のタイミングによって風味や酸味の度合いは多少違ってくると思いますが、いずれにしても“未熟で酸っぱいけど汁気はある”ぐらいに育ったものがよさそう。

作り方は、まず実を綺麗に洗います。次にフードプロセッサーなどで粗く潰し、ガーゼで漉して搾ります。これをそのまま瓶詰めにする方法もあるようですが、発酵して危険という話も聞くので、酵母を殺す為に加熱殺菌しました。

澱が下に沈むまでしばらく置いてから上澄みだけを瓶詰め、又は長期保存の場合冷凍します。製氷皿で大さじ1ずつ凍らせると使う時に分量の調節もしやすく便利です。

【アグリーダを使ったレシピ】
ブログに掲載した、使い方の例です。レモンと同じように使えるので、お菓子や飲み物にも。蜂蜜と混ぜて水や炭酸水で割っても美味しそうです。

アグリーダのスコルダリァ(ガーリックディップ)
アグリーダ入りメリジャノサラタ(焼きナスディップ)
アグリーダのポン酢醤油風


※アグリーダは主に未熟葡萄で作りますが、すぐりなど、その他の未熟果実でも作られます。

loukoumiトルコ語ではロクム、英語ではターキッシュ・ディライトと呼ばれるものです。砂糖や澱粉(コーンスターチ)を長時間火にかけて練って作られます。仕上げに加える香料やナッツで、いろんなバリエーションがありますが、最もポピュラーなのはローズウォーターで香りを付けたものでしょうか。私のお気に入りもこれです。

ギリシャではシロス島のものが有名で、これは1920年代にトルコから引き上げてきた人々によって伝えられたそうです。

...と、思ってたらギリシャのサイトではちょっと違う説明でした。まずその名前。ギリシャコーヒーをトルココーヒーと呼ぶのが禁句なのと同じく、ルクミの英訳も「グリーク・ディライト」とされています。そして、
トルコではなくヒオス島からの移民によって伝えられたということになっていました。

どちらの説を信じるかはともかく、確かにシロス島のルクミは美味しいです。どこにでも売ってるというわけではないので、たまに他のを買うと、はっきり違いがわかります。

ところでギリシャでは、とろけるように柔らかく煮込まれた肉の食感を表現するのに「ルクミ」という言葉を使います。こちらのお菓子の多くがそうであるように、ルクミもかなり甘いのですが、まったりとした食感は癖になります。

sour cherry夏の果物の中でも、私が毎年楽しみにしてるのはヴィシノ(βύσσινο,βύσινο)。サワーチェリーのことです。ちなみにアメリカンチェリーのようなダークチェリーはケラシ(κεράσι)、日本のさくらんぼに似てるものはペトロケラソ(πετροκέρασο)といいます。ヴィシノは大体6月下旬〜7月頃に出回り、シーズン中は毎週1kgは買って保存食作りをしています。

私が作るのはシロップ煮。ギリシャでは果物、野菜、ナッツなどをシロップで煮たものをグリコ・トゥ・クタリウー (γλυκό του κουταλιού) と呼びます。スプーン・スウィーツという意味で、その名の通りティースプーンで食べます。最近では少なくなりましたが、客をグリカでもてなすのが昔からの習慣です。色とりどりの果物のシロップ煮は宝石のように美しいのですが、蜂蜜のようにとろりとしたシロップに漬かっているので、すご〜く甘いです。


sour cherry spoon sweetsグリカはそのまま食べる他にはヨーグルトやアイスクリームにかけたりします。ヴィシノはカイマキ・アイスクリームにかけるのがポピュラーですが、私達はチョコレートアイスとの組み合わせも好き。特に手作りのシロップ煮だと、香りも酸味も格別です。アイスクリームにかけるにはギリシャの伝統的なグリカ・クタリウーだと甘すぎ・ヘビー過ぎなので、私はかなり軽めのシロップにしています。


続きを読む

↑このページのトップヘ