ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 献立

日本はもう年越しモードかと思いますが、ギリシャはクリスマス当日と翌日が祝日。うちはイベントに関してはかなりあっさりしてるので、25日にちょっとだけクリスマスっぽいものを作りました。

2022.12.25a

【今年のメニュー】
・栗&ソーセージミート入りターキーロールとマルメロのロースト
ギリシャ風ロールキャベツ肉なしヴァージョン
・グレープフルーツとアボカド入りグリーンサラダ
・ギリシャのクリスマスブレッド
クラビエデスとメロマカロナ


ちなみに我が家ではここ2年くらい?週末は土曜が肉で日曜がピッツァと決まってるのですが、今年はクリスマスと年越しが週末なので基本は普段のメニューでいいかな……ということに。クリスマスは比較的何でも食べる長女が喜びそうなメニューにしてみました。

ギリシャでは、このようなお祝い事のときには、とにかく肉料理が大量に出てくることが多いです。
肉料理のオンパレードになる復活祭と比べたら若干おとなしめな気もしますが、お肉のローストなどがどーんと出されます。肉の種類は家庭によって好みが結構違うようで、現代ではターキーのローストも定番。
ロースト以外の肉料理では、地方の伝統料理だったり豚肉の煮込みなども。昔はクリスマス前に豚一頭を捌いていろんな保存食を作ったりするのが一般的だったので、豚肉をクリスマス料理として食べることも多いのです。

我が家に限って言えば、家族全員が食べられる肉が豚肉としっかり火の通った牛肉だけなので、クリスマスの料理は豚肉とセロリの煮込みをよく作ります。特にアヴゴレモノ(卵レモン)ソースで仕上げた白いタイプはクリスマスにぴったり……なんですが、これも夫と次女は食べないから半分はアヴゴレモノなしにする必要が。今年はクリスマスイブが豚肉料理だったので、クリスマス当日は上記メニューといつもの巨大ピッツァにしました。

2022.12.25c
それで、たまにはターキーの料理でも作ってみるかという気になったのだけど、長女と私しか食べないので控えめな量で。もも肉を1本買ってきて骨から外し、クリスマスっぽいターキーロールを作りました。

どういう風にするか考えながら適当に作ったからレシピは作成してないのだけど、自分用覚え書きも兼ねて大まかな作り方を記しておきます。

2022.12.25b


栗&ソーセージミート入りターキーロールとマルメロのロースト

1.ターキーはもも肉を使いましたが、胸肉でもいいです。骨からはずして、巻きやすいよう開いておきます。今回は2週間ほど前に肉の下ごしらえをしたので、塩、こしょう、にんにくすりおろし、オリーブオイルで下味をつけて冷凍してありました。

2.フィリングに使うソーセージミートを前日くらいに作っておきます。豚ひき肉(今回は包丁で叩いた肉を使用)に、塩、こしょう、にんにくすりおろし、粗くすりつぶしたフェンネルシード、セイボリーを加え粘りが出るまで混ぜます。ソーセージは栗やマルメロに合いそうな感じのものなら何でもOKで、刻んだオレンジの皮やポロねぎを加えても。

3.栗は茹でて皮をむいておきます。マルメロはくし切りにし(皮はそのままでいい)、レモン汁を少し加えた水に浸けておきます。オーブンは200℃に予熱します。

4.ターキーは皮目を下にして広げ、ソーセージミートを薄めにのばします。薄く削ったグラヴィエラチーズを散らし(隠し味的なもので、なくてもいい)栗(大きければ半分くらいに割る)を全体にのせて端からしっかり巻いていきます。皮がたるんでいるところがあればととのえて、たこ糸で縛ります。

5.ローストパンに入れ、オリーブオイルをひとたらしして(好みでバターでも)オーブンに入れます。脂が出てくるまで焼いたら、水気を切ったマルメロを加え脂を絡め、ワインを少し加えさらに焼きます。

6.何度か脂をかけながら焼き、ターキーロールの中まで火が通り皮がこんがりしたらできあがり。

7.お好みでソースを作ります。ターキーロールとマルメロは取り出し、冷めないように置いておきます(スイッチを切ったオーブンに入れておくといいです)。ローストパンに残った脂が多すぎたら少し捨て、小麦粉を加え軽く炒めます。ワインかブイヨンまたは水を加えのばし、鍋に漉し入れてとろみがつくまで煮て味をととのえます(バルサミコを少し入れると味が引き締まる)。

8.ターキーロールを食べやすくスライスしてマルメロと一緒に盛りつけ、ソースを添えてできあがり。

※もちろんチキンで作ってもいいです。日本では皮付き骨なしの鶏肉が普通に売ってるから気軽に作れそう。小さめサイズの丸ごと一人分で出してもいいし、そのサイズならオーブン焼きじゃなくフライパンで作っても。


2022.12.25e
盛りつけ例。サラダは先にバタバタと撮影したから完成形ではないです。
フリルレタスとルッコラに、スライスしたアボカド、少しほぐし気味にしたグレープフルーツをのせ、砕いたフェタチーズを散らします。食べる直前にハニーマスタードヴィネグレットを加え和えます。

ロールキャベツはラハノドルマデスやサルマデスと呼ばれ、冬の定番ギリシャ料理。おくるみに包まれたキリストを連想させるとかで、クリスマス料理としても出されることが多いです。米とひき肉のフィリング入りでアヴゴレモノソースで仕上げたものがポピュラーですが、今回は肉なしのプレーンなタイプにしました。アヴゴレモノソースのロールキャベツはレシピ本に掲載していますが、他のバリエーションもブログにいろいろ載せてるので興味のある方は検索してみてください。

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2022.12.25d
長くなってしまったので、今日はここまで。
クリスマスブレッドはレシピを書いたので次回掲載しますね。
今年のクリスマスは過ぎちゃいましたが、いつ食べてもおいしいパンなのでお楽しみに!


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連続でチキンの料理ですが、こちらは先月作ってたもの。シミ島の思い出レシピです。

2022.11.22 chicken with prunes & herbs
毎年夏のシミ島バカンスの時に、土地の様子を見に行ったついでに少しだけセージを摘んでくるという話を先日書きました。




車の中に置いておくとすぐカラカラのドライハーブになるのですが、その香りが呼び起こす記憶のひとつが、村の広場の前にかつてあったレストランのひと皿です。




シミ島の郷土料理というわけではなくて、そのお店の女性シェフのオリジナルだったという料理。
ある年に彼女が亡くなり、そして何年か後にはレストランも閉店してしまったのでもう一度その味を確かめるというのは永遠に叶わなくなったのだけど、シミ島のセージの香りを嗅ぐといつも食べたくなるのがこの料理なのです。


奥のもう一品は、パーボイルドライスと黒目豆のピラフのようなもの。パンじゃなくて、何か米料理と一緒に食べたい気分だったので。
サラッとした食感に仕上がるパーボイルドライスを使ったピラフは、黒目豆を茹でたら結構な確率で作りたくなる我が家の定番。その時によって唐辛子でちょっとピリッとさせたり気分で変えてますが、ハーブは葉セロリを入れるのが好きです。


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10月の終わりの、ある日のメニュー。

2022.10.26a
野菜の料理を中心に、保険のパスティチオも。
たまにしか写真は撮らないけど、次女が偏食なので特定の肉料理やパイなどでない限りは常に別メニューも用意しています。


2022.10.26e
この日は私が作りたい気分だったパイと、根セロリを入れた何かというので考えました。


2022.10.26b
パイを食べたいというよりは、フィロ生地をのばしたかったのかも?フィリングに使えそうなものは……と探して、なすに決定。

なすのパイはかなり前にトラハナ入りのクラストレスパイを載せたことがありますが、今回のはトラハナなしで普通にフィロ生地のパイ。ハーブ類も入れないのが食べたかった。チーズはフェタチーズにあとはグラヴィエラやケファロティリだったかな?羊乳チーズを入れた気がします。


2022.10.26c
グリーンピースの煮込みはトマト味の方が家族の好みだけど、今回はレモン味で。あわせる野菜は根セロリとじゃがいもで、色のトーンを揃えて、味や食感の違いを楽しめるようにしました。にんじんも入れていいけど、落ち着いた色合いに仕上げたかったのです。ディルは少し入れた方がおすすめ。

今回のと少し違いますが、ベーシックなグリーンピースの煮込みのレシピはこちらを参考に。




2022.10.26d
保険のパスティチオは、ペンネと冷凍してあったミートソースで手早く作りました。ベシャメルは小麦粉をバターで炒めない簡単な方法のです。

次女は結局なすのパイも気に入ったようで、よく食べてくれました。煮込みはやっぱり手をつけなかったので、代わりにサラダを追加。



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予定がはっきり決まらなくて、なんだか落ち着かない日。

2022.11.04a
今日は料理らしい料理はするつもりはなかったのだけど、ふと思い立って昼ごはんにズッキーニのパイを焼きました。


2022.11.04b
ズッキーニをすりおろして炒め、冷ましている間に粉を捏ねて生地を作って休ませ……一旦やろうと思うと結構早く作業ができます。


2022.11.04c
フィロ生地は簡単なマケドニキ・スフォリアータ(油脂を塗った生地を重ねてのばすタイプ)にすることも多いですが、最近は一枚一枚のばしたい気分。黙々とフィロをのばしてると、イライラしそうになる気持ちも落ち着いてきます。

オーブンついでのもう一品は、丸ごと焼きなすサラダ。
最近は光熱費も高くなったので、気休めですがオーブンをつける時は他に何か入れられないか探してしまいます。なすは予熱スタートする段階から放り込んでおくといいです。


【関連記事】



先日は、ちょっと用事があって(一応出張・実質遠足)数年ぶりにピリオ山へ行ってきました。

2022.05.09 mezedes1a

日帰りだったので観光する時間はなかったのだけど、食べ物関連は一応目的を果たすことができて満足。持ち帰った食材でいろいろ作っているので、しばらくお付き合いください。


写真のメゼ(おつまみ)いろいろは、チプラディコで食べ切れなかった料理も活用したメニュー。
出張先のピリオで晩ごはんを食べるかヴォロスの街へ下りてきて食べるかちょっと迷ったんですが、久々にチプラディコの気分だったので。チプラディコとはギリシャ版居酒屋のひとつで、ぶどうの蒸留酒「チプロ」を飲みながらおつまみを楽しめるお店。料理はメニューから頼むことも、チプロにあわせておまかせで出してもらうこともできます。


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メニューから選んだ料理もおまかせの料理もかなり量が多かったので、魚のフライとイソギンチャクは半分取り分けておいてお持ち帰りにしました。
イソギンチャクはギリシャではヴォロスのチプラディコでしか見たことがないですが、小麦粉をまぶして揚げて食べられます。私はちょっとアレンジして、唐辛子やこしょうを効かせたスパイシー味にしてみました。


2022.05.09 mezedes3
魚フライはそのままじゃなく、ギリシャ風南蛮漬けのようなサヴォロにしておきました。レストランの揚げ魚は量が多くて持ち帰ることがよくあるんですが、私はサヴォロにリメイクするのがお気に入りなんです。おいしいのはもちろん、ビネガーやローズマリーの効果で傷みにくくなりそうだし。


2022.05.09 mezedes4
野菜系は簡単に、トマトのサラダと出発前に作ってあったファヴァ。トマトのサラダは、ピリオで買ってきたチチラヴラのピクルスと自分で漬けたオリーブをトッピングしました。

チチラヴラはピリオやヴォロスへ行ったらいつも食べるんだけど、独特な風味がチプロにぴったりな木の芽のおつまみです。
今回のは下山途中でさっと寄ったお店で買ったのだけど、食感は柔らかすぎた……でも味はよかったです。

一番手前の料理に触れてませんが、長くなるのでこれはまた次回に。


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