ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

カテゴリ: 自家製食品&海外和食

去年の秋に作った赤唐辛子ペースト。写真を撮ったつもりがなかったので、すでにかなり減ってますが……。

2018.05.21 fermented chili paste

これを作った一番の目的は、ルイジアナ風のホットソースを作ることでした。タバスコ的なホットソースって買うと高いので、自作したいなとずっと思ってたのです。秋のはじめ頃に出回る生の赤唐辛子を待ち、去年ようやく仕込んでみました。

洗ってヘタを取った赤唐辛子をフードプロセッサーでガーッと潰して、2%の塩を加えます。水も入れたかな?覚えてないのですが、水分がある程度含まれる唐辛子なら必要ないかと思います。この保存瓶にひとつ分できたのですが、発酵して膨らむので溢れて大変なことになりましたブクブクしてるうちは、大きな容器に入れておきましょう。

発酵が落ち着いてきてからは冷蔵庫に入れてさらに熟成させます(よく考えたら、常温でもいいはず)。タバスコは確か2年ぐらい熟成させるようですが、発酵唐辛子ペーストが便利すぎて、すでに半分以下に減ってしまいました。

ちょっと唐辛子を入れたいな〜って時に、これがあると本当に便利なんですよ。使い方の幅を狭めるほどの塩気や副材料が入ってないのがいいです。お手軽な使い方としては、パスタや炒め物などに。私の中では「にんにく&しょうがみじん切りの冷凍」と並ぶ便利食材かも。


2018.05.21 fermented chili paste with koji & lemon

この発酵唐辛子ペーストに麹とレモンをあわせて作った、簡易版かんずりのような調味料もヒットです。これは薬味として大活躍!


2018.05.16

かんずり風ので一品。先日、お友達から春菊を頂いたので、こんなおつまみを作ってみました。作ってあった砂肝のコンフィに、かんずり風唐辛子ペーストを加えよく混ぜあわせ、生の春菊を加えざっと和えるだけ。コンフィじゃなくて、炒めるか茹でるかした砂肝でも作れます。


2017.11.25 chili paste

もうひとつの目的は、自家製豆板醤でした。生唐辛子が出回っているタイミングですぐに仕込みたかったのですが、ちょっとやる気が出なかったりいろいろで。そら豆麹を用意できるまでの間、とりあえず唐辛子を保存するためにも発酵唐辛子ペーストを作っていたのです。結局冬になってから仕込んだ豆板醤、小さい瓶の方は解禁して少しずつ使っていますが、やはり自家製はおいしいです。


2018.05.18 hot sauce

本来の目的だったホットソースも。まだ早いですが、ペーストを使い切ってしまわないうちに一度ぐらいは……と簡単に作ってみました。ペーストにビネガーと塩を足してミキサーにかけ、漉して完成。本当はビネガーを加えてからもちょっと熟成させるのでしょうけど、まあいいかと(笑)漉して残った固形分も、もちろん使えるので捨ててはいけません。

こんな感じで、2年の熟成どころか1年も持たないこと確実な発酵唐辛子ペースト。今度の唐辛子シーズンにはもっとたっぷり仕込もうと思います。


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葡萄の若葉の季節。
今週になってようやく買ってきたものの、ギリシャ料理の定番ドルマダキァ(ドルマデス)を作るより先にお寿司にしてしまいました。

2018.05.02 sushi

ここ2年ぐらい、作る機会を逃し続けていたので……かなり久しぶりになります。
お手軽なサーモンをよく使っていたのだけど、やけに高くなってしまったので買う気になれず。ちょっと手間はかかるけど、ギリシャでよく見かける小鯛(ニシキダイ?)を軽く締めて使いました。


2018.05.02 fish

時期やサイズによって変わるけどキロ5ユーロぐらいです。


2018.05.02 sushi3

柿の葉寿司みたいにツルツルの面を内側にしてますが、包み方はドルマデスと同じですね。フレッシュな葉でなく瓶詰めので作ってもいいけど、なんとなくこの時期に作りたい気分です。
木の桶みたいなのがあればなぁ。その方が香りもよさそうだし。


2018.05.02 sushi1

巨大に見えますが、たぶん普通の柿の葉寿司ぐらいです


2018.05.02 sushi2

茹でた葉で巻いた押し寿司も。これは小鯛が全部隠れないよう、葉っぱ1枚を下から包み込むように巻いてあります。

葡萄の葉寿司、いっそ魚じゃないネタでもよさそうですね。
覚えていたら今後の課題にします。


追記:生魚を使う場合は常温で置いておくのは心配なので、しばらく押してから冷蔵してますが、先に酢飯だけを包んで押し数時間涼しい場所に置くという方法を試しました。葉を開いて魚をのせて包み直し、また押して冷蔵という方法だと葉の風味がよく出ておいしかったです。今回は2日続けて作り、2回目は玉子焼きのも作りましたがこれも好評でした。


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今日は生神女福音祭で、ギリシャでは全国的に「干しタラのフライ」を食べている人が多いです。なので私も(毎年代わり映えはしないものの)載せるつもりだったのですが、予定変更してこちらを。

2018.03.24 greek sushi
"Greek" Gunkan-maki with Avocado & Tarama

故郷と今住んでる国の料理の融合と言うと大げさですが、ギリシャ料理で使う食材のみでお寿司を作りたいな〜と思うことがたまにあります。以前にもぶどうの葉やカタクチイワシマリネを使ったものなどご紹介していますが、「アボカドタラマ軍艦」の完全ギリシャ食材版をやってないなと思い出し、昨日はこれを作ってみました。



ギリシャなお寿司 アボカドとタラマの軍艦巻き

材料:
カロリナ米

白バルサミコ酢(好みでレモン汁を混ぜても)
レモンの皮すりおろし
ディル
きゅうりまたはズッキーニ
レモン汁
タラマ
白ワインまたはチプロ(好みで)
オリーブオイル
アボカド
ねぎ

2018.03.24 greek sushi1

カロリナ米は普通に炊いて、塩と白バルサミコ酢で味付けし、ほぼ冷めたらレモンの皮のすりおろしと刻んだディルを加え混ぜる。

きゅうりまたはズッキーニはピーラーで縦に薄くスライスし、レモン汁を絡めてしばらく置いておく。

ボウルにタラマを入れ、白ワインまたはチプロ少々とオリーブオイルを加えのばす。好みでレモン汁を適量加える(苦くなるので、レモン汁を加えるのはオイルの後で)。小さな角切りしたアボカドと小口切りにしたねぎを加えさっくり混ぜる。

シャリを小さく握る。きゅうりまたはズッキーニの汁気をキッチンペーパーで吸い取り、シャリに巻く。アボカドとタラマをこんもりと盛って、ディルを飾る。

MEMO:お酒は生臭み(というほども気になりませんが)を取る隠し味的なものなので、なしでも。シャリを手で小さく握るのはちょっと難しいので、小さな瓶の蓋など使って型押しすると簡単です。


……と、こんな感じですが、いかがでしょう?しっかりとした味なので、お醤油はつけずにどうぞ。

材料はギリシャで使う食材というだけでなく、すべて国産品です。ちなみにバルサミコ酢というのはイタリア食材ですが、似たような酢は元々ギリシャにもありますし、近年は国産バルサミコ酢の生産が盛んになり、種類も豊富になっています。ここはもちろん普通のワインビネガーに置き換えてもいいです。

前のアボカドタラマ軍艦のバリエーションということで同じ組み合わせでやってみましたが、タラマの代わりにエビなど他のシーフードでもいいし、ギリシャでよく食べられる塩漬けやスモークの魚を細かくほぐして使ってもおいしいはず。

お寿司としては海苔で巻いた軍艦巻きの方が好きなのですが、ブッフェの一品としてや前菜にいいかなと思います。


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前回の続き。自家製のアパキはそのままで全部食べてしまいたいのをぐっと我慢して、パスタにも使ってみました。

2017.09.20 pasta1

モダンなクレタ料理レストランで結構よく見かけるのが、スキュフィフタというパスタとアパキの組み合わせです。


2017.11.12 skioufichta

クレタ島の伝統的なパスタのひとつスキュフィフタはカヴァテッリに似たもので、バターやチーズでシンプルに食べるのですが、煮込みなどと合わせるのも好きです。近年は普通のスーパーでも乾燥のスキュフィフタをよく見かけるようになり、レストランで使っているのもこれですが、この形状の乾燥パスタは硬い部分が残りがちなのがちょっと難点。作るのがとても簡単なパスタなので、最近ではもっぱら手作り派です。


2017.09.20 pasta2

まずは、間違いない組み合わせのアパキ&マッシュルーム。味的にはアパキは小さく切ってマッシュルームとともに炒めた方が味の絡みがいいのですが、見た目重視でスライスしたのをソテーしてのせました。


2017.09.20 pasta3

使ったのはチキンのアパキです。マッシュルームとの相性のよさは言うまでもないですね。そして、むっちりとしたパスタ……書いてたらまた食べたくなりました。



2017.11.12 skioufichta me apaki ke kolokytha1

もう1品は、ポークのアパキとバターナッツかぼちゃ。チーズは少し酸味のあるクシノミジスラ(※)を使い、かぼちゃの甘みを引き締めています。


2017.11.12 skioufichta me apaki ke kolokytha2

ハーブも入れてますが、セイボリーかオレガノか……?何だったのか忘れてしまいました。記事は早めに書いておかないとだめですね。

※ミジスラはリコッタチーズに似たフレッシュチーズ。クレタ島のクシノミジスラ(サワーミジスラ)は、発酵による独特の酸味があります。


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すっかり載せそびれていましたが、作るタイミングも逃していたものシリーズ(笑)去年の秋、やっとやる気が出て何度かこれを作っていました。

2017.09.19 chicken apaki
Κοτόπουλο Απάκι

タイトルにあるように、クレタ島の伝統的な保存食です。豚肉のフィレまたはロースなど脂のない部位で作られるスモークミートで、ハーブやワインビネガー(ワインを加える場合も)でマリネした後、香りのよい木やハーブの煙でじっくり燻して作られます。

ギリシャの伝統では冬に豚を〆てさまざまな加工品を作りますが、このような農民の知恵的なものが、現代ではグルメ食品として扱われていて、モダンギリシャ料理でもよく使われています。このアパキもそのひとつで、ひと昔前までは物産展やクレタ食品店などでしか見なかった気がしますが、今はスーパーでも普通に売られています。


2017.09.19 chicken apaki2

そして、伝統的な豚肉を使ったアパキ以外のバリエーションも。「これはチキンで作っても美味しそうだな〜」と考えていたのですが、クレタの人も同じことを考えていたようで、何年か前からウサギやチキンのも見るようになりました。

味付けのさじ加減はもちろん作り手によって変わってくるものの、しっかりしたスモーク風味にハーブの香りやビネガーの酸味で独特な味わい。ラキまたはチクディアと呼ばれるクレタ島の火酒にぴったりのおつまみであるほか、オムレツなど料理に使ってもおいしいです。


2017.09.19 chicken apaki1

まず作ってみたのがチキンヴァージョン。アパキはフィレで作るものなので、鶏の場合は胸肉を骨・皮なしで。これは燻す前の状態です。


2017.09.16 herb salt

ハーブソルトにはシミ島で摘んできたセージやクレタ島のディクタモなども入れました。ちなみにディクタモはハーブティーとして飲むのが普通で、基本的に料理には使わないようですが、モダンギリシャ料理では使われているのをたまに見かけます(料理に入れても存在感はない気がしますが)。


2017.09.24 chicken apaki

そのままで食べるのがおいしいと思うのだけど、レストランでは軽くソテーしたのを出しているところが多いです。ある日のおつまみに作ったこれは、自家製粒マスタードとオレンジで仕上げてみたのだったかな?他にも何か入れた気がするけど……。


2017.11.10 pork apaki
Χοιρινό Απάκι

こちらはポークのアパキ。フィレは高いのでケチってロースかモモ肉(どちらか失念)ですが、その場合も脂のほとんどない部分を細長い形に切って使います。暖炉に吊るして燻せるといいのだけど、無いので簡易スモーカーに網をセットして燻しています。


2017.11.10 apaki pita sandwich

夫が持ち帰ってきたミニピタパンが沢山あったので、サンドイッチにしてみました。焼いたピタパンを開いて、マスタード、アパキ、トマト、スライスオニオン、カイエンペッパー(グラヴィエラチーズも入れてたかも?)。


アパキを使ってパスタも作ったのだけど、長くなるので次回に続きます。


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