ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:おうちごはん

桃がモサモサになってきたら、夏も終わりだなぁと感じます。いまいちな桃はジャムに加工するといいので(おいしい桃だともったいないし)、それも悪くないのですが。

2024.07.28 pasta1
写真は夏の盛りに作ったパスタですが、桃はとてもおいしかったですよ。ギリシャの桃やネクタリンって、甘味も酸味もしっかりしていて好きです。

この夏はとにかく暑かったのであまり料理をする気になれず、パスタやサラダばかり食べていました。特に、比較的茹で時間が短いスパゲッティーニの登場回数が夏場は多くなりがちです。

冷蔵庫や戸棚を覗いてありあわせの材料で作るのが常ですが、日よけでも防ぎきれない西日の時間は冷たいパスタでちょっとでも涼みたい。パックのビーツがあったので、桃と組み合わせた冷製パスタにしました。


ビーツと桃の冷製パスタ

材料:(2人分)
桃...小ぶりのもの1個
レモン汁...スライス2〜4枚分
ビーツ(調理済のもの)...中1個(約160g)
ディル...約5本
玉ねぎ薄切り...少々(約15g)
にんにくすりおろし...少々(好みで隠し味程度に)
ワインビネガーまたはりんご酢...大さじ1/2
塩、こしょう...適量
オリーブオイル...大さじ4
スパゲッティーニ...約160g

桃は湯剥きして皮を除いてから薄切りにする。レモンスライス1〜2枚を絞り、塩少々とオリーブオイル大さじ1、ちぎったディル1本分を加え和える。冷蔵庫でしばらく冷やしておく。

2024.07.28 pasta2
ビーツはグレーターの大きい方の丸穴ですりおろし、大きめのボウルに入れる。残りのディルみじん切りと、玉ねぎ、にんにく、ビネガー、残りのレモン汁、オリーブオイルを加え混ぜ、塩小さじ1/4程度とこしょう適量で味つけする。冷蔵庫でしばらく冷やしておく。

パスタをやっと芯がなくなる程度に茹で、ざるにあけて流水と氷水で手早く冷やす。よく水気を切ってビーツの入ったボウルに加え和える。味見して、塩、こしょうと、必要ならレモン汁やオリーブオイルも足して味をととのえる。器に盛り、桃をのせる。

MEMO:桃なしで作って、スモークにしん(または他のスモークフィッシュ)やケイパーをトッピングしてもいいです。その場合、好みでビーツと一緒にりんごも適量すりおろして加えます。

毎年バカンスシーズンに入ると人が減り、いろんなお店が閉まったりするアテネ。

2024.07.02
街のあちこちに立つ青空市場も7月終わりごろから8月にかけては出店数が減るのですが、ただでさえ規模が小さめなうちの近所の市場は、今年はやけに早い時期から閑散としてきています。

暑い中ちょっと遠い市場へ重い野菜や果物を買いに行くのもしんどいので、特別なものが欲しい場合でない限りなるべく近所で調達していると、いい野菜が常にあるわけではないバカンス先の島で料理をしてる時みたいな気分になります。曲がってたり皮が綺麗じゃなかったりで不恰好なきゅうりや、とても不揃いなモロッコいんげん。日本だったら絶対出回らないだろうなぁ……という野菜たちだけど、味は抜群です。

走りのとうもろこしやオクラはまだちょっと高いので見送って、最低限の夏野菜でこの季節定番の2品にしました。ギリシャではホリアティキ・サラタ(村のサラダ、田舎サラダ)と呼ばれるおなじみギリシャサラダ(グリークサラダ)と、いんげんの煮込み。前回の記事のイェミスタもですが、こういった夏野菜の料理がしみじみおいしいです。

その時々によって材料や作り方を少し変えたりするけれど、夏の間ほぼ毎週食卓に上る料理です。

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明日7月5日金曜早朝放送の、J-WAVE JK RADIO TOKYO UNITEDという番組内のTOKYO CROSSINGというコーナー(06:40から)で、ギリシャのサラダ事情について少しお話しします。
こういう場で話すのがすごく苦手なのでいつもラジオはひっそりと出てるのですが、今回は食べ物の話題ということで、ちょっとお知らせしてみました。

話した内容は番組サイトのアーカイブで読めるそうです。



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夏の料理の代表格と言えるものが、イェミスタ。

2024.06.18 gemista
野菜をくりぬいて米などのフィリングを詰めたスタッフドベジタブルのことで、ひき肉詰めズッキーニの卵レモンソースなど鍋で作るものもありますが、特にポピュラーなトマトやピーマンのイェミスタはオーブンでじっくり焼き上げることにより野菜のうまみが引き立てられます。

猛暑の中でオーブン料理は厳しいものがあるけれど、ギリシャの家庭ではいっぱい作って数日かけて食べます。冷蔵庫から出したそのままのイェミスタは、ギリシャ人が夏の味として思い浮かべるもののひとつでしょう。

イェミスタにはさまざまなバリエーションがあり、大きく分けると肉入りと肉なし。肉なしの方が多く見かけると思います。うちのも肉を入れず米に野菜やハーブをあわせたフィリングを詰めますが、夫の叔母さんが昔よく作っていたひき肉入りのもたまに懐かしくなって作ります。ちなみにいつだったかの狂牛病騒動以降は彼女も肉を入れずに作るようになったのですが、ナッツをたっぷり入れたりという工夫もしていました。

2024.06.18 gemista1
今回のは久しぶりにひき肉入りが食べたくなったのと、使い切ってしまいたいクシノホンドロス(粗びき小麦と発酵乳の保存食)があったので両方入れてみました。クシノホンドロスだけよりも米も入った方が好きなので、叔母さんのを参考に作ったひき肉入りイェミスタにクシノホンドロスも少し足した感じです。


2024.06.18 gemista2
トマトとピーマンにズッキーニ、やる気があればなすなんかも足したいところだけど、簡単にトマトとピーマンだけ。これなら結構すぐに準備できます。

さて、お味は……クシノホンドロスが入っているのに家族は気付かなかったかも?
言われないとわからないかもしれませんが、よく味わって食べると、少しプチプチした食感と発酵山羊乳のうまみが感じられます。


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私がスブラキを買いに行きたいと言ったばかりに、夫がピタを食べたくなったようなので……(ピタは常に食べたいでしょうけど)。

2024.06.20
うちの夫の場合、スブラキ屋に行ってもメインは肉じゃなくピタパン。夫的に大丈夫な肉を出す店以外では、青唐辛子のグリルやオニオンスライスをお供にひたすらピタを食べているのです。今回私が行きたい店はメニューに唐辛子がないので、それなら家で食べた方がいいかなと、昨日は自家製ピタパンと野菜料理の献立にしました。

メインは使ってしまいたいマッシュルームがあったので、カリフラワーとあわせてギロス風にしました。菜食の縛りはないので普通のジャジキを添えましたが、夜に出かける日だったのでにんにく控えめ。夫の好物だけど臭いそうなオニオンスライスもなしで、もう一品は青唐辛子のグリルにワインビネガーをかけたものです。

ギリシャ風の空洞なしのピタパンはブログでも書籍でもレシピを紹介しているものですが、ネットでも作り方を全く見かけなかった、かなり昔にレシピを考えたものです。その頃にスーパーで売ってた商品を参考に作ってますが、ピタパンも年月を経て結構変わってきているような気がします。もちろんメーカーによっての違いもあり、昔と変わらないタイプもあるのですが、スーパーで常温で売られてるのは今では大手のパンメーカーが幅を利かせています。正直言って、これはいまいち。スーパーでも冷凍なら昔ながらのがあったと思いますが。食べ方に関しても、油で焼いたピタを出す店が減ったような?

ギリシャ料理のレシピを長年書いていて、いわゆる「創作料理」と定義される「私が考えたギリシャ料理」も多く生み出しているのですが、そもそも現地で食べられている料理だって定番を除けば誰かの創作料理なのですよね。
日本の方にギリシャ料理を伝える身としては現地の味を軸にしているつもりで、流行や時代によって変わっていくものも注意深く見ていきたいなと思っています。

最後ちょっと話が飛躍した感がありますが、そろそろお腹がすいてきたので早くスブラキを食べに行きたい金曜の午後。皆さまも、よい週末をお過ごしください。


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ベジギロスのレシピです


ギリシャ風ピタパンのレシピです


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娘の試験期間が終わり、いち早く(ほぼ)夏休みに突入。同じタイミングで本格的な暑さがやって来ました。

2024.06.05a
あまり規模の大きくない近所の青空市場では、そろそろ終わりのぶどうの若葉を売っている屋台がひとつだけありました。


2024.06.04 vine leaves
近寄ってよく見たら柔らかそうな葉っぱだったので、まだ作ってなかったハーブライス入りドルマダキァに決定。肉なしドルマデスの一番ベーシックなタイプで缶詰も売られてますが、手作りは格別です。


2024.06.05b
夏季に一番よく食べる青菜はアマランサスですが、立派なふだんそうもまだ売られてたので一束購入。いろんなハーブとフェタチーズをあわせてホルトピタ(青菜パイ)にしました。このタイプのホルトピタも多分シーズン最後ですね。春と初夏の名残を惜しむような献立になりました。


2024.06.05c
ドルマダキァは、自分用にえび入りも少し。ハーブライスのフィリングに粗く刻んだ生のえびを混ぜ込んだだけですが、シーフードの旨味が加わったこちらもおいしかったです。


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