ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:おつまみ

ちょっと前のことになりますが、いつ買ったかわからない干し塩鱈を冷蔵庫から発掘してきました。

2015.04.15 keftedes bakaliarou1
Κεφτέδες Μπακαλιάρου

昔は安くて便利な魚の保存食だった干し塩鱈。現在では決して安くはない食材になりましたが、ギリシャ料理では特にフライにしたものがポピュラーで、レストランでもよく見かける一品です。
他にも煮込み、オーブン焼き、パイなど、干し塩鱈を使ったおいしいギリシャ料理がいろいろ……たまに干し塩鱈が安い時に買っては何に使うか悩みすぎて放置してしまうこともよくあります^^;
塩分高すぎてそうそう傷まないので、ふと思い出した頃に出してこれる嬉しさも、私にとっての干し塩鱈の魅力かも(笑)

今回は、ずっと食べたかった干し塩鱈のケフテデスにしました。
干し塩鱈を丸めて揚げた料理では、ポルトガルのバカリャウのコロッケが有名ですが、ギリシャでも干し塩鱈のケフテデス(ミートボール)やクロケテス(コロッケ)を作ります。
作って食べるのは結構すぐだけど、戻す時間のかかるのが干し塩鱈の料理。何度か水を換えながら、1〜2日かけて程よい塩気に戻すのがポイントです。

干し塩鱈のケフテデスやクロケテスは加熱した身をほぐしてつなぎを混ぜる方法で作る人の方が多い気がしますが、味・食感的には生の身で作る方が好みです。タコで作るフタポドケフテデス(レシピは著書に掲載)も、生のを叩いて作るのが断然おいしい。余った焼き魚の展開料理としてのプサロケフテデス(魚ケフテデス)は、それはそれでいいものですが。


2015.04.15 keftedes bakaliarou3

計量してないので、作り方の説明だけ記しておきます。
戻した干し塩鱈の骨を取り除き、身を細かくします。鱈は身がほぐれやすいので、包丁で適当に刻むだけでOK。他の材料と混ぜてるうちに程よく潰れてなじみます。つなぎに使ったのは、パンと小麦粉と卵。茹でたじゃがいもを入れてもいいですし、卵はなしでも。他には玉ねぎ、胡椒とハーブを入れてたねのできあがり。今回はディルを使いましたが、パセリやフェンネルなども合います。
丸めて小麦粉をまぶし、きつね色になるまで揚げてできあがり。


2015.04.15 keftedes bakaliarou2

揚げたてに、ちょっとレモンを絞って食べると最高♪
シーフード系のケフテデスは夏にとってもおすすめのメゼです。


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どうやらギリシャごはんブログも10周年を迎えたようです(数え方合ってますか?)。

2015.04.23 revithia me kalamari

結構飽きっぽい性格なのですが、遠く離れた家族と料理についてレシピや情報交換し合ったりは常にやっていることなので、その一環であるこのブログも細々と続いています。

ブログを通じていろんな方と出会えたのも、本来人見知りな私にとってはとても貴重なこと。これからも、どうぞよろしくお願いします。

写真は昨日のおつまみ2品、「ひよこ豆といかの煮込み」と「フライパン焼きなすサラダ」です。

家族用にはひよこ豆のサラダと野菜のケフテデス・ヨーグルトソース添えetc.というメニューだったんですが、茹でたひよこ豆で自分用のおつまみも少量作りました。玉ねぎと、ほんの少しだけトマトも入れて煮込み、仕上げにはまだ余ってたカフカリスラ。おいしかったけど、ペーストにしたのが微妙だったのか、やはりこの風味には首をかしげてしまいます^^;


2015.04.23 melitzanosalata

なすのサラダ(メリジャノサラタ)は、基本的に焼きなすの要領で丸ごとグリルで焼いたなすで作りますが、うちのオーブンのグリルが去年壊れてそのままなのでフライパン焼きヴァージョンです。これは長女も大好きなので、2人で半分こ。

作り方は、縦にスライスしたなすをオリーブオイルで焼いて、皿にとってナイフでさいの目切りに(小さく切ったのを素揚げするか炒めてもいいですが)。好みの副材料を加え味つけをしてできあがり。今回のは玉ねぎ、青唐辛子、コリアンダー、にんにくのみじん切り、小さく切ったトマト、塩、胡椒、オリーブオイル、ワインビネガーとレモン汁が入ってます。
似たレシピとして「キクラデス風メリジャノサラタ」以前ご紹介しましたが、そちらの組み合わせでもおいしいです。

キクラデス風メリジャノサラタ


こんな風に、家でおいしい料理をつまみながらワインを飲むのが日々の楽しみですが、やっぱりワインにはギリシャ風のおつまみ(メゼ)がお気に入りです。晩ごはんの支度とか面倒でも、おつまみ系なら何故かささっと作れるんですよね。
もし日本に帰ったら、ギリシャ居酒屋かパイの店をやりたいな〜とか考えてみたり。


2014.04.23 keftedes lahanikon

ちなみにこちらは家族の晩ごはん用の野菜のケフテデス。

単品野菜のケフテデスはズッキーニならコロキソケフテデス、トマトならドマトケフテデス……となりますが、うちではありあわせ野菜のケフテデスもよく作ります。昨日は1本だけ残ってたズッキーニに、にんじん、玉ねぎ、赤パプリカをあわせ、エダムチーズもすりおろして多めに。つなぎと味つけには卵、パン粉、小麦粉、塩、胡椒、オレガノを加えてあります。

いろいろ野菜のケフテデス

これもおつまみにぴったりなのだけど、私の分は残りませんでした。偏食気味な次女が意外にもたくさん食べてくれてよかった^^



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今週からギリシャ正教のサラコスティ(復活祭前の断食期間)が始まりました。
ちゃんと実践している人は、復活祭まで約40日間動物性食品や魚は食べない食事節制を行います。

2015.02.25

うちは普通に肉も食べますが、この時期はサラコスティメニューを取り入れたくなります。
と言っても特別なものではなくて、野菜や果物、豆、穀類、そして血の出ないシーフードを使ったものなら何でもいいのです。魚は駄目だけど魚卵はOKなので、タラモサラタも定番です。

サラコスティの始まりであるカサラ・デフテラ(聖灰月曜日)にはタコや貝なども買ってシーフード料理を楽しむんですが、今年はスキー旅行に行く予定だったのでなし。結局天気が崩れたから旅行は取りやめたものの、シーフードは今度でいいや……という気分になったのでタラモサラタと豆料理だけ作りました。

そこで、タイトルに戻るわけですが。
焼いたなすにタラモサラタをつけて食べるのが個人的にすごく好きなのです。もちろん普通にパンにつけて食べたり、きゅうりやニンジンスティックで食べるのも好きなんですが。

いつもの一人宴会には、上の写真のような感じで食べてます。なすにタラモサラタだけで食べてもいいし、添えてあるトマトや唐辛子ピクルスと一緒にパンにのせて食べるのも乙です。
合間にはタソス島のスルゥベスオリーブ。ラキが進みまくりです。


【関連レシピ】
今回のは白いタラマとパンで作ったタラモサラタですが、日本ではこのレシピが作りやすいかも?(魚入りですけど)
スモークサーモン入りタラモサラタ
ポテトのタラモサラタは本にレシピを載せています。


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今年のカーニバルシーズンは2月はじめから。そろそろ佳境に入るわけですが、子供たちの関心事はなんといっても仮装。昨日招待されていたパーティーにはなんとか間に合ってほっとしているところです^^;

2015.02.14 loukaniko souvlaki1
Λουκάνικο σουβλάκι

カーニバル(アポクリエス)は、ギリシャ正教のイースターを迎えるための関連行事のひとつです。肉や乳製品など特定の食品を摂取しない断食期間が1年に4回ありますが、メガリ・サラコスティと呼ばれる復活祭前の断食期間は最も重要なものです。

徐々に食事節制をしていくのがカーニバルの時期で、まずは思いっきり肉を食べる肉週間の終わりが今日。明日からは肉は食べられませんが、チーズをはじめとした乳製品や卵はOKなので、それらをたっぷり使った料理を食べるのがならわしです。

前置きが長くなりましたが、肉週間のハイライトであるチクノペンプティ(肉を焼く煙の匂いの木曜日)用にポークチョップやソーセージを買ってあったのです。その余ったソーセージで作ったのがこのスブラキ。
ただ単に串に刺して焼いただけなんですが、ちょっと目先が変わって喜ばれます。


2015.02.14 loukaniko souvlaki2

作り方は、見た目のまんまですが……
一口大に切ったソーセージを好みの野菜と交互に串に刺し、ソーセージに火が通りこんがりするまで焼きます。お好みで、マスタードとレモン汁を合わせたものを仕上げに塗って、軽く炙ってできあがり。オレガノをパラッとふりかけ、好みでさらにマスタードやレモンを添えてどうぞ。
仕上げに塗るものは隠し味程度ですが、レモン汁の代わりにオレンジの汁にしたり、ハニーマスタードにしたりしてもおいしいです。

ギリシャではハーブやスパイスの香る粗挽きソーセージがいろいろありますが、日本で売られてるソーセージでもおいしくできると思うので、おうちスブラキのバリエーションにぜひ加えてみてください。


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この料理、何度か写真も撮ってるのですが多分まだ載せてないはず。苦手な方はそっとブラウザを閉じて下さい^^;

2014.11.09 hohlioi boubouristi1
Χοχλιοί μπουμπουριστοί

フランスのエスカルゴはじめ、カタツムリを食用とする国はヨーロッパにいくつかありますが、ギリシャでも結構よく食べられます。特にクレタ島ではかなりの消費量で、オリーブオイルや野草と並び、クレタ人の健康と長寿の秘訣とも言われるヘルシーな食材なんです。

いろいろあるクレタのカタツムリ料理の中でも、私が好きなのが「ホフリィ・ブブリスティ」。料理名はクレタ島の方言で、「うつぶせになったカタツムリ」という意味です。その名の通り、カタツムリを伏せてフライパンに並べるのですが、一番本格的(?)な作り方だと、下茹でなしに生きたまま!殻から顔を出したカタツムリがフライパンの底に敷かれた塩にびっくりして引っ込む時に、自分で味つけしてしまうという仕組みだそうです。
下茹でするにしても生きたまま茹でられてしまうわけだし、どちらにしてもカタツムリにとっては災難ですね。

現地の人でも「そのまま派」と「下茹で派」がいて、作り方はお好みで……といった感じ。初心者にも食べやすいのは、下茹でしてしっかりぬめりを取った方です。今回は、ずっと前に下茹でして冷凍してあったカタツムリがあったので、もう一度軽く茹でてから使いました。

一般的なホフリィ・ブブリスティの味つけはオリーブオイルに塩、ローズマリー、ワインビネガーが基本で、これが一番美味しいと思います。人によってローズマリーは入れなかったり、ワインビネガーじゃなくラキ(グラッパのような蒸留酒)を入れたりするようです。ちなみにニンニクは入れません。味的にはとても合うとは思うのですが、シンプル・イズ・ベスト。


2014.11.09 hohlioi boubouristi2

では、作り方。
カタツムリは下処理(こちらの記事参照)をしたものを用意します。綺麗に洗ってあれば、下茹ではしてもしなくてもOK。ただし、そのままだとぬめりは出ます(茹でてよく洗っても多少はぬめるけど……)。

フライパンに塩を多めに振り、カタツムリを伏せて並べます。この時、生きてれば脱走しようとするカタツムリも居るでしょうが、塩でやられるので無駄な抵抗です。今回はカタツムリに軽く小麦粉をまぶしていますが、これはお好みで。

フライパンを強火にかけ、音がしてきたらオリーブオイルをたっぷり加えます。時々かき混ぜながら、カタツムリに火が通るまで(特に生の場合)5分ほど炒めます。

ローズマリーの小枝を数本加え、香りが立つまで炒めます。ワインビネガーをたっぷり加え、絡めながら手早く炒め煮します。ビネガーが煮詰まって、ほとんどオイルだけの状態になったらできあがり。エスカルゴフォークがなければ、安いフォークの端を少し曲げて使うか、竹串などを使うといいです。

熱いうちに、キンキンに冷やしたラキ(チクディア)と一緒にどうぞ〜♪

※味つけは塩、オリーブオイル、ビネガーともにきつめにする方が美味しいです。

【関連記事】
カタツムリのギリシャ風シチュー(ホフリィ・スティファド)
エスカルゴのオイル漬けと、割り豆バーグ


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