ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:お菓子

フロニャ・ポラ!
西方教会から一週間遅れて、ギリシャ含む東方教会も復活祭を迎えました。

2026.04.11 easter
復活祭、イースター(ギリシャではパスハ)というと日本でも近年まあまあ話題になったりするものの、どのようにお祝いするのか日本人にはあまりピンとこない行事のようです。毎年日付が変わるのでいつかわかりにくいことや、イースターらしい食べ物がわからないというのが主な理由かと思いますが。

ギリシャの伝統的なイースターメニューは結構はっきりとしていて、ラムや仔山羊を焼いたものがメインです。大家族だったり焼く場所があれば丸焼きもポピュラーですが、オーブン焼きだったり、さまざまな地方バリエーションもあります。

うちは家族があまりラムを好まないので、今年はビーフステーキでも焼くことにして、復活祭らしいものはお菓子だけ用意しました。ちょっとしか作りませんよ!と宣言しつつも結局は盛り盛りになったので、しばらく間食はこれです。


2026.04.11 easter1
イースター菓子の定番のふたつが、チュレキという菓子パンと、イースタービスケットです。チュレキはバターなどが入ったリッチな生地のパンで、マスティハやマフレピ(さくらんぼの一種の仁)といったスパイスで香りをつけます。一応我が家の伝統みたいになっているのが、オリジナルのサワーチェリーとチョコのチュレキなんですが、去年はドライサワーチェリーを作らなかったし、市販のドライチェリーも買わなかったので、手元にあったドライクランベリーとチョコを少し入れたものを代わりに作りました。イースターエッグが埋めてある方はプレーンなチュレキ。


2026.04.11 sugar koulourakia
大きなリング型のビスケットと粉砂糖をまぶしてあるのはシミ島の郷土菓子です。粉砂糖をまぶしてあるお菓子は、ギリシャ料理にちょっと詳しい方なら「クラビエデス?」と思うかもしれませんが、それとはまた違ったものです。いつか、小さなシミ島本を作ってレシピを収録しようと思っているんですが、思ってるだけで終わってしまうかも……。


2026.04.11 easter eggs
イースターエッグは着色したゆで卵で、国によっては手描きでペイントしたりいろいろのようですが、ギリシャではキリストの血を象徴する赤い色に染めたものが基本です。

染め方は市販されている専用の染料を使う人が多いけど、私は昔から玉ねぎの皮で染めています。復活祭が近づくと、玉ねぎの皮を捨てずに取っておくのが習慣。作り方は玉ねぎの皮と塩をいっぱい入れて煮るだけで、それほど時間をかけずとも綺麗に染まりますが、こうやって煮倒した卵の味が好きなので、何時間も煮ます。

ナチュラルな赤い染料としては茜もありますが、玉ねぎならいつもキッチンにあるものでコストがかからないし、赤茶色のシックな色合いも気に入っています。模様をつけたい場合、ハーブなどの葉っぱをのせて、ガーゼでぴったり包んで煮るとできます。


2026.04.11 nistisimi mageiritsa
今回作った復活祭らしいものはお菓子だけと書きましたが、自分用にマギリッツァも用意しました。これは別の記事にするので、また次回に。


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フロニャ・ポラ!
田舎へ帰省したりしてる人が多いのか、うちの辺りは静かな復活祭の日曜です。

2025.05.19 vegan mageiritsa
最近の私は、張り切りすぎないのがモットー。家族みんなが好きなお菓子だけはいっぱい作って、料理はほどほどに準備します。昔は友人家族とギリシャの典型的なイースターホリデーを過ごしたりもしてたのだけど、フードファイト状態でなかなかハードなんですよね。

土曜から日曜に日付が変わり、教会から帰ってきて深夜に食べるマギリッツァという羊モツのスープは、長期間に渡る動物性食品の断食を破り肉料理でお祝いするウォームアップのような感じですが、真夜中だというのにマギリッツァだけでなく沢山の肉料理が並ぶことも珍しくありません。

そんな復活祭をちょっと懐かしく思いつつ、自分の中で定番化しつつあるのがヴィーガンマギリッツァです。モツを使った伝統的なマギリッツァは大好きなので何度か作ったこともあるんですが、うちは家族が誰も食べないので、自分だけのために作るのはモツの量的にかなり厳しいのです。日本みたいに少量パックなんてものは存在しないギリシャでは、羊モツはレバー、心臓、肺など繋がった状態で売られてます。ぜひ入れたい腸も、1頭分なので多い。いつだったか日本から妹が来た時に作ったのはなかなか楽しい思い出だけど、ふたりでもやはり持て余してしまいました。

ギリシャで長く暮らすうちに、鶏レバーとアヴゴレモノ(卵レモン)、きのことアヴゴレモノなど、羊モツの入らないマギリッツァをいろいろ試行錯誤した末、これが私なりの完成形かなと思えるのがきのことひよこ豆ピュレのヴィーガンマギリッツァ。

ちなみにマギリッツァは、スープというより煮込みみたいなものやトマト味のものなど地方バリエーションもいろいろあるのだけど、全国的に見られスタンダードとされるのは、モツのほかにレタスやハーブ、米を入れてアヴゴレモノ仕立てにしたタイプです。

また、ギリシャ人でもみんながマギリッツァを好きなわけではなく、モツが苦手な人や菜食主義者もいるので、伝統的でないマギリッツァも定番化しています。

2025.05.19 vegan mageiritsa1
ひよこ豆ピュレをアヴゴレモノの代わりに使ったのは我ながらいいアイデアだなと思ってるのですが、普通においしくヘルシーで、食べごたえもあるのでぜひベジタリアンやヴィーガン以外にも試してもらいたいレシピです。やさしい味と食感で、体調が悪いときの食事にもぴったりですよ。


2025.05.19 easter bread & biscuits
そして、今年のお菓子たち。
これも我が家の定番と呼べるものがほぼできあがっていて、違う種類のチュレキ(甘いパン)やフレッシュチーズのお菓子も作ろうかなと最後まで迷ったのだけど、無理なく作れる範囲にしようと思いとどまりました。なので、今回作ったのはサワーチェリー&チョコのチュレキと、ベーシックなイースタービスケット、シミ島のクルラキァ3種。一緒に並んでるイースターエッグはいつもの玉ねぎの皮でひたすら煮て染めたもので、卵同士をぶつけて勝者を競うゲーム用には市販の赤いイースターエッグも少し買ってます。

チュレキは2個作ったけど、これは真っ先になくなりますね。ビスケットも朝食やおやつにつまんでどんどん減っていきます。

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ドレンチェリーって子供の頃は苦手だったけど、今ではレトロな見た目にキュンとするようになりました。

2024.12.01 panierakia
Πανιεράκια

日本で言うところの「昭和を感じさせるような」レトロ菓子はギリシャでは今でも結構見かけるので、自分の誕生日のケーキやたまのご褒美はそういうのを選びがちです。

今回ご紹介するお菓子は、シミ島のパニェラキァ(パネラキァ、“小さな籠”という意味)。夫の家族のルーツのひとつであるシミ島には郷土菓子が結構いろいろあって、これもそう。秋に作ったジャムの使いみちは何がいいだろうと考えていて思い出しました。くるみのフィリングをジャムを入れて焼いた素朴なタルトです。

2024.12.01 panierakia2
このお菓子は12月のはじめに作ってたのですが、行事やら仕事やらで記事を書きそびれていたら何のジャムだったか忘れてしまいました。やっぱり作ったら早めに記録しないといけませんね。そうそう、季節はずれのぶどうを買ったら美味しくなくてとりあえず適当なジャムにしたのだけど、それに後日やる気とタイミングがあわさった時にマルメロも加え仕上げたのでした。

土台になる生地は、以前載せたパスタ・フローラ(ギリシャでポピュラーなジャムタルト)と同じにしました。ハレのお菓子としてはもっとリッチな配合でもいいのだけど、あまり材料費をかけない気軽さも欲しいので、バターの割合があまり多くないのが自分的には程よいのです。

フィリングのジャムは何でもよくて、マンゴーとかエキゾチックフルーツみたいなのはちょっと違うかな……と思いますが、お好みのものを使って結構です。卵の個数など考慮して作りやすい量でやったら日本の一般的なレシピ分量よりは沢山になってしまったのですが、なかなか美味しいお菓子なのでぜひ作ってみてください。


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北風が運んできた寒気が、そういえば秋の味覚のあれやこれやをまだ食べてなかったな……と思い出させてくれた今週。

2024.11.24 manouri chieesecake
あっという間に旬が過ぎるわけでもないのですが、また忘れないうちにとマルメロをとりあえずひとつだけ買ってきました。

先月ぶどうを買ったのだけど、さすがにこの時期のはそのまま食べるにはいまいちだったので、とりあえず砂糖を少し加えて煮てあったのです(こんな「とりあえず」が多い日常です)。

これにペクチンの多いマルメロを加えジャムにしようという計画をようやく実行したわけですが、マルメロの半分はくし切りにして一緒の鍋に放り込み、よくよく煮てピンクに染まったところで取り分けておきました(※1)。

ジャムはまた後日お菓子に変身させるとして、砂糖煮のマルメロはケーキに。
ピンクのマルメロを焼きこんだケーキが好きでよく作るのですが、少し前にマヌリチーズをつまみ食いしてたらチーズケーキの気分になってたので、この組み合わせでギリシャ風なチーズケーキを焼いてみました。

チーズケーキの祖先のようなお菓子は、古代ギリシャの時代から食べられていたと言われます。現代のギリシャにはあまりチーズケーキのイメージはないかと思いますが、フレッシュチーズを使ったお菓子は各地に見られ、特に小さなチーズタルトのようなお菓子はクレタ島やキクラデス諸島でさまざまなバリエーションがあります。

チーズケーキに一番近いと思われるギリシャのお菓子はシフノス島のメロピタ。蜂蜜パイもしくは蜂蜜ケーキを意味する名前ですが、地元産のフレッシュチーズ(アンソティラ)に蜂蜜や卵など加え焼き上げた素朴なお菓子です。

メロピタは結構な量のフレッシュチーズを使うので、「チーズ+蜂蜜」の組み合わせでチーズケーキに落とし込んだのが今回のレシピです。チーズはアンソティロでもよかったのですが、中部〜北部ギリシャで作られるマヌリチーズ(※2)にしたのは上に書いた理由と、日本でも売っていると聞いたことがあるので。今でも売っているのかはわからないし、あっても高そうですが、一応レシピを記しておきます。


2024.11.24 manouri chieesecake1
メロピタのイメージなので、蜂蜜とシナモンをかけて盛りつけてみました。
ここへさらに刻んだナッツを散らしてもいいし、もちろん何もかけずそのまま食べてもいいです。


※1 マルメロは砂糖を加え加熱すると徐々に色が赤っぽくなってきます。どれぐらい深く色づくかは砂糖の量や加熱時間に比例するようです。

※2 マヌリ(マヌーリ)は、フェタチーズを作ったあとのホエイに羊乳や山羊乳、クリームを足して作られるソフトチーズ。中部〜北部ギリシャで生産され、PDO(原産地呼称保護認定)を受けています。マイルドでミルキーな味わいのマヌリチーズはイタリアのリコッタにも似ていて、デザートチーズとして食べたり、お菓子や料理にも。そのまままたは軽く焼いてサラダのトッピングにするのもポピュラーです。

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パイやペストリー類を作ると生地が余ったりしますが、捨ててしまずに再利用できるとうれしいですよね。

2024.11.18 kserotigana
揚げパイを作った時に余り生地でよくやるのは、クセロティガナというお菓子です。ディプレスと呼ばれるお菓子と同じ感じですが、薄くのばした生地を揚げて蜂蜜シロップに浸したもの。

細長く切った生地(ギザギザカッターで切ってもいいです。今回行方不明で普通に包丁で切りましたが……)を揚げながらくるくる巻いていくとこんな形になります。
サクッと揚げて油を切ったら、蜂蜜をたっぷり回しかけシナモンをふりかけできあがり。蜂蜜入りシロップに浸す方法が一般的だと思いますが、少量なら蜂蜜をそのままかけるのがお手軽です。お好みで刻んだくるみもふりかけるといいです。

これ用に生地を作るならオレンジなどで風味付けしたりもしますが、プレーンな生地でもおいしいお菓子です。

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2024.11.18 kimadopita
もうひとつは別の生地で作ったキマドピタ(ひき肉パイ)。
我が家では毎週日曜日にはピッツァを焼くと決まってるのですが、夫以外は毎週ピッツァを食べたくないので別のものを食べています。でもせっかく生地を作るのだから、多めに仕込んでピタパンやパイにするのが定番。
パイにする場合はバターを少し折り込んで使うことが多く、今回もその方法です。

ひき肉パイのレシピはこれと定まってないのでブログには載せていませんが、そのうち書こう……と、ずっと思ってはいるのです。ギリシャのひき肉パイと言ってもいろいろあるのだけど、やっぱりシンプルな材料と味つけが王道かな?とか、かなり迷いがありまして。

今回のこれは玉ねぎとポロねぎをたっぷり入れ、チーズもあまり主張しない程度に入っています。

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