ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:オリーブ

オリーブのお菓子を11月に載せてましたが、実はあれからもうひとつ作っていました。

2023.12.03 olive cake
あの時少し残ったオリーブグラッセをシンプルなケーキに焼き込んでみたいなと思い、たまに作るオイルケーキに入れてみました。ベースとなるケーキは、以前マルメロ入りでレシピを載せたもののバリエーションです。粉を一部ナッツに置き換えて作るのが好きで、今回オリーブグラッセに合わせたかったのはヘーゼルナッツ。私は基本的にレモン入りのケーキはあまり好まないのだけど、オリーブグラッセ&ヘーゼルナッツの組み合わせにはレモンの香りをアクセントにしたくて、皮のすりおろしを少し加えました。


2023.12.03 olive cake1
パウンドケーキのような焼き上がりのケーキなのですが、ヨーグルトが入る分、油分は控えめな量になっています。普段のおやつに食べるには、こういう重すぎない焼き菓子がいいなぁという感じ。元々はバターの節約で作るようになったケーキなのですが、オリーブオイルの高騰も著しいので、ひまわり油など癖のない植物油とオリーブオイルをお好みの割合で混ぜてもいいです(オリーブオイルの香りが強すぎると感じる方にも、こちらがおすすめ)。


2023.12.03 olive cake process
オリーブグラッセ入りで作る人はあまりいなそうなので再現性が低いですが、ケーキのレシピは一応載せておくので、興味のある方は記事の最後までご覧ください。


2023.12.15 cake tin
我が家に伝わるケーキの型(おばあちゃんか誰かのだけど、ケーキを焼くイメージではないので謎は深まる……)。最近はテフロン加工など味気ない見た目のが多いですが、国産の古い調理器具っていいですよね。


今期のオリーブ仕事の記録は、これで最後です。
猛暑や自然災害の影響か、オリーブは不作だったようで2023年秋冬は市場でフレッシュオリーブをあまり見なかったのですが、今年は豊作となりますように。

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オリーブのスイーツふたたび。前にオリーブグラッセを作った時は敢えてプレーンに仕上げたのだけど、今回はチョココーティングにしてみました。

2023.11.06 olive chocolate
他の記事にも書いたように、今年入手できたオリーブ自体があまり好みの品種じゃなかったのですが、これはなかなかいいかも?


2023.11.03 olive glace1
丸っこいオリーブの場合は何度も煮てしっかりシロップを染みこませていくと、歯応えも残しつつねっとりした仕上がりになったけど、こちらは少しシャクシャクした歯応えです。


2023.11.03 olive glace2
食感の違いは、前回のより甘さを控えめにしたことよりも、たぶん品種によるものでしょう。


2023.11.06 olive chocolate1
種抜きオリーブなのでナッツでも詰めて作ろうと思っていて、作業を進めていくうちに頭の中で形が出来てきました。ただナッツを詰めるんじゃなくて、マジパンのようなタイプのアミグダロタにするとオリーブとの一体感も出てよさそう。フレーバーはみかんと迷ってレモンにしました。アミグダロタフィリングは竹串の尖ってない方を使ってぎゅうぎゅう押し込んで詰めます。


2023.11.06 olive chocolate2
これをチョココーティング。余ったアミグダロタも丸めてチョココーティングし、ボウルに残ったチョコは砕いたビスケットを混ぜて平たくのばして固めたので無駄なしです。


2023.11.06 olive chocolate3
完成当日お友達と会う予定があり、少しおすそ分け(押し付けたとも言う)したかったのでベタつかないようココアをまぶして仕上げました。
シロップをしっかり染み込ませて熱処理もしてるからすぐ傷みはしないけど、保存は冷蔵庫で。冷やした方が、オリーブの果実感とパリッとしたチョコのコントラストが引き立っておいしく食べられます。


2023.11.06 olive chocolate detail
断面はこんな感じ。
作ってから2日後ぐらいの撮影ですが、時間が経ってオリーブのシロップがフィリングに少し染み出ているのでしっとりしています。


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去年のオリーブグラッセの記録です。


オリーブグラッセの展開レシピとしてアイスクリームを作りました。オリーブグラッセなしでアイスクリームだけでもおいしいです。


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南欧の国々で全体的にオリーブが不作だとかいう話はちらほら聞いていて、ここギリシャでもオリーブオイルの値上がりが著しい昨今。

2023.10.25
今年の夏から秋にかけては猛暑に山火事に水害と、農産物への影響が大きそうだな……と心配していたのですが、やはりオリーブも不作なのか、自分で漬ける用のフレッシュオリーブの時期になっても市場でほとんど見かけません。


2023.10.18 olives1
毎年楽しみにしている丸くて小さなグリーンオリーブにはとうとう出会えず、近所の青空市場で見つけて2kg買ってきたのはティアドロップ型のグリーンオリーブでした。この形の大きい粒のはあまり好きではないので避けてるのだけど、小さめだからカラモン種かな?品種の見分けには詳しくないのでよくわかりませんが。

グリーンオリーブは主に新漬けにしてるのですが、ところどころ紫に熟してきているのは水酸化ナトリウムの処理とは相性が悪いので、より分けてペットボトル漬けをひと瓶だけ仕込みました。これはまあそれなりにおいしく漬かりそう。

2023.10.19 olives
そして、新漬けとして仕込んだ方は、味見してみるとやはりいつものほどおいしくない。渋の抜け方にもムラがあっていまいちだったので、そのまま食べるのはやめて全部変り種にアレンジしてしまいましょう。

和風味のお漬物にする分は面倒だから種の入ったままにすることにして(なんせ2kg弱もあるので)、あとはせっせと種抜きしつつ使い道を考えました。

佃煮にでもしようかなと考えて、ふと気が変わってできあがったのが「オリーブ入りの油みそ」。ちょっと久しぶりに自家製味噌を作った話を前の記事で書きましたが、冷凍保存していた古い味噌を使い切ることもできて一石二鳥だなと思いついたのでした。


2023.10.26 onigiri2

早速おにぎりにして味見。

2023.10.26 onigiri

背後に写ってるのは今回仕込んだペットボトル漬け(一部紫がかったグリーンオリーブ)と去年のペットボトル漬けカラマタオリーブ(紫色に熟したオリーブ)です。


オリーブの油みそなので、油もオリーブオイルを使っています。作り方は、粗刻みのオリーブをオリーブオイルで軽く炒め、味噌も加えて炒め、ラキ(ぶどうの蒸留酒)を少々と砂糖または蜂蜜で味をととのえます。少し前に仕込んだ三升漬もあったので、今回はそれを少し加えてピリ辛に仕上げてみました。
……と、たったこれだけの作り方なのですが(計量せず適当に作ったので、分量は味見して調整してください)、普通に漬けたオリーブで作ると塩辛くなってしまうので注意。その場合、オリーブは種抜きしてほぼ塩気がなくなるくらいまで水に浸けて塩抜きしてから使います。

沖縄の油みそは豚肉入りでよく作られますが、このギリシャ風アレンジ版も豚肉入りで作っても。もちろんオリーブだけでも大満足なおいしさです。


【関連記事】

ペットボトル漬けの作り方はこちらの記事に書いています。


自家製オリーブの記録と、それを使った料理はこちらのタグからどうぞ。アジア風のアレンジ多めです。


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ギリシャは今年最初の熱波の真っ只中。夏のはじめは例年より涼しく湿度も高いスタートでしたが、この週末のアテネは40度超えの猛暑になるようです。

2023.05.02 olive oil ice cream
暑いからと冷たいものばかり口にしてるとよくありませんが、ひんやりデザートがたまにあると嬉しいですね。

そういえばあれ載せてなかったよ〜!と思い出した「かつて新漬けだったオリーブ消費の記録」。飛び飛びで書いてきましたが、最終回はオリーブグラッセを入れたアイスクリームです。



※オリーブグラッセの記事。この時のオリーブで作った他の料理も関連記事として最後にまとめてあります。


オリーブオイルアイスクリームをベースにして、オリーブグラッセを混ぜ込んだオリーブ好きのためのアイスクリーム。おいしかったのだけど、ゆるく固まったところに混ぜ込んだオリーブグラッセは「戻ってしまった」感があったので、トッピングとして加えた方がグラッセの独特な食感など楽しめてよかったかなというのが反省点です。

オリーブオイルアイスクリーム自体はリッチだけど爽やかな味わいでとてもおいしいので、レシピを記しておきます。香り付けには隠し味的にバニラじゃなくレモンの皮を使っているのが私的ポイント。レモンはギリシャ料理の柱のひとつであるというのも理由ですが、オリーブオイルの風味を引き立て、洗練された味に仕上がります。


2023.07.06 olive oil ice cream1
お好きな方は、さらに追いオリーブオイルで食べても。ちょっと黒胡椒を挽きかけても大人の味でおいしいと思います。
この夏、ぜひお試しください!


オリーブオイルアイスクリーム

材料:(約800〜900ml分)
卵黄...3個
グラニュー糖...90g
牛乳...200ml
塩...小さじ1/4
レモンの皮すりおろし...1/4〜1/3個分
オリーブオイル...大さじ4
生クリーム...200ml

ボウルに卵黄を入れ、グラニュー糖を加えすぐに泡立て器で白っぽくふわっとするまでよくかき混ぜる。湯気が立ち始めるくらいに温めた牛乳を少しずつ加えさらに混ぜる。

鍋に移し、たえずかき混ぜながらごく弱火で加熱する。80℃くらいになり、少しとろみがついたら火からおろす。鍋底を氷水につけてかき混ぜながら冷ます。

ボウルに漉し入れ、塩、レモンの皮、オリーブオイルを加え混ぜあわせる。ボウルの底を氷水にあてて冷まし、冷蔵庫に入れて冷やす。生クリームを加え混ぜあわせる。

アイスクリームメーカーで凍らせるか、もしくはボウルのまま冷凍庫に入れて何度かかき混ぜながら冷やし固める。密閉容器に移し、冷凍保存する。

MEMO:使用するオリーブオイルは言うまでもなくEXヴァージンですが、ぜひギリシャ産を。
卵黄と牛乳を加熱する時、沸騰させるとボソボソになるので注意。時間はかかりますが、心配なら湯せんにかけて加熱するといいです。アイスクリームメーカーなしで作る場合、生クリームを泡立てて加えるとなめらかに仕上がります。また、かき混ぜるのに使うスプーン(スープ用ぐらいの大きさでしっかりしたものを使ってます)をボウルに突っ込んだ状態で冷凍すると早く冷えます。


オリーブオイル入りラングドシャ

すこし手間はかかりますが、余った卵白でオリーブオイル入りのラングドシャを作ってアイスクリームに添えるとさらにおいしかったのでおすすめ。バターを全部オイルに置き換えないで併用すること、卵白を泡立てることで味も食感も私好みに仕上がりました。オイルの割合など記録するのを忘れてたので、うろ覚えですがざっくり作り方を書いておきます。
普通のラングドシャのレシピはネットでいくらでも見つかると思いますので、詳しいレシピが必要な方はそちらを参考にしてください。

材料:
卵白...アイスクリームを作った残りを使う場合3個分
粉砂糖、薄力粉...それぞれ卵白と同重量
バター、オリーブオイル...あわせて卵白と同重量
塩、レモンの皮すりおろしまたはバニラオイル...各少々

バターは室温に戻しやわらかくしておく。主な材料はそれぞれ卵白と同重量になるよう計量しますが、バターとオリーブオイルは2つあわせてバターと同じ重量にするよう注意。味・食感的にバランスよさそうな、オリーブオイル20%ぐらいで作ったように記憶しています。

バターとオイルをボウルに入れ泡立て器かスプーンでよく混ぜ、粉砂糖、レモンの皮かバニラを加えふわっとするまですり混ぜる。

卵白は別のボウルに入れ、塩ひとつまみ加え泡立て器でメレンゲ状に泡立てる。オーブンは180℃に予熱する。

バターと砂糖の入ったボウルに、泡立てた卵白とふるった薄力粉を2〜3回に分けて交互に加えさっくりと混ぜる。

オーブンシートを敷いた天板にスプーンで落とすか絞り袋に入れて絞り出す。焼くと広がるので間隔を十分にあける。

オーブンに入れ、周りがきつね色に色づき火が通るまで焼く。シートごとラックに取り出し冷ます。

オリーブの記事もまだ終わってませんでした……こちら4品目は甘いものです。

2023.04.28 olive glace
ペロポネソス半島をドライブ中に立ち寄ったお店でカラマタオリーブのグリコ(シロップ煮)の瓶詰めが売られてるのを見かけたことがありますが、あれは石灰水で下処理してあったのだっけ?随分前に聞いてメモしたのがどこかにあるはずなんだけど。

グリーンオリーブで作る場合、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で渋抜き→水に数日晒すというプロセスのあとにシロップ煮にすればいいのだろうけど、今回は新漬けとして薄い塩水に漬けてあったものを使うので、種抜き後に水に浸けました。

とは言え、新漬けの場合は薄い塩味なので、すぐ食べる用ぐらいの薄塩のなら塩抜きしなくても程よい味に仕上がりそう。


2023.04.26 olives
今回は全部種抜きしてからすぐに全部調理しなかったので、後回しにしたシロップ煮用のはとりあえずレモン水に浸けてその日の夜か翌日まで置いてました。


2023.04.27 olives
煮てる段階の写真も残ってるけど、いつ作り始めたのかがあやふや。

シロップ煮そのままのグリコにしてもよかったんだけど、ちょっと気が変わってグラッセにしました。段階的に砂糖を足していき、しっかりとシロップを染み込ませます。


2023.04.28 olive glace1
グラッセと言うと、結晶化した砂糖の衣をまとったもの?ギリシャでは結晶化はさせてなくて艶々タイプをよく見る気がします。今回は少量だし、とりあえずちょっと乾燥させて砂糖をまぶしたのを作ってみました。


2023.04.28 olive glace2
割ってみたところを、クローズアップで。どうですか?この透明感!
オリーブの持ち味を生かしつつも、何かひと味加えたくて、レモンとクローブをほんのり……な感じで作ってみました。

この味つけが大正解で、ちょっと残った塩気も程よいです。
甘いものよりおつまみ系が好きなのでグラッセは少量しか作らなかったのだけど、思ったよりおいしくできてしまったので、もっと作ればよかったかも?次のオリーブシーズンも、大量にグリーンオリーブを仕込むことになりそうです。


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