ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:ギリシャ

去年のバカンス記事、かなり間があいてしまいましたがこれで最後です。

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シミ島で、もうひとつしておきたい“朝の散歩”がありました。

2022.09.05a

最終日の早朝にひとり起き出して、まだ空気がひんやりしているうちに向かったのは、古い風車が並ぶ丘。その先にあるポンディコカストロと呼ばれる史跡に行きたかったのです。

ポンディコカストロについては、たびこふれに書いた記事をご覧ください。



円く石が積まれた墳丘状のポンディコカストロは新石器時代に築かれた古墳ではないかと考えられているようですが、発掘調査はされておらず詳しいことはわかりません。

2022.09.05c
古墳としてはとても小さいし地味な見た目なのだけど、なぜか惹かれるものがありシミ島での私のお気に入りの場所です。何度も行っているのは、うちから近いというのも大きな理由ですが。


2022.09.05b
風車はほとんどが廃墟になっていますが、リノベーションされてホリデーアパートになっているものも。シーズン中はいつも、実のついたウチワサボテンが飾られていてフォトジェニックです。


2022.09.05d
風車の廃墟と民家が並ぶ緩やかな坂道を歩いていき、鉄の門をくぐると辿りつきます。アテネへ戻る前にここからの絶景をしっかり見ておこうかなぐらいの気持ちで行ったら、ぺディ方面ではまだほとんど出てなかった海葱があちこちからニョキニョキと伸びているではありませんか!


2022.09.05e
そういえば、夏の終わりに来たのはいつぶりでしょう?しばらくは8月に島へ来ることが多かったし、今回と丁度同じ時期(9月のはじめ)だった2021年のバカンスではポンディコカストロには来なかったのです。


2022.09.05f
子供たちの夏休み中にしか旅行できないので昔のように観光シーズンの終わる頃のバカンスは無理なんですが、9月はじめのポンディコカストロでは海葱をいっぱい見ることができるとわかって、私的には今回の旅で一番の収穫となりました。


2022.09.05g
一番育ってたのでこれぐらい。9月半ばぐらいだと、花が開いてるのが見られたでしょうね。


2022.09.05h
2022.09.05i
海葱を激写したあとは、ポンディコカストロの横の岩にある洞穴を覗いてみたり、岩に登って360°ぐるっと景色を眺めたり。アギア・マリナ方面への道を歩き出したらどこまでも行けそうな気がしてきたけど、日も高くなってきたのでほどほどにして帰路につくことに。


2022.09.05j
廃墟の石窯。


2022.09.05k
民家の扉の前でくつろいでいた猫。


2022.09.05l
村のパン屋さんを覗いてみたら、教会の聖体礼儀用のパンが焼けたところでした。

家に戻ったらみんな起きてきたところだったので、いつものコーヒーとクルラキァで朝ごはん。その後は、夕方までゆっくりと荷作りや家の片付け。帰りもフェリー泊なので、船に乗り込む前に晩ごはんは済ませておくのですが、港町の店でギロピタを買って食べるのが定番化しています。


2022.09.05m
2022年のシミ島旅行記は、これにて完結。お付き合いくださった読者の皆さまもお疲れさまでした!
散歩動画は追記に載せておきますので、よろしければそちらもご覧ください


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カーニバルシーズンが終わり、復活祭に向けての長い節制の期間「メガリ・サラコスティ」が昨日から始まりました。

2023.02.27a
初日であるカサラ・デフテラ(クリーンマンデー、清浄な月曜日の意味)は、多くの人にとってまだお祭り気分が残っている楽しい日。ギリシャ正教の断食・節食では魚以外のシーフードは食べていいので、それらを使ったご馳走を囲んでにぎやかに過ごします。

また、ピクニックをしたり凧揚げをして遊ぶ風習もあり、野山や海辺へ出かける人も多いです。アテネの中心エリアでは、アクロポリス周辺が毎年かなりの人出となり、ライブ演奏やダンスも催されます。

我が家はというと、私以外はみんなシーフードが苦手。普段あまり食卓に上らないシーフードを食べるチャンス!と、ここぞとばかりに私が張り切るイベントになりがちなのですが、今年はちょっと趣向を変えて、ごくシンプルなメニューにしてみました。

本来、この日は油やお酒も抜きの厳しい節食の日だそうで、たぶん修道院ではそのような食事をされていると思います。シーフードは使えるけど、行事に便乗して値上がってたりもするし、他の日に食べればいいかな……ということでタラマ(塩辛いたらこのような魚卵ペースト)だけ。

最近あらためてギリシャ正教の断食について勉強してたこともあり、油抜きのメニューを考えました。

・ラガナ(ごまをまぶした大きな平焼きパン)
・タラモサラタ
・ファソラーダ(白いんげん豆のスープ)
・ビーツのにんにくビネガー和え
・自家製オリーブ3種
・ルッコラ
・ミックス野菜のピクルス(市販品)
・ごまのハルヴァ(市販品)


まずカサラ・デフテラに欠かせないのが、ラガナという大きくて平たいパンとタラマです。ラガナの由来はユダヤ教で過ぎ越しの祝いに食べられるマッツァと同じで、イスラエル人がエジプトを脱出する時にパンを発酵させる時間がなかったことから、パン種を使わないとされます。マッツァと違いギリシャのラガナについては、少なくとも現代に食べられているものはイーストで発酵させていて普通のパン生地と変わらないのですが、あまり膨らまないよう平たく押さえる成形にその名残があります。

カサラ・デフテラにはどこのパン屋でもラガナが大量に焼かれ飛ぶように売れるものですが、買いに出かけるのも面倒なので私は手作り派。自作すると安上がりなのもいいです。


2023.02.27b
ラガナをちぎってタラモサラタをたっぷりつけて食べるのがとてもおいしいのですが、ここで問題。“油抜き”メニューにすると決めたので、オイルたっぷりのタラモサラタはいいものかというのがちょっと気になってきました。

実は“油抜き”に関してはふたつの解釈があり、オリーブオイルは禁止だけど他の油(ひまわり油、コーン油など)やマーガリンは使えると言う人もいます。それらをふんだんに使っていたら、節制の意味はあまりないような…...。うちのタラモサラタはオリーブオイルよりもニュートラルな味のひまわり油などをいつも使っているので、オリーブオイルのみ禁止という解釈に従えば問題ないのですが。

先に書いた理由から“油抜き”を徹底してみたくなり、タラマはそのままで出すつもりでしたが、ふと「ノンオイルのタラモサラタ」を思いついたので作ってみました。これが我ながらなかなかおいしくできたので、記事最後にレシピを書いておきます。普通のタラモサラタよりカロリーも少しおさえめなので、ぜひお試しください。


2023.02.27c
他のメニューについて。ファソラーダ(白いんげん豆のスープ)は、豆料理全般の中でもカサラ・デフテラによく食べられる定番。夫の友人のお母さんであるポリさんが作っていた、ピリッと辛いノンオイルの豆スープをお手本にしています。

オリーブは小さなグリーンオリーブのペットボトル漬け、ビネガー風味のカラマタオリーブ、塩だけで漬けたブラックオリーブと全て自作。

ビーツは市販の真空パックの茹でビーツを切って、ワインビネガーとにんにくで和えただけ。ピクルスとごまのハルヴァも市販品で、頑張りすぎないというのももうひとつのテーマでした。


【メガリ・サラコスティについて】
ギリシャ正教で一番重要視される行事である復活祭を前に、長い節制と祈りの生活を送る期間。ギリシャ語ではメガリ・サラコスティまたはテッサラコスティ、日本語では大斎(おおものいみ)。
サラコスティという名前の由来は、キリストが荒野で行った40日間の断食にならったもので、元々は復活祭直前の週であるメガリ・エヴゾマダ(受難週間、聖週間)と3月25日の生神女福音祭(この日は魚食が許される)は数えていなかったため40日間とされました。その後メガリ・エヴゾマダとその始まり(一週間は日曜から数えるため)である棕櫚の日曜日(この日も魚食が許される)も含むようになったため実質48日間となります。


2023.02.27d
ノンオイル・タラモサラタ(タラモサラタ・アラドティ)

材料:(約2/3カップ/約140g分)
リーンなパンの白い部分...20g(ひと切れ分)
アーモンド(皮なし)...25g(ひとつかみ)
タラマ...30g(約大さじ2)
玉ねぎ...25g
レモン汁...大さじ1

パンは水に浸けてふやかし、ごく軽く水気を絞る。

すべての材料をフードミルかフードプロセッサーに入れて、クリーミーな状態になるまでよく混ぜる。途中、必要なら水を少量加えて濃度を調整する。

時間があれば冷蔵庫で1〜2時間置いて味をなじませる。

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2023.02.27f
2023.02.27g


MEMO:レストランで出されるひと皿分ぐらいの量ですが、大きなフードプロセッサーだと倍量以上でないと混ぜにくいです。
アーモンドの代わりにカシューナッツを使っても。
フードプロセッサーがない場合、ホールアーモンドの代わりにアーモンドプードルを使い、玉ねぎは細かくすりおろして加えるとすり鉢で作れます。また、アーモンドバターで作ってもいいと思います。
日本のたらこを使う場合は塩気が少ないので、必要なら塩で味をととのえます。


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昨日は久しぶりに嵐が来襲。

2023.01.26 pasta1
ちょっと体調もいまいちだったので、激しい雨風と時折鳴り響く雷の音を聞きながら「これはキッチンだけでなくバスルームの窓も雨漏りするレベルだな......」とか考えつつ(実際してた)、冬眠するようにほぼ一日中寝て過ごしました。写真は、昼にごそごそと起き出して作ったパスタ。

あとでニュースを見たら、アッティカ県では午前中の一番雨が激しかった1〜2時間のあいだに1か月分の降雨量があったとか。アテネの街もあちこちが川や滝のような状態になってました。
ちなみにこれは特にめずらしいことではなく、うちの近所含めちょっと激しい雨が降ると道路が川のようになるのですが、昨日は観光エリアのモナスティラキやプラカも結構酷かったらしいです。


2023.01.26 pasta2
ギリシャというと夏のイメージが強すぎて、悪天候は想像しにくいかもしれません。村上春樹の旅行記「遠い太鼓」に秋のスペッツェス島で嵐に見舞われたときの様子が詳細に描かれているのですが、これが秀逸なので未読の方はぜひ。80年代後半に主にギリシャとイタリアに長期滞在した日々のことを綴るエッセイです。


※本の画像はAmazonアフィリエイトのリンクです。


昔買ったのは実家に置いてあるので去年買い直したんですが、ギリシャで長く暮らした今読み返してみるとまた味わい深いです。なかなか本を読む時間が取れずまだ途中だけど、ギリシャあるあるに溢れてて(テクノロジーの進化とか街並みが変わったとかは抜きにして)今でも当時と全然変わってないのがある意味すごい。
大雨でダメージを受けたところは特に改善もされずに修復されてるようだし、「家が水浸しになって大変だったんだよ!」って両手を振り回しながらまくし立てるように説明するおばあさんもニュース番組でよく見かけます。村上さんご夫妻がスペッツェスで滞在してたサマーハウスはバルコニーへの扉から床に雨水が入ってきて大変だったそうですが、私たちのアテネの自宅もベッドルームの扉や窓を新しいのに付け替えるまでは結構浸水したり強風で半開きになったりしてました。

さて、今回の嵐はそこまで長引かず今朝はドデカニサ諸島などへ移動してる模様。シミ島の家、大丈夫かな......。この冬は全体的にかなりの暖冬だったけど、また寒波が来るようなので、2月は雪が降るかもしれませんね。



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写真のパスタの作り方を一応記しておきます。
ギリシャでにしんというとスモークされたのがよく売っているのですが、丸ごとだと運がよければ数の子入りです。ただし下処理がちょっと面倒なので、フィレにしてあるのはさっと使えて便利。最近はヴォロスのメーカーのパックのスモークにしんフィレが近所のスーパーで売ってて、なんと丸ごとのより安いくらいの値段なのでお気に入りになっています(キロあたりの価格が大体同じなので、フィレとしての値段で考えると多分安い)。


スモークにしんとトマトとアーモンドのパスタ

材料:(2人分)
スモークにしん...フィレ1枚
にんにく...1かけ
トマト...小ぶりの1個
アーモンド...10粒ぐらい(好みで)
オリーブオイル
こしょう、オレガノ
リングイネかスパゲッティ...200gぐらい

スモークにしんは裂くかスライスします。見た目は裂いた方がいいけど、骨が気になるのでその点では切った方がおすすめ。にんにく、トマト(皮は気分でむいてもどちらでも)、アーモンドはそれぞれ適した大きさに刻んでおく。

2023.01.26 pasta3
フライパンにオリーブオイルを入れ、アーモンドを加え炒めます。オリーブオイルはドッと入れるけど、あまり調子に乗らなくてもいいです。にんにくは焦げやすいので、アーモンドがいい感じになってきた時点で加え、香りが立つまで焦がさないよう炒めます。これらを端に寄せてこしょうとオレガノを加え、空いたスペースにトマトを加え一旦火から下ろします。

パスタを茹でます。もちろん上記手順はこの間にやっておいていいです。パスタのお湯を沸かすぐらいから下準備スタートしてできるはず。

アルデンテに茹であがったらパスタを鍋からすくってフライパンに加え、にしんも加えます。茹で汁も必要に応じて加え、火にかけてソースを乳化させるように混ぜます。この時、にしんやトマトに火が通り過ぎない方がいいです。味を見て、必要なら塩やその他加えできあがり。

MEMO:某ウゼリのメニューにあるアーモンドがごろごろ入ったにしんパスタを真似てよく作るのですが、それにトマトを入れたりもうちょっとアレンジしてみたヴァージョンです。
にしんが塩辛いのとパスタの茹で汁が入るので味つけはそれを考慮してください。パスタを茹でる時に加える塩は少し少なめがいいかも。ハーブは生のパセリなどでもいいです。

記事が長くなりすぎるので分けましたが、ぺディ→アギオス・ニコラオスの前に土地の様子も見に行っていました。ちょっと話が前後します。

2022.09.04a

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夫の母方の家族は元々クレタ島の出身。戦争やら何やらでシミ島に移住し、優雅なエジプト生活を経てアテネに来ました。なかなかすごいですが、ギリシャでは結構よく聞く話。特に、一度も働くことなく生きてきた叔母さんは“古き良き時代”のエジプトやアテネをしきりに懐かしがっていました。

シミ島では丘の上に建つ風車や、土地もあちこちに所持していたそう。いろいろあって、サマーハウスとして使っている家以外ほとんどは失われてしまい、残っているのは辛うじて義母が守った小さな土地だけ。


2022.09.04b
ぺディ湾が見えるという以外は取り柄のないその土地の様子を、夫と私たちが毎年見に行っています。


2022.09.04c
見張ってないと誰かが勝手にフェンスで囲ったりするかもしれないというのもありますが、継続することに意義を見出している(財産には全く執着がない)夫に家族が付き合っている形。


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長女がまだ幼児だった頃から歩いている田舎道は、最初の何回かは遠く感じられてちょっと(かなり)うんざりしました。ビーチ行きの軽装で歩いてると枯れ草にひっかかれて痛いし、特に面白みもない道なんですが、昔はあったアーチのようなウチワサボテンがなくなったな〜とか、ちょっとした変化を心にメモしながら進みます。


2022.09.04f
今年の変化。土地へ向かう道の最初の方にあった、羊や山羊が飼われている場所がもぬけの殻になっていました。私たちは年に一度しか来ないから、あんなにベエベエ騒がしかった羊たちが、まるでふっと消滅してしまったように感じられて不思議。


2022.09.04g
草を食べる動物がいないので、生い茂った雑草がそのまま立ち枯れになっていました。


土地はただの空き地なので、着いたら写真を数枚撮って、すぐに引き返します。夫はいつも決まった木からどんぐりを2つ取って子供たち(と言ってももう二人とも大きい…)にひとつずつ渡し、私は野生のセージを少しだけ摘みます。


2022.09.04e
帰り道の風景と、


2011.08.27
こちらは11年前に撮った同じ場所。
植物観察をしながら歩く私は、家族の後ろ姿をよく撮っています。


2022.09.04h
道中見つけた、小さな秋。


夜はイァロスの広場の横のレストランで食べるつもりで行ってみたら、夕方なのに開店準備をしてる気配がありません。近所の人に訊いてみても知らないと言うので、時間つぶしにニンボリオの方まで行ってみました。


2022.09.04i
こちら方面は何年も前にノスビーチの少し先まで行って以来だったのだけど、いつの間にかニンボリオまで道が綺麗に舗装されていて、新しそうなホテルもできていました。


2022.09.04j
イァロスへ戻る途中に海沿いのレストランのメニューをチェックしていると、ホリオのカストロ(城塞)の教会から花火が揚がりました。一年前のほぼ同じ日には、パンデリスのレストランで食事を終えて帰ろうとした時にこちら側の岸にある教会から花火が揚がったんでしたっけ。あの時は結婚式か何かだったようだけど。


2022.09.04k
もう一度広場に戻っても目的のお店は閉まったままだったので、その近くのネライダというタベルナで夕食。スペシャリテのメニューからグレープフルーツのソースやファヴァのピュレを添えたタコの料理を頼んだら、想像してたのとはちょっと違う感じのが出てきました。ミートボール風じゃない揚げタコ、ギリシャで出会ったのは初めてかも?タコ自体悪くはなかったけど、付け合せとの相性を考えると煮るか焼くかした方がいいような……。ここはごくシンプルなメニューを頼む方がおすすめです。


超ショートな動画
ホリオのカストロから花火が打ち上げられる様子です。


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比較的長く島に滞在する時は1日置きにビーチへ行くのだけど(毎日だと洗濯が大変なので)、ほんの3泊だったので2日続けてビーチ。

2022.09.04 pedi to agios.nikolaos1
マラスゥンダの次ぐらいによく行っている、アギオス・ニコラオスです。
ここは車もボートも使いたくない方でも行きやすいですよ。

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シミ島の玄関となる港町(イァロス)から離れたビーチは大体どこもタクシーボートでアクセス可能ですが、まあまあコストがかかるので、できるだけ安く行きたい方も多いでしょう。
港から離れた場所の方が海がきれいで静かだったりするので、時間に余裕があるならちょっと足をのばしてみるのがおすすめです。今回ご紹介するアギオス・ニコラオスも落ち着いた雰囲気で、またこちらは比較的遠浅な小石混じりの砂浜なので子連れにも最適。



健脚の方は、イァロスから徒歩で行ってみてはいかが?マップでルートを見てみると、50分ぐらいで到着するようですよ。

イァロス〜ぺディ間はバスも通っているので、ボートを使わずに一番楽に行こうと思えば、ぺディまでバスで行くと徒歩20分ぐらいでアギオス・ニコラオスに着きます。ぺディの端っこから海を見下ろすルートを歩いて行きますが、アギオス・ニコラオス手前の岩がちなところだけちょっと注意が必要。全体的になだらかな道なので、うちは子供が小さい頃から徒歩で行っています。

イァロスからのバスは、「風車跡が並ぶ場所」、「ホリオ(村)の下のキオスク前」、「ぺディ」に停車するので、見たい場所があればそこで降りてゆっくり散策するのも楽しい。イァロスからホリオ方面へ来る時は上り道だけがちょっとしんどく、あとは下り道と平らな道が続きます。風車のところで降りてそこから見渡せる絶景を楽しんだり、ぺディまでのんびり歩くのもいいものです。見どころというほどでもないですが、ぱっとしない小さな発電所の建物があったり、教会や民家が点在するのを眺めつつ歩くのが好き。


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ぺディの写真は今年はあまり撮らなかったので、一部去年のも織り交ぜて。ここのビーチでは私たちは泳がないんですが、とても穏やかな湾で子供やお年寄りにも人気のよう。小さな集落ですが、ホテルや飲食店が何軒かあります。ぺディはイァロスのパッと目を惹く風景とはまた違い、なんとなくノスタルジックでひなびた空気感が漂う場所です。


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ペンキ塗りたてできれいに保たれているおうちも素敵だけど、こういう色褪せた感じがとても好き。勝手に生えてるっぽいいちじくの木との組み合わせにキュンとします。


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同じようなポーズで気持ちよさそうに寝てた猫たち。人間のきょうだいもよくこんな風にシンクロしてますよね。


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ぺディの集落を出た辺り。

以前も何度か書いていますが、ホリオからの道はぺディ湾のほぼ真ん中に出ます。向かって右手に進むとアギオス・ニコラオス、左手に進むとアギア・マリナ。アギオス・ニコラオスの方が少し距離が短く、道も歩きやすいです。


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海沿いの道を歩いていきます。辺りに自生するハーブが海風に乗って時折香り、とても気持ちがいいです。


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午後6時前でしたが、まだ眩しい紺碧の海。


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軽く歩いて、ちょっと泳ぐのに丁度いい時間帯です。


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ここはパラソルとサンベッドが有料ですが、私たちはそんなにゆっくりしないので教会の前辺りに荷物を置いて泳ぎに行きます。


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アギオス・ニコラオス教会の門の横に描かれてた古いタイプの国旗は去年来た時に見たら塗り潰されてました(写真は今年の。塗り方が甘くてうっすらと国旗が透けて見えます)。写真を見返してみると、国旗のイラストは2020年まではあったよう。


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岩山のてっぺんに建てられた十字架も同じ時に白く塗られたようで、2020年の時点では青い色でした。


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7時頃になり、日が暮れてきたのでそろそろ帰ります。
この辺りでは山羊を見かけないなと思ってたんですが、写真の左上に1頭写っているのに気付きました。


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地味だけど、なぜか惹かれる海葱。バカンスの時期的に、満開のところを見る機会がなくて残念に思いながらいつも写真を撮ってしまいます。今回の旅では特にいっぱい撮ったので、お付き合いください。


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山の向こうに沈みゆく太陽に照らされたぺディの風景。


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あたたかなオレンジの光に包まれて、穏やかな夕暮れのひととき。

ぺディで食事をしてもよかったけど、また車に乗り込んでイァロス方面へ向かいます。来る前に立ち寄った土地で摘んできたセージを車内に置いてあったので、とてもいい香り。



よかったらショート動画もあわせてご覧ください
内容は、バスが通る道を風車の手前まで上るところ→ビーチへ向かう前にちょっと別のところへ(今回入れるつもりだったけど長くなりすぎるので次回に)→ぺディから歩いてアギオス・ニコラオスに到着するまで。



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