ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:クレタ島料理

この料理、何度か写真も撮ってるのですが多分まだ載せてないはず。苦手な方はそっとブラウザを閉じて下さい^^;

2014.11.09 hohlioi boubouristi1
Χοχλιοί μπουμπουριστοί

フランスのエスカルゴはじめ、カタツムリを食用とする国はヨーロッパにいくつかありますが、ギリシャでも結構よく食べられます。特にクレタ島ではかなりの消費量で、オリーブオイルや野草と並び、クレタ人の健康と長寿の秘訣とも言われるヘルシーな食材なんです。

いろいろあるクレタのカタツムリ料理の中でも、私が好きなのが「ホフリィ・ブブリスティ」。料理名はクレタ島の方言で、「うつぶせになったカタツムリ」という意味です。その名の通り、カタツムリを伏せてフライパンに並べるのですが、一番本格的(?)な作り方だと、下茹でなしに生きたまま!殻から顔を出したカタツムリがフライパンの底に敷かれた塩にびっくりして引っ込む時に、自分で味つけしてしまうという仕組みだそうです。
下茹でするにしても生きたまま茹でられてしまうわけだし、どちらにしてもカタツムリにとっては災難ですね。

現地の人でも「そのまま派」と「下茹で派」がいて、作り方はお好みで……といった感じ。初心者にも食べやすいのは、下茹でしてしっかりぬめりを取った方です。今回は、ずっと前に下茹でして冷凍してあったカタツムリがあったので、もう一度軽く茹でてから使いました。

一般的なホフリィ・ブブリスティの味つけはオリーブオイルに塩、ローズマリー、ワインビネガーが基本で、これが一番美味しいと思います。人によってローズマリーは入れなかったり、ワインビネガーじゃなくラキ(グラッパのような蒸留酒)を入れたりするようです。ちなみにニンニクは入れません。味的にはとても合うとは思うのですが、シンプル・イズ・ベスト。


2014.11.09 hohlioi boubouristi2

では、作り方。
カタツムリは下処理(こちらの記事参照)をしたものを用意します。綺麗に洗ってあれば、下茹ではしてもしなくてもOK。ただし、そのままだとぬめりは出ます(茹でてよく洗っても多少はぬめるけど……)。

フライパンに塩を多めに振り、カタツムリを伏せて並べます。この時、生きてれば脱走しようとするカタツムリも居るでしょうが、塩でやられるので無駄な抵抗です。今回はカタツムリに軽く小麦粉をまぶしていますが、これはお好みで。

フライパンを強火にかけ、音がしてきたらオリーブオイルをたっぷり加えます。時々かき混ぜながら、カタツムリに火が通るまで(特に生の場合)5分ほど炒めます。

ローズマリーの小枝を数本加え、香りが立つまで炒めます。ワインビネガーをたっぷり加え、絡めながら手早く炒め煮します。ビネガーが煮詰まって、ほとんどオイルだけの状態になったらできあがり。エスカルゴフォークがなければ、安いフォークの端を少し曲げて使うか、竹串などを使うといいです。

熱いうちに、キンキンに冷やしたラキ(チクディア)と一緒にどうぞ〜♪

※味つけは塩、オリーブオイル、ビネガーともにきつめにする方が美味しいです。

【関連記事】
カタツムリのギリシャ風シチュー(ホフリィ・スティファド)
エスカルゴのオイル漬けと、割り豆バーグ


ギリシャごはん普及活動に、ご協力お願いします
人気blogランキングへ
にほんブログ村 料理ブログ 各国料理(レシピ)へ

記事タイトル、「エスカルゴのギリシャ風シチュー」とした方が美味しそうに見えると思うのですが、「カタツムリはカタツムリ」〜ってことで……苦手な方はタイトル見ただけで避けて頂けるかと^^;
ちなみに私の家族はタコもカタツムリもビジュアルからしてダメなので、先週の土曜日、みんながパーティーに出かけている間のひとり酒盛りでした。

2014.01.25 snail stifado
Χοχλιοί στιφάδο

カタツムリ(エスカルゴ)はギリシャでも結構よく食べられますが、特にクレタ島で好まれる食材で、調理法もかなりバリエーションに富んでいます。
私の一番のお気に入りは、ローズマリー&ビネガー風味。去年だったかに写真は撮っていたものの、載せそびれてしまったので、またいつか気が向いたらアップしようかと思います。

全国的に一番ポピュラーなカタツムリ料理はトマト煮でしょうか。これはタベルナのメニューでもたまに見かけます。

今回作ったスティファドも、美味しいカタツムリ料理のひとつです。
たっぷりの玉ねぎを入れて煮込むスティファドは、ウサギや牛肉で作るのが最も一般的ですが、以前ご紹介したタコやカタツムリで作るのもおすすめ。タコやカタツムリはギリシャでは精進料理とみなされるので、断食期間中にもOKなメニューです。


2014.01.25 snail stifado2

カタツムリを使う場合は下処理に少し手間がかかるのですが、それさえやってしまえばあとは簡単。

カタツムリは、ちゃんと生きているものを使用。もしくは瓶詰めなどの剥き身でもOKです。生カタツムリの場合、すぐに調理できる状態(※)か、お店の人に聞くといいです。

殻の口のところが膜で閉じている場合はぺティナイフで取り除きます。ここで生存確認。水を適量張ったボウルか洗面器にカタツムリを入れ、蓋をして(←重要!)置いておきます。30分もすれば生きているカタツムリは這い出してくるので使って大丈夫。そうでないカタツムリはつついてみたりして生きているか確認しましょう。
殻をこすってよく洗い、5分ほど下茹でしてから流水でぬめりをよく洗い流します。殻の尖ってる部分を割るか切り落としておくと食べる時に身が取り出しやすいですが、面倒ならそのままでもOK。

玉ねぎはくし切りにして鍋に入れ、オリーブオイルをたっぷり回しかけます。中火で炒め、しんなりしたらトマトペーストと好みのスパイス(今回はクミンですが、シナモンやクローブでも、無しでもいいです)を加えオイルになじむまで炒めます。すりおろしトマトも加え少し炒め、カタツムリを加え軽く炒めます。

白ワインをジャッと入れ、アルコールが飛んだら水をひたひたに加え、塩とベイリーフを加え蓋をして強めの弱火で煮込みます。
玉ねぎがトロトロになり、汁気が少なくなったらできあがり。塩、胡椒で味をととのえますが、甘味が足りなければ砂糖を、味が締まらない感じならワインビネガーを加えるといいです。

※野生のカタツムリは捕ってきてからすぐに調理はできず、綺麗なエサを与えたり絶食させたりしてお腹の中のものを出させる必要があるのですが、養殖だとこのプロセスなしですぐに調理できる状態にされていることが多いようです。


ギリシャごはん普及活動に、ご協力お願いします
人気blogランキングへ
にほんブログ村 料理ブログ 各国料理(レシピ)へ

↑このページのトップヘ