ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:ニスティシマ

ギリシャはイースターマンデーで祝日。
なんだかんだ今年も忙しかったのでぐったりしてますが、日が開かないうちに復活祭関連のレシピを載せておきます。

2026.04.11 magiritsa nistisimi
料理は定番のラムをスルーして(少しだけ用意しようか、最後まで迷ったけど)適当にステーキなどで済ませてしまったのだけど、マギリッツァは食べておきたい私。でも本格的なモツを使ったタイプはとっくに諦めていて、数年前に考えたヴィーガンマギリッツァが今までのところ一番気に入っていました。

その後に思いついていたニスティシミ・マギリッツァを去年は作れなかったので、今回やっと試してみました。ヴィーガンヴァージョンは植物性の材料だけなのに対し、ニスティシミ・マギリッツァには動物性食品の摂取を禁じるギリシャ正教の断食ルールでは「無脊椎動物なので食べてよい」とされるいかを入れて「モツっぽさ」を出しています。

マギリッツァはそもそもが断食期間を終えて食べるものだから、ベジタリアンやヴィーガンでもない限り、動物性食品が入っていても全く問題はないのですが、ただ単に自分好みのモツなしマギリッツァを追求していたらできあがったものです。


2026.04.11 nistisimi mageiritsa
想像していた以上にモツっぽさがあり満足度が高く、作るのも簡単。しかも、日付が変わる前にフライングで食べても大丈夫なマギリッツァです。


作り方:



こちらのヴィーガン・マギリッツァのレシピの、きのこの代わりにいかを使います。重さは量ってないけど、胴の長さが15cmに満たないくらいの小さないかを今回使いました。これをひとり分あたり1杯程度。内臓などを掃除し、皮は色が出るので気になるなら剥いておきます。

鍋にいかがやっと浸る程度のお湯を沸かし、いかを加えふたをして火を止めてしばらく置きます。いかを取り出し、胴体を細切り、ゲソは短く切ります。
茹で汁はスープに使うので取っておきます。

あとの作り方はヴィーガンマギリッツァとほぼ同じで(きのこ抜きですが、好みで入れても)、水の代わりにいかの茹で汁を加え煮ます。最後、ひよこ豆ピュレやディルを加えるときに、いかも加えてください。


【関連記事】

こちらもあわせてどうぞ。伝統的なマギリッツァについてと、それを作るのは(食べるのも)大変……という話です。

早いもので、もう聖大木曜日。

2026.04.08 fasolia me lahano toursi
大斎の長い期間中ずっと動物性食品の断食をしなくとも、今週は少なくとも肉は避けるという人が多いです。そういえばこの時期に食べるつもりで仕込んであった発酵キャベツがまだ少し残っていたので、昨日はニスティシマ(動物性食品を含まない)の煮込みを作りました。

バルカン半島らしい食文化も見られる北ギリシャでは、発酵キャベツを冬の保存食として作ります。ザワークラウトのような刻み漬けではなく丸ごと漬けるのが一般的で、ロールキャベツもこれで作るのがバルカン風ですが、大きいまま漬けるのは場所を取るのが難点。冬のあいだ1回ぐらいは発酵キャベツのロールキャベツが食べたいなと思って丸ごと漬けるのですが、他の用途の場合は粗刻みにして漬けています。

豆と発酵キャベツの煮込みはトラキア地方の郷土料理で、去年の大斎中にレシピを載せたものです。普通は白いんげん豆を使うようですが、今回はうずら豆が食べたい気分だったので、それを使いました。

味つけも以前のレシピに書いた超シンプルなものから少し変えて、控えめな量のトマトペーストを加えました。これは出汁的な役割で、トマト味にはしない程度にするのが好きです。


2026.04.08 fasolia me lahano toursi1
この煮込みを作っているときに米も炊いていたので、鍋底にくっついたごはんを利用して、米入りのも作ってみました。米を炊いた鍋に煮込みを適量加え、ごはん粒が少しほどけるまで煮たらできあがり。週末からちょっと体調がいまいちだったので、おじやっぽい米入りの煮込みが沁みるおいしさでした


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色合いこそ地味めだけど、春を感じられる料理のひとつがこの煮込みです。

2025.04.11 aginarokoukia
冬のおわりの寒さが厳しい頃から、市場に並びだすアーティチョークとそら豆。どちらも初夏まで出回っているので長く楽しめますが、若いそら豆が食べられるのは限られた期間だけです。

走りの、指くらいの太さのものはとてもしなやか。中の豆はとても小さく、むいて食べるのには適さないので、さやごと煮たり揚げたりする料理に使います。

定番の組み合わせのアーティチョークとそら豆の煮込みには、もうちょっと大きくなって中の豆の存在感も増したものがいい。今年はもう時期を逃してしまったかなと思っていたところ、滑り込みで作ることができました。

そら豆はさやの手触りがベルベットを思わせる感じなら、ちょっと育ち気味に見えてもまだ大丈夫。両端の筋が硬くなってしまったものは丁寧に筋取りして、豆のふくらみのある部分を避けて食べやすい長さに切ります。さやがつるっとした感じになってしまったらもう硬いので、むいて中の豆を皮ごと使います。

日本では若いそら豆はあまり売ってないかもしれませんが、さやまで食べられるほどのは無理でも、まだ黒い筋が出てない皮ごと食べられるものに出会ったら、ギリシャの煮込みにしてみようかな......と、思い出してもらえるとうれしいです。

2025.04.11 aginarokoukia1
アーティーチョークも日本では入手が困難だったり値段が高かったりしますが、そら豆だけで作ったり、アーティチョークの代わりにじゃがいもを入れてもおいしいですよ。

レシピは以前載せたので、下記リンクからご覧ください。
今回ハーブはフェンネルを使いました。

【関連レシピ】



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昨日はカサリ・デフテラといって、復活祭までの長い断食期間(大斎)のはじまりの日でした。

2025.03.03a
宗教的にも重要なこの日は祝日で、家族で集まって断食メニューの食卓を囲んだり、ピクニックや凧揚げに出かけたりします。
子供たちが小さかった頃は私たちも凧揚げに行ったりしたのですが(一度もうまく揚がらなかったけど)、最近は行事食だけ楽しんでいます。

ギリシャの断食メニューは植物性のものに加え、タコ、イカ、エビ、貝に魚卵といったシーフードは食べてもいいことになっています。
なので祝日である初日はちょっと高価なシーフードを使ったごちそうをいっぱい食べたりするのが一般的。うちは家族がシーフードを食べず普段はあまりそういう料理を作らないから、ここぞとばかりに私が好きなシーフード料理を楽しむ日でした。
ここ数年は、それほど張り切らなくてもいいかな......という気分になったのと、断食の本来の目的が忘れられてるよね(そもそも私はキリスト教徒じゃないけど)という考えから、比較的質素なメニューにしています。

カサリ・デフテラの行事食として挙げられるのは、ラガナという平たいパン、たらこのような魚卵ペーストのタラマ、あとは豆スープやオリーブにピクルス類。そして、ごまペーストのサクサク食感ヌガーみたいなハルヴァなど。
今年のメニューも大体このあたりを軸に、豆料理は白花豆のレモンマスタード風味煮込みにするなど、今食べたい気分のものを選んでみました。

・自家製ラガナ
・ノンオイル・タラモサラタ
・白花豆のレモンマスタード風味煮込み
・ムール貝の炒めマリネ
・ハネムスカリ球根のロースト
・ルッコラ、クレタ島の小粒ブラックオリーブ塩漬け
・市販のごまハルヴァ



2025.03.03b
パン好きな夫はラガナを楽しみにしてるので、今回も大きな天板いっぱいにどーんと。これはいつも適当に作ってるからレシピはないですが、ただの平たいパンです。

ギリシャの断食期間に食べる料理については以前noteに記事を書いたので、興味のある方はご覧ください。
レシピも関連記事にまとめてあるので、こちらもあわせてどうぞ。


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ムール貝のレシピは3月12日発売の新刊「おうちでギリシャ居酒屋」に掲載しているものです。アテネの居酒屋で食べたものをヒントに結構前から作ってたのでブログにちょこちょこ登場してたはずですが、出版にあたりレシピ化してみました。
冷凍のムール貝むき身で作れる、お手軽な一品です。日本だと牡蠣の方がよく売ってそうなので、牡蠣のむき身で作ってもいいかもしれませんね。


※スモークサーモン入りタラモサラタ、キクラデス風焼きなすサラダ、フェタムースなど、ディップ類もいろいろ掲載しています。


【関連記事】







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出かける用事や仕事などでちょっと慌しかった週の、ありあわせ野菜料理。

2025.01.30a
乾燥豆の料理や煮込み料理は、世間一般ではどちらかというと「手間がかかる料理」に分類されるようです。
確かにどちらも調理に時間はかかるし、外で働いてる人が帰宅後すぐに用意できるものではないですが、作業時間自体は短いので、私にとっては楽な料理です。夜寝る前や隙間時間に、ちょこっと仕込みをしたりというのが苦にならない性格というのもあるでしょうね。

作るものが思い浮かばなかったので、豆があればそれなりにボリュームのある料理が作れるな……と、乾燥ひよこ豆を水に浸けたのが月曜の夜。
火曜の午前中にでも圧力鍋で茹でるつもりが、買い物、料理、仕事などで朝から夜までバタバタしていたら、結局丸一日ぐらい経ってしまいました(夏場は発酵しやすいので、あまり長く置く場合は冷蔵庫へ移した方がいいです)。

火曜の夜に茹でたひよこ豆は、半分をサラダにしました。刻んだ玉ねぎとパセリだけ入れて、味つけは塩こしょうとワインビネガー、オリーブオイルのシンプルな豆サラダ。水曜は留守にするから、早い時間に食事をとる夫に「好みで他の具材など足してカスタマイズして」と託しておきました。

残りの豆はカレーにでもしようか、それともなすと一緒にギリシャ料理の煮込みかオーブン焼きにする?と考えていたのだけど、次女が食べたいと言っていたシーザーサラダ用に買ったロメインレタスの外葉を分けて洗ってあったのを使ってしまわなければいけなかったので、この2つをあわせることに決定。

刻んだ玉ねぎと多めのオリーブオイルを鍋に入れ、ほとんど色づかせないように、やさしく炒めます。玉ねぎがやわらかくなったらにんにくも刻み入れ、香りが立つまで炒めたらグレーターで粗くすりおろしたトマトを加えます。

トマトが崩れてソースっぽくなるまで軽く煮たら、ざく切りにしたロメインレタス、茹でひよこ豆と煮汁を適量加え煮ます。この時、あればハーブも刻んで加えます。今回はパセリとディルを入れましたが、セロリの葉っぱやフェンネルの葉でも。味付けは塩こしょうだけでもいいし、酸っぱめが好きならレモンを、ピリッとしてるのがいいなら赤唐辛子フレークを控えめに加えます。

2025.01.30b
レタスがくたっとし、汁が程よく煮詰まったらできあがり。こういう煮込みは火からおろして少し置くと味がなじんで美味しくなります。

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