ギリシャのごはん

ギリシャ料理のレシピと、ギリシャで私が作っているごはんの記録。

タグ:ハーブ

不安定な天候ながらも、比較的暖かい日が続いています。何度か押し寄せた寒波もたいしたことなかったし、結局この冬は本格的な寒さにならず終わりそう。

2026.01.29 pies
冬季から春にかけてが旬の野草たちを、そういえばあまり食べてなかったので、今のうちに楽しんでおかないとな……と思い、パイや煮込みによさそうなものを市場で探してきました。

欲しかったひなげしの若葉は1束だけあったけど状態がいまいちだったので見送り、ふだんそう(これはいつでも売ってる)とイラクサをメインに。あとスイバもあればよかったなぁ。


2026.01.29 horta
青菜パイに入れたいハーブ、カフカリスラも買ってきました。それからフェンネルも。伝統的なギリシャ料理に使うのは葉っぱのフェンネルですが、香りの主張が強すぎないので、青菜の種類や量があまりないときにかさ増しにも使えます。ハーブはこの2つに、刻んで冷凍してあったチャービルとディルをあわせました。


2026.01.29 hortopita
こういった野菜のパイは、フェタチーズ入りと、チーズなしの二スティシミ(精進ヴァージョン)があります。チーズなしだと次女が食べないのだけど、常にチーズ入りで作ってるとレシピが増やせないのでニスティシミにしました。今回は青菜を茹でず、塩をして置いておく方法で。玉ねぎとポロねぎ(普通のねぎでも)は炒めて甘味を引き出し、水気を軽く絞った青菜、ハーブをあわせます。塩こしょうだけの素朴な味つけですが、青菜やハーブの風味が生かされておいしいのですよ。ギリシャでこの手のパイによく入れるカフカリスラは日本にはなさそうだけど、よもぎをほんの少し入れたら似た雰囲気を出せるかなと想像しています。


2026.01.29 tyropita1
もうひとつのチーズパイは、保険で作ったつもりなのだけど次女が好むかは若干微妙なタイプ。他にもいくつか名前がありますがパツァヴロピタと呼ばれるもので、日本語にすると「雑巾パイ」でしょうか。フィロ生地をぐしゃっとラフにまとめて型に入れるので、そう呼ばれます。一般的には市販のフィロ生地で作られ、手間なく作れるお手軽パイとして知られます。ボロボロになった生地でもいいので、裂けていたりあまり状態がよくない冷凍フィロの利用法としても。


2026.01.29 tyropita
私は市販の生地を買うことがめったになく、このパツァヴロピタも自作生地でやったので「お手軽」とは言いがたいけど、自作の生地でもうまくできるか試してみたかったのです。


2026.01.29 pies1
結果ですが、普通においしいけど生地をごく薄くのばせなかったり容器に詰め込みすぎると仕上がりが悪くなるので注意。レシピに使いたいサイズの型に対してちょっと生地が多く、一部ホロッとした感じにならなかったので、分量を調節するのが課題となりました。


【関連記事】

カフカリスラについてはこちら。この料理は自分的にとてもヒットだったのでまた作りたい。


ブログ初期(21年前!)にもホルトピタを載せていたなぁと思い出し、探してきた記事。この頃はギリシャの一般的な家庭で作られるような、直径40cmぐらいの大きいサイズの型を使ったりもしてました。


我ながらちょっと貧乏くさいかなぁとも思うけど、残り物だとか捨てがちな部分で作る料理が好きです。

2026.01.22 pasta1
と言ってもゼロウェイストを目指しているというわけでもなく、「レストランの大盛りの揚げ物は無理して全部食べたり残してくるよりも、持ち帰って別の料理にアレンジしておいしく食べたい」とか、「いい味が出た煮込みの汁に炭水化物を加えてもう一回楽しみたい」というようなことなのですが。
ほうれんそうや野草・青菜の類の根っこ(これはギリシャ人も無駄にしない人が多い)、カリフラワーやブロッコリーの葉っぱ、ロメインレタスの芯、ズッキーニのヘタなんかも好き。


2026.01.21 lasagna
水曜にほうれんそうのラザーニャを作ったのだけど、こういう時はパスタの生地を多めに作って余らせます。今回はパッパルデッレぐらいの幅広麺に切っておきました。


2026.01.22 chervil
ラザーニャの翌日はミートパイの予定で合いびき肉を買ってあったので、それをちょっと使うとして、くたっとしたキャベツを合わせたい……そこまで考えてたところ、青菜パイに入れるつもりで買ったチャービルの根っこが目に留まり、これも参加させることに。

ちなみにルートチャービル(根セルフィーユ、セルフィーユルート)と呼ばれる野菜のことではなく、ハーブとして使うチャービルに少し付いてた根っこの部分です。


2026.01.22 pasta2
ひき肉と、みじん切りのにんにくを炒め、ざく切りにしたキャベツ、縦に裂くように切ったチャービルの根の部分も加え炒めあわせます。うまみを足すのに、トマトも少し。塩、こしょう、白ワイン加え、ふたをして蒸し煮にします。適宜水を足しつつ、キャベツがくたっとするまで。


2026.01.22 pasta3
茹でたパスタと茹で汁少し、すりおろしチーズ、刻んだチャービルを加え、よく和えてできあがり。

味の決め手としてチャービルがうまいことはまってくれて、めでたしめでたしでした。

ぶどうの若葉の季節です。4月後半ぐらいから出ていて、買わなきゃ……とそわそわしてたのだけど、先週の市場でようやく購入。

2025.05.13 dolmadakia
シーズン最初に作ったのは、やっぱり肉の入らないハーブライスのドルマダキァ(ドルマデスという葉っぱ包み料理の、小さいものをそう呼びます)でした。

家族は肉入りトマト味のドルマダキァの方が好きなのだけど、それは次回にでも作ることにして、初夏を感じさせる薫り高いハーブライス詰めのをまずは味わっておきたいのです。


2025.05.13 vine leaves
ぶどうの葉は仄かな酸味と芳香があり、これで米を包んだドルマデスは、風味は違えど桜餅や柏餅、柿の葉寿司など季節を感じる日本の食べものを思い出させます。日本のことを懐かしく思いつつもギリシャの暮らしが私にとって心地いいのは、この国の「旬の味」によるところが大きいのでしょう。

ハーブライスのフィリングは、玉ねぎとハーブとオリーブオイル、どれもたっぷり加えます。その時の気分で、玉ねぎは生のまま混ぜたり炒めたりですが、今回は炒める方法で。玉ねぎが入ってますが、ねぎも必ず加えます。ハーブはパセリ、ディル、フェンネル、スペアミント。


2025.05.13 dolmadakia1
若葉と言っても結構大きかったりするので、うちは小さめのドルマダキァが好みだから半分に切った葉っぱで包んでいきます。手のひら大くらいの葉っぱは、そのままでOK。カランツ入りのも食べたかったので(松の実もあればよかったですが)、一部包んでいるときにパラパラと加えました。普通は葉っぱのツルツルの面が外にくるよう巻きますが、カランツ入りは区別できるよう裏面が表にくるよう巻きました。

伝統料理の多くがそうであるように、このドルマダキァも手間と時間が結構かかるのだけど、食べるのはあっという間。しかも、肉なしのものはメゼ(おつまみ)扱いでメインにはなりにくいのです。献立のルール的なものにこだわりのない我が家でも、さすがにこれだけではなぁ……と思い、ドルマダキァを煮てる間に急遽もう一品足すことにしました。

ちょうど豚肩肉の大きな塊をロースト用にと買ったところだったので、これを少し取り分け、ズッキーニとあわせて煮込みにしました。フライパンで焼き色をつけ、玉ねぎとにんにくを加え軽く炒めてから圧力鍋に移し、作り置きのトマトソース、ベイリーフ、割ったシナモンスティックをひとかけら。適当に水加減して圧力をかけて15分ほど煮たら肉が柔らかくなっているので、ズッキーニを加え再び圧力をかけてさっと煮ます。野菜は圧力鍋だと柔らかくなりすぎたりするので注意。また、最後汁気が多くなったりもするので、控えめに煮て、仕上げに汁気を飛ばしながら煮るなど調整します。

早い時間に夕食を食べる夫にこれらを急いで出し、自分用にはまたチプロ(グラッパのようなぶどうの蒸留酒)とメゼ。
豚肉とズッキーニの煮込みは、肉は脂があるところを少しと、ズッキーニのヘタの部分を選って盛りつけました。こう書くと主婦の自己犠牲みたいだけど、自分が好きな部分なのです。ズッキーニのヘタ、柔らかく煮るとおいしいのでぜひお試しを。


【PR】

「ぶどうの葉のハーブライス包み」や「ギリシャ風ロールキャベツ」はじめ、定番ギリシャ料理から珍しい郷土料理まで幅広く紹介しているレシピ本です。

ほんの少しだけフレッシュチーズが余ったので、手っ取り早くパスタで消費。

2024.01.04 orzo
フレッシュチーズというとリコッタチーズやカッテージチーズがよく知られますが、ギリシャにもさまざまなフレッシュチーズが作られます。
料理やお菓子などに、一番幅広く使われるのはアンソティロスとミジスラ。見た目も味わいも似通ったこの2つのチーズはイタリアのリコッタのようにホエイを再利用して作られますが、微妙な違いがあります。

IMGP1905

・アンソティロス:羊乳または山羊乳チーズを作ったあとのホエイを使う。フレッシュな状態での水分量は最高70%、固形分に含まれる乳脂肪は最低65%。

・ミジスラ:ホエイの種類に指定はなく、牛乳の場合も。フレッシュな状態での水分量は最高70%、固形分に含まれる乳脂肪は最低50%。

厳密にはこのような決まりがあるようですが、ホエイを使わず乳に酸(家庭で小規模に作られる場合はレモンやビネガー、少し変わったものではイチジクの樹液など)を加えて作るフレッシュチーズもミジスラと呼ばれたりします。

いずれも乾燥させたタイプがあり、こちらはミジスラの方がよく見かける気がしますが、結構塩気が強いのですりおろしてパスタにふりかけたりする使い方が一般的です。
ちょっと面白い使い方をするのがペロポネソス半島マニの郷土料理のチュフティというパスタで、乾燥ミジスラを茶色くなるまで炒めて加えます。

***********************************

2024.01.04 orzo1
前置きが長くなりました。チーズとハーブだけを加えたシンプルパスタは今まで焦がしバターで作ったりもしてたのですが、チュフティみたいに焦がしチーズでやってもよさそうだなと思い試してみたのがこちらです。

チュフティに使うのは乾燥ミジスラだけど、今回手元にあったのはフレッシュなアンソティロ。うちでは多めに余った時は冷蔵庫で数週間乾燥させたりもするのですが、今回は2人分のパスタに使える程度の量だったので、フレッシュチーズでもできるか実験してみることに。塩をしてキッチンペーパーで押して水分を取っただけのを使いました。


2024.01.04 myzithra
フライパンにバター(できれば羊乳か山羊乳のバターがおいしい)を溶かし、チーズを加えます。脂肪分が低いチーズだからか溶けないので、水分が飛ぶにつれポロポロの細かいそぼろ状に。きつね色に香ばしくなるまで炒めたら火から下ろします。

パスタはクリサラキという大麦(クリサリ)の粒を模した形のものを使いました。日本ではイタリアのオルゾまたはリゾーニという名前で売られているはず。なければ他のパスタでもいいです。ギリシャではクリサラキはソースやスープに加え炊くような調理法で作ることがどちらかというと多いですが、今回は普通のパスタのように茹でます。

パスタを茹でている間にハーブを刻みます。このパスタを作る時は数種類のフレッシュハーブを混ぜるのが好きで、パセリ、ディル、スペアミント、バジル、フェンネル、チャービル、タイムなどなど……その時にあるもの何でも、あまりこだわりなく組み合わせて大丈夫です。お好みで葱を少し加えても。
大まかなルールとしては、よく火を通した方が好きなハーブ(ローズマリーやセージ)や、香りがきつく感じるフレッシュオレガノも、私の場合あまりこれには入れません。

パスタが茹であがったら水気を切ってチーズの入ったフライパンにあけ、フレッシュハーブを加え黒胡椒を挽いて和え、味をととのえできあがり。レモンの皮のすりおろしやレモン汁を加えても爽やかでおいしいです。

***********************************

この日はパスタのほか簡単なサラダと青菜パイ(ただ単に食べたかった)という献立でしたが、ロースト野菜やポーチドエッグを添えて食べたり、付けあわせとしてもおすすめです。

【関連記事】



ギリシャごはん普及活動に、ご協力お願いします
にほんブログ村 料理ブログ 各国料理(レシピ)へ
人気blogランキングへ


いよいよクリスマスまで一週間を切りました。予定は未定で何もそれらしい準備はしてないのですが、いつもブログを見てくださってる読者の皆さまへレシピのプレゼントを置いておきます。

2023.06.26 kritsinia
作って撮影とレシピ作成したのは、実は夏休み初めの6月下旬。子供の「お腹すいた」攻撃を避けるためのスナックを大量生産してたんですが(あるだけ食べるので作戦は成功とは言えませんでした……)、こういうのがあるとホリデーシーズンにも重宝しますよね。

イタリアのグリッシーニに似たブレッドスティックはギリシャでとてもポピュラーで、ごまや他のシード類をまぶしたものや生地にフレーバーを練りこんだものを多く見かけます。

今回ご紹介するハーブとチーズ入りのクリチーニャ2種類は、そのまま食べてもおいしく、また、シャルキュトリーやチーズなど盛り合わせたおつまみプレートにもぴったり。チーズを入れずハーブだけで作ってもいいですよ。日持ちするので、クリスマスから年末年始のおもてなしやおうち時間にぜひ活用してください。

2023.06.26 kritsinia3

写真手前はディル&フェタチーズ、奥はフェンネルの葉っぱとチーズを抜いてシードのみで作ったものです。

ギリシャごはん普及活動に、ご協力お願いします
にほんブログ村 料理ブログ 各国料理(レシピ)へ
人気blogランキングへ

続きを読む

↑このページのトップヘ